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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

里山整備で出会ったヤママユ(天蚕)

2013年02月07日 | 昆虫

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すでに羽化してからになったヤママユ(ヤママユガ科)が、細い枝に糸を絡ませ強風にも飛ばされずに青空に映えていました。日本在来の代表的な野蚕で、繭一粒から得られる糸の長さは600~700mにもなるそうです。


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ウスタビガの繭

緑色のとても美しい繭で、形が藁で編んだカマスに似ていることからヤマカマスとも言われ貴重な生糸が取れるそうです。

この繭は、地上から50㎝ほどの枯草の茎についていました。落葉した雑木林の枝に付く繭は見ていましたが、枯草に繭作りとは、ウスタビガの幼虫は、ここは草刈りの手が回らない安全な場所と心得ていたのでしょうか?


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朽木から出てきたクスサンの繭

茶色の粗い網の袋状でスカシダワラともよばれています。幼虫は体に長くて白い毛を密生させることからシラガタロウの名もあります。http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20120804

これらのヤママユガは卵で越冬し、卵から孵った幼虫はクヌギやコナラ、クリなどの葉を食べ脱皮をしながら大きくなり、蛹から成虫になってからは一切の食餌を取らず、幼虫時に蓄えた栄養だけで生きているということです。真夏に現れるヤママユの成虫に、今年はぜひ会いたいものです。


里山整備-柿畑上のヤブ伐採の第一弾-が終了

2013年02月06日 | 森林づくり

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ヤブ林の整備作業中の様子。十数年前の大風で倒れた杉林がヤブ化し、風倒木やイバラで覆われていました。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20130111

今回はここを整備することにし、1月10からスタートしました。昨日ようやく森林整備第一弾が終了しました。

作業は、まず朽ちかけた鹿柵ネットの取り外しから行い、自然に生えたケヤキやホウノキ、クロモジ、ヤマハンノキやハシバミなどを残しながらイバラを刈り払い、風倒木を切り倒しながら進める、手間のかかる整備でしたが、日曜日と雨や雪の悪天候日以外は毎日行いました。

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柿の木畑から見た整備の状況です。

以前は、風倒木とヤブに覆われていた無残な状況でしたが、柿畑から続く上の藪が、きれいに整備され明るくなりました。

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また、整備地に続く氏神様周辺も、間伐や下草刈りをしてすっきりしました。

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氏神様下の風景

里山整備を始めた3年前に作った椅子は、一部朽ちかけてきましたので、新たに間伐材で丸太椅子を設置しました。

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太い杉材を縦に切り、立派な長椅子も作ってくれました。

春が来れば、綾里っ子や地域の方々が綾里の町を眺めながら、お弁当を広げここで談笑してくれることでしょう。

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整備作業にあたった方々が、冬の日差しを浴びてほっと一息ついているところです。

女性は、鹿避けネットを外したり、下草刈りなどの作業を、男性は、風倒木や樹木の伐採、間伐、ブッシュの整備作業と、とてもよく働いてくれました。

荒廃した里山がたくさんの日差しを浴び、埋土種の芽生えと共に、さまざまな生きもので賑わう里山へと少しずつ変わっていくことでしょう。


カラスとトビは犬猿の仲?

2013年02月04日 | 野鳥

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風の強い冬日、電柱に一羽のトビが止まり、その後を追うようにもう一羽のトビがやってきました。親子でしょうか?何やら言葉をかわしている様子でした。


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そこに突然、足に餌を抱えたカラスがやってきました。トビの目は、カラスの餌を見つめています。


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カラスはトビの目の前でおもむろに食餌を始めました。トビはカラスの態度を気にしている様子ですがじっと見つめるだけで体勢をくずしません。


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カラスは、餌を見せびらかしてトビに喧嘩を売っているようにも見えましたが、トビは相変わらずの様相、そのうちトビは3羽になり3対1のバトルが展開されるのではと心配しましたが・・・。


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カラスは食べかけの餌をくわえて、去ってしまいました。カラスとトビが犬猿の仲と言われる理由は、食べるものが似ていて競合関係にあるからだそうです。

三浦半島では野外でのんびりお弁当をひろげることができないほど、トビがどこからともなく急降下してきて食べ物をさらったり、カラスと空中で喧嘩しているトビを見かけましたが、本来トビはおとなしい性格のようで、喧嘩を売るのはどうもカラスのようです。

トビとカラスの立場が逆転していたらどんな展開が繰り広げられたでしょうか?

トビとカラスについては12/12/19日「身近な猛禽トビ」でも紹介しました。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20121219


仲睦まじいベニマシコ

2013年02月02日 | 野鳥


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ベニマシコ(アトリ科)

庭のウメの木に仲睦まじく向き合っている野鳥がいました。

全体が茶褐色の縦斑と2本の白帯が目立っていました。ベニマシコのつがいのようです。

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オスのベニマシコは、全体に紅色味を帯びていますが、冬鳥は淡色です。

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メスのベニマシコは、全体的に黄褐色の地味な色をしています。

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翌朝、「フイッ フィッ フィッ」とジョウビタキの鳴き声が聞こえ、音をたどると朝日に照らされたメスのベニマシコが木の枝に止まっていました。

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人気を感じて飛び立ち止まった先は、鹿よけネット、藪を背景にベニマシコの体色が草木に融け込んで目立ちませんが、丸みを帯びた小さなくちばし、つぶらな目がかわいいですね。

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こちらは昨日、庭の生け垣の下で草の実をついばんでいたベニマシコのオスです。夏羽は全体の紅色が強いようですが、冬は赤みが少なくあまり目立ちません。翼にある2本の白い筋と黒い尾羽の外側の白い尾が目立っています。ここでもつがいで仲良く食餌、草の穂先で揺れながら採食するかわいい仕草も見せてくれました。

いつもつがいで、互いに見つめあい確かめ合いながら、仲睦まじく行動しているベニマシコの姿は、なんとも微笑ましく、心がほっくりしました。