すでに羽化してからになったヤママユ(ヤママユガ科)が、細い枝に糸を絡ませ強風にも飛ばされずに青空に映えていました。日本在来の代表的な野蚕で、繭一粒から得られる糸の長さは600~700mにもなるそうです。
ウスタビガの繭
緑色のとても美しい繭で、形が藁で編んだカマスに似ていることからヤマカマスとも言われ貴重な生糸が取れるそうです。
この繭は、地上から50㎝ほどの枯草の茎についていました。落葉した雑木林の枝に付く繭は見ていましたが、枯草に繭作りとは、ウスタビガの幼虫は、ここは草刈りの手が回らない安全な場所と心得ていたのでしょうか?
朽木から出てきたクスサンの繭
茶色の粗い網の袋状でスカシダワラともよばれています。幼虫は体に長くて白い毛を密生させることからシラガタロウの名もあります。http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20120804
これらのヤママユガは卵で越冬し、卵から孵った幼虫はクヌギやコナラ、クリなどの葉を食べ脱皮をしながら大きくなり、蛹から成虫になってからは一切の食餌を取らず、幼虫時に蓄えた栄養だけで生きているということです。真夏に現れるヤママユの成虫に、今年はぜひ会いたいものです。