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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

毛深い山菜  トリアシショウマ

2013年05月17日 | 山菜

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トリアシショウマ(ユキノシタ科)

和名の由来は、茎がまっすくに伸びて、3つに分かれる様子を鳥の足に例えたものだそうです。

赤みを帯びた茎にはたくさんの毛が生え、こんなものが山菜として食することができるのか、美味しそうには見えません。


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トリアシショウマが群生していた裏山の南西斜面。見事なシカの食害です。

周りにある緑葉には手を付けずに、トリアシショウマの新芽だけが食べられていました。


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毛深くて見かけは悪いですが、葉が開く前の新芽を摘んで湯がき、お浸しにして食べてみました。

これが山野草とは思えないほどくせが少なく、口当たりの良い食感です。

ほど良い苦みや渋み、エグミがあって旨いと感じる山菜にしては少々物足りない味でした。


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東斜面のトリアシショウマは、花茎が伸び蕾がついていました。初夏には、白色の小花が多数群がって穂のように咲き、林床を彩ってくれることでしょう。

里地・里山には、まだまだ未知の山菜も多く、少しずつ掘り起こしていきたいと思います。


茎の甘い アマニュウ

2013年05月15日 | 山菜

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アマニュウ(せり科)

アマニュウは、茎に甘味があり食用になるというのが名前の由来だそうです。
大小迫山の森への入り口にあたる林縁に群生しています。

初夏には白色の小さな花をたくさんつけ、昆虫たちのレストランにもなるアマニュウは、どんな味がするのでしょうか?以前から興味がありましたので新芽を食して見ることにしました。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20110813


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シカの食害。

すでに先客がいました。


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株の中心部に生えた新芽。

つややかな葉と赤紫色の茎が食欲をそそります。


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新芽を折ると、山菜特有の臭いは感じられず、ほんのり甘い香りが漂ってきました。

見た目はアシタバによく似ています。茹でておひたしで食べてみました。

和名の由来にもなっているアマ(甘)を意識して口に含みましたが期待したほどの甘みはありませんでした。それでもほのかな甘味とほろ苦さが広がり、風味もよく、おいしい山菜の一つとして位置づけたい味でした。山の恵みに感謝!


山菜特有の香り ハンゴンソウ

2013年05月14日 | 山菜

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ハンゴンソウ(キク科)

ハンゴンソウ(反魂草)の和名は、深く切れ込んだ葉が幽霊の手のような姿とか、強い香りが死者を甦らせるためとか諸説あるようですが、いずれも魂を呼び戻すことに由来するようです。

大小迫山の川沿いの、やや湿った所に群生しています。大人の身長ほどの高さになり夏に黄色い花を咲かせます。

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高さ20㎝ほどの若芽を採取。

太さ1㎝ほどの赤紫色を帯びた太い茎、青々とした若葉、見るからに美味しそうです。茎を根元から折ると山菜特有の強い香りが漂ってきました。

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塩を入れた熱湯で茹で、水にさらしてお浸しにして食べてみました。茎は、香りが強く、苦みもありはじめて口にするせいもあるのか、なじめない味でした。酢味噌和えやてんぷらでは美味しく頂けそうですが・・・・。

ハンゴンソウは、食するより花を愛でる方が良いようです。

夏の終わりごろ小さな花をたくさんつけ、木漏れ日さす森の中で「おいでおいで!」と手招きしているような葉と黄金色の花の輝く姿を楽しみたいと思います。


毒草を食べる サラシナショウマ

2013年05月13日 | 山菜

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サラシナショウマ(キンポウゲ科)

サラシナショウマの和名は、若芽をゆで、水にさらして食べたことにあるようです。

和名の由来にもなり、キンポウゲ科の毒草でありながら食べられていたサラシナショウマの魅力は何処にあるのか、以前からの興味に、今回、初挑戦してみました。


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サラシナショウマを食べた鹿の食痕。

裏山の林縁に群生するサラシナショウマが、いたる所で新葉が鹿に食べられています。

*シカの食害は年々すざましく、山ではトリカブトやタケニグサ、テンナンショウやエンレイソウなど里ではスイセンやクサノオ、スズランなどの毒草以外は、ほとんどの植物が食べられています。


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サラシナショウマの若芽

葉が展開する前の、みずみずしい若葉、柔らかくしなやかそうな茎、とてもおいしそうです。


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若芽を2本採取し、熱湯でゆでてから二日間水にさらして食べてみました。

葉の方は、「なるほど」とうなずける独特の山野草の香りと旨味がありましたが、茎は丸2日間水にさらしても苦みが残り、この苦さを旨味と受け止めるかどうかは毒草だけに悩むところでした。お酒にはとても合うようです。

今年は例年より寒く、ようやく山菜の最盛期を迎えたようです。この時期ならではの新たな山菜に挑戦してみたいと思います。


秋の山菜 ーウワバミソウー

2012年10月09日 | 山菜

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ウワバミソウ(イラクサ科) 別名 ミズ

秋に食べられる唯一の山菜、ウワバミソウのむかごが食べごろを迎えました。

春先には、山菜として茎を食べますが、私はこのむかごが大好きで、春にはあまり収穫せずこの時期を待ち望んでいました。


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夏には、林道の法面にたくさんのウワバミソウが群生し、秋の収穫を楽しみにしていたのですが・・・・・。

秋を迎え、食べごろのウワバミソウのむかごを摘みに出かけると一面鹿に食べられ、無残な姿にガッカリ、急斜面の鹿の食べ残しのむかごを摘んできました。


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ウワバミソウのむかご。

葉の付け根に、首飾りのように赤茶色のむかご球が付きます。

葉を落として、むかごが付いている先端の茎を集めました。


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むかごを熱湯でゆでると鮮やかな緑色に変化、今回はシンプルにお浸しで食べてみました。

山菜独特の風味としゃきしゃき・トロトロが絶妙なバランスで秋の味覚を楽しませてくれました。

鹿のおこぼれでしたが、自然の恵みに感謝!