バス停近く、私のこうもり傘が突然の強風にあおられた。
「イケネー、バッチョ傘になるゾ!」、思わず独り言を言いつつ傘を閉じた。
朝、登校する小学生たちが強い風にあおられ、懸命に傘を傾けながら歩いていた。海風が吹く。高層のビルがあるため風が舞う。
きょうは北西の風。町の中ではなんでもない風だろうが、海岸にある団地の周辺は、少し風が強い日は嵐の中にいるような状況になる。
家を出るとき、小雨が降っていた。私も風を用心しながら玄関を出た。建物の風下ではさほどでなかったが、角を曲がった途端、モーレツな風!半ばすぼめていた私の傘を風が強い力で押し開ろげようとする。油断すれば、たちまち“バッチョ傘”になる。
“バッチョ傘”とは郷里、熊本の方言。強風で傘の骨が折れ、裏返しというか、逆さになった様子を言う。なんで“バッチョ傘”というのか語源はわからない…
夏のころ。自転車通学の女子高校生がビニール傘をさして走ってきたが、突然の強風で、瞬間、バッチョ傘になった。彼女は即座に、その傘を道端に投げ捨て、何事もなかったように自転車を走らせた。私は、その決断に唖然となった。一本500円で買えるとはいえ、傘が一瞬の間にゴミと化する姿。投げ捨てた傘の後始末を誰がするのか、帰りは傘は要らないのか、彼女の心の中はわからない。
最近は雨が上がると、破れていない立派な傘が棄てられる。それも半端な数ではないという。
バッチョ傘の意味がようやくつかめました。ご教示ありがとうございました。“ですたい”を拝見しますと、てっちゃん様はもしや肥後ではございませんか?
いわれをご教示いただきありがとうございました。台風14号はおとなしく九州を去ってくれました。