イチヤクソウ(イチヤクソウ科)
イチヤクソウは、全草を乾燥させて薬草にしたことからついた名です。雄しべ10個、雌しべは湾曲して花冠から突き出ています。
今年は、カタクリ山でイチヤクソウのかわいい花を見ることができました。これまでは、冬場の笹刈り時に足元に常緑の葉を見つけていましたが、花には出会えませんでした。
イチヤクソウの葉には模様があり、葉は根ぎわに集まってつきます。
マルバノイチヤクソウ
カタクリ山から林道を挟んた向山に、マルバノイチヤクソウを見つけました。高さは15㎝位、葉の長さは幅よりも短く、小さな白い花をたくさんつけていました。
マルバノイチヤクソウの花を下から覗くと、湾曲して突き出した雌しべと黄色の雄しべ、深く5裂した花冠が見えます。林床にはキッコウハグマやホウチャクソウがありました。
マツと雑木の混交林の薄暗い林床で咲き誇っていたマルバノイチヤクソウの花。
*マルバノイチヤクソウの花は、やや赤みがあり、萼片は卵状円形で先は丸い(山渓ハンディ図鑑)との解説文と異なり、疑問が残る。
風倒木や落葉落枝の多い未整備の林内にマルバノイチヤクソウの葉が群生していました。イチヤクソウは、ポツリポツリと点在して生えていますが、マルバノイチヤクソウは群生型のようです。
優先順位を考えながら、山の整備に取り掛かっている現状ですが、荒廃したこの山も優先して手入れをしなければとの思いを強く持ちました。