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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

ファインダーから見たコゲラ

2013年02月17日 | 野鳥

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コゲラ(キツツキ科)

日本に生息するキツツキとしては最も小さな鳥でスズメ位の大きさです。

公園や人家の庭木などにもいる身近な野鳥ですが、今回初めてファインダーを通してコゲラの姿を追ってみました。

立ち枯れの木を激しくつつきながら木の幹に巣食う虫を捕えている様子です。

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肉眼では見えなかった凛々しい顔に、これまでのイメージが覆されました。


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首を回して周りを見つめる表情も愛らしく、親しみを感じます。


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小さな体で、立ち枯れの木をつつく音が森に響き、木片が飛び散る様子まで捉えることができました。


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後姿のコゲラ。

後頭から頭側にかけて八の字形の白斑があり,羽は白と黒褐色の美しい横まだら模様です。


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「ギーギー」と鳴くコゲラの声に、作業の手を休めてじっくり観察しました。

「コッコッコッ」と木をつつく音を聞いたり、垂直な木の幹を上り下りしたり、幹の周りを歩いて移動するコゲラの姿は何度も目にしていましたが、今回ファインダーを通して見えてきたコゲラにより一層の愛しさを感じました。

山の中で下刈り作業の手を休め、コゲラの姿を追っていた私の後ろで聞きなれない鳥の声がしました。振り向くと4mほど離れたアオダモの枝にルリビタキが止まっていました。鳴き声を文字に起こすことができませんでしたが「これは珍しい鳥の鳴き声」と声のする方に身をかわしたほどです。ルリビタキの地鳴きでしょうか?先日出会ったルリビタキが「私もここにいるよ。振り向いて・・・」と自己アピールしているようでした。


森づくり、第2弾がスタートしました

2013年02月15日 | 森林づくり

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森林整備第2弾は、南尾根側斜面のスギとアスナロの植林地です。この斜面の尾根筋は広葉樹の林で南尾根散策路になっています。

長年放置されたスギ林は、鬱蒼としており、林床にはササが生い茂り、木々は脇枝を伸ばし、下の林道や対岸の里地への陽射しを遮っていました。そのため雪も融けにくく、写真のように日陰は凍てついています。

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スギ林の中のササは2m以上にも伸びていました。

写真は、ササ刈りをした直後の状況です。下草刈りだけでも林間がこんなにも明るくなりました。南尾根を歩きながら里地を望むことができるようになりました。


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植林地と広葉樹の森との境もきれいになりました。

ここはかつて木材搬出用の林道の一角で、冬に雪が積もると、地域の子どもたちがそりすべりをして遊んだ思い出の場所のようでしたが、ササが鬱蒼と生い茂ったうえ倒木が路をふさぎ、里まで下りることができなくなっていました。つむぎの家に遊びに来た子どもの父親が懐かしがって覗いていたのが印象的でした。


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昨日からは、間伐作業に入りました。細い木や曲がった木を除伐しています。傾斜もきつく、足場も不安定で作業は大変なようです。

今後は木材生産としての山ではなく、除伐して明るくなった空間に自然に芽生えてくる木々を育て、緑深い森へと誘導し、治山・治水としての機能はもちろんのこと多様な生き物で賑わう環境林としての森づくりを目指していきたいと思います。


人なつっこいルリビタキ

2013年02月13日 | 野鳥

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ルリビタキ(ツグミ科)

昨日、裏山で笹刈りをしていると、私から付かず離れず動き回る野鳥がいました。ルリビタキのメスでしようか。

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あるいはルリビタキ若鳥のオスでしょうか?

上から見ると翼角部分に青みがあり、脇腹は濃いオレンジ色をしています。

ルリビタキのオスは、青い色の羽を持った美しい鳥ですが、ルリ色の成鳥になるには2~3年かかるそうです。


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後ろから見た羽の色は、淡い色彩ですが、深みのある魅惑的な色合いです。

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ルリビタキは、笹刈り作業中に2~5m位の距離まで接近し、作業の様子を伺ったり、枝から枝へと移動し、地上に降りてはカサコソと採餌したりとせわしなく動き回っていました。


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垂直な枝に止まったルリビタキ

小さな体ですが、目はくりくりしていて、とてもかわいい小鳥です。

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しぐさも可愛らしく、首を回して見上げられ、見つめられると作業の手が止まります。


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ルリビタキは繁殖期以外は一羽で生活し、縄張りを持つ鳥で、エリア内への侵入者(よそ者)を警戒していたのでしょうか?それとも人を恐れない人なつっこさのせいで私の目の前にたびたび姿を現したのでしょうか?

規則正しく動き回るルリビタキの可愛い表情に魅了され、山の作業に力が入りました。


東北海岸トレイルのモニター、後藤さんがやって来た

2013年02月10日 | 震災と復興

東北海岸トレイル(仮称)とは、環境省が三陸復興国立公園の創設を核とした「グリーン復興プロジェクト」の一つで、青森県八戸市蕪島から福島県相馬市松川浦まで、4県をまたぐ約700Kの歩道で、三陸地域を南北につなぎ交流を深める道として地域の自然環境や暮らし、震災の傷痕、地域の人々などをさまざまに結ぶ道として「東北海岸トレイル」の設定を進めています。

このトレイルを早稲田大学3年生の後藤駿介さんが、踏破モニターとして、昨年の12月1日に蕪島を出発、昨日(9日)綾里に到着しました。

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午後3時半ごろ、踏破モニターのネーム入りベストを着て大きなリックを背負った後藤さん(右)が、環境省自然保護官の久保井さん(中央)と山形ロングトレイルの斉藤さん(左)の二人の同行者と共につむぎの家にやって来ました。

モニターの目的は、魅力あるルートの設定のため、海岸を歩いて体感することでルート沿いの地域資源を掘り起し、地域の方々との交流や地域の魅力を広く情報発信していくことだそうです。

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後藤さん一行がつむぎの家に到着時は、里山整備に来ている大槌の方々が、丁度仕事を終えて、明日の整備の打ち合わせで一服していた時間でしたので、まず荷物を置いて、整備中の里山を案内しました。


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できたてのほやほや丸太椅子、「木のぬくもりがいいね~!」と座り心地を確かめていました。

三陸の美しい風景と震災の状況を、自分の目と足で確かめてきた彼らにとって、里山の”ぬくもり”はどんな感じだったのでしょうか。


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綺麗に整備された氏神様の前で、復興への願いとこれから向かう旅の安全と健康を祈願していました。3人の若者たちの熱い願いが伝わってくるようでした。


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つむぎの家の勝手を知っている久保井さんは長屋からほら貝を持ち出し、吹き始めました。音を出すのは結構難しいのですが、この後久保井さんから吹き方のコツを教えられ後藤さんが挑戦、数回練習した後、ほら貝の太い音が響き渡りました。さすが若者ですね。

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里山を一巡した後、囲炉裏を囲んで一服。

里山にあった柿の木やお茶の木に興味を示し「ここでできたお茶、飲みたいなあ」とつぶやいた後藤さん、手もみ茶をご馳走したいのはやまやまですが、まだ自信昨には至らず、今回は市販のお茶と干し柿でくつろいでもらいました。特にクリームチーズ入り干し柿に、相性の良さを驚いていました。


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午後5時を過ぎ、つむぎの家を出て宿へと向かいました。明るくさわやかな後藤さん、たくさんの方々と触れ合いながら3月下旬には福島県の相馬まで無事に踏破されるように応援しています。

東北海岸トレイル特設サイト

http://www.tohoku-trail.go.jp/

後藤さんの日記

http://www.tohoku-trail.go.jp/report/20130104_01.html


田んぼにやってきた水鳥

2013年02月08日 | 野鳥

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昨日は、みぞれ交じりの冷たい雨が降り、里山整備は中止、外に出るのもままならずに2階の窓からぼーっと外をを眺めていると、水を張った田んぼの中に十数羽の水鳥がいました。稲の株間をすいすいと移動しながら落穂や植物の種を採食している様子ですが、頭を下げていると切り株と同じ位の高さや色合いでほとんど目立ちません。

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頭をもたげて歩き出した水鳥は、カルガモのつがいのようです。

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カルガモの幼鳥でしょうか?


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鮮やかな黄色のくちばしと頭は光沢のある緑色をしたマガモのオスと全体が褐色で地味な色合いのマガモのメスです。


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立ち上がって翅を広げようとしているカルガモ。隣で食餌中の2羽のカモと比べると大きく目立ちます。

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上からマガモのメス、カルガモのオス、マガモのオスと並んでいます。

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マガモのメスが毛づくろいを始めました。

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周りにいたカモたちも一斉に毛づくろいを始め、間もなく、南東の空へと飛び立ち姿が見えなくなりました。

つがいで田んぼにきていたカモは何度か見ましたが、一度に十数羽でやってきた姿を見たのは初めてです。冬、田んぼに水を張ることで田んぼが水鳥たちの餌場となり、たくさんのマガモやカルガモが訪れてくれ、「冬水田んぼ」の素晴らしさを実感した冬日でした。