ビルの谷間でホタルブクロが咲いている。
福岡天神、イムズビル東側の植え込みに数年前、カヤやホタルブクロなど山野草が植えられた。
きのう、ビルの前を通ったら、今年も白いホタルブクロが咲いていた。
福岡市早良区では21日、平年より一週間あまり早い蛍 の初見を、気象台が発表した。
もうホタルの季節になった。
都会ではコマーシャリズムで季節を教えてもらうというオカシナ状況になってしまった。
むかし、ムカシ、その昔、私の子どもたちが小学生のころ、『大きな一年生と小さな二年生』古田足日著という本を買った。
その小説では主人公の二人がある日、お宮の後ろの藪でホタルブクロの花を見つけるという話だった。私たちが住んでいたところは中野区と練馬区の境で石神井公園にも近く、わずかに武蔵野の面影が残っていた。
もしかしたら、ホタルブクロがないか探したがとうとう見つけることはできなかった。
ホタルブクロにホタルを入れるとホタルブクロは提灯のように薄明るくなるという話を聞いて、実際にホタルを花に入れてみたことがあった。
闇のなかで、ほんとうにホタルブクロの小さな灯がともったことを思い出す。