こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

啓 蒙 以 前

2017-07-16 06:50:18 | Weblog
およそ文化と呼ばれているものの

本質は

破壊する行為

に与することを

是としない


だが

文明は戦争を

繰り返し引き起こすことを

是とする本質

を捨て去ることが

できない


指導体制による

既存の枠組

への強制的変更

を実現させることにより

統治する側の地位を手に入れては

権威の失墜を機に

権能を手放し

統治スタイルを反転させる

行為を自らの手で呼び込み

変化を進化するためのチャンスへと

切り替えてきた


戦争の記録と

それによる血塗られた

暗黒の歴史に

小規模な組織によるテロをも加え

繁栄を否定するあまたの行為を

根拠なく推し進め

我欲を貫き通す独善的行為を

専らにするその展開の仕方を

共通の路線として

一般化するような時代となった


あらゆる破壊活動は

損失のみを積み上げて

ヒトの暮らしを

ただ単に

圧迫し

経済を逼迫させるのみ


一連の愚行が生み出した蛮行の総ては

破壊を前提とする再生産

を牽引する際に

役立つことはあっても

しかし

それ以上の価値をもたない


新しい価値を

破壊が生み出す

という望ましい経過は

為政者が共有するようになった

傲岸な姿勢が生む

判断の誤りが

すべからく

結果に於いて否定する

これを

文明は

歴史

と意味づけてきた


権益の増大とその拡張は

国家を繁栄へと

間違いなく導く

だが

その状態は永く続かない


力による安定は

国民の支持を失ったとき

呆気なく崩れ去る

過去の事実は

雄弁な証人として

未来に復活するための

遺跡へとなり替わる


考古学者らによる

発掘がなされた後で知る経過の意味を

熟成するまで待っていなければならない


問題の所在を知れば

それが生む不具合の意味と

損害の規模を

同時に理解することは

可能


問題の姿かたち

を見ようとしなければ

実体を持たない対象による

抽象的な恐怖だけを徒に募らせ

軽挙妄動して

最悪の結果

を自らの手で

引き起こす


臆病者はこのようにして

安定を否定する行為を

先走って世に生み落とす


臆病者の通弊である

ネガティブな想像力を

理由なく唐突に働かせ

勝手に妄動することで

独りよがりの誤った判断を下し

破壊へと至る道の舗装に励む


国民の厭戦気分が募り

政権を引き斃す

動力源となるまで

その状態は持続する

イラク戦争がそうだった


政権の転覆が有効となっている時代は

長い歴史からみれば

ごく短く

力による支配は

より強大な腕力の前に

呆気なく

ひれ伏す時を

やがて迎える


滅亡から逃れることができた文明は

これまで皆無

崩壊と再生とを繰り返し

進化を遅らせ

失った人命を

拡大再生産することに

努めてきた


帝国主義は

否定した共和制を復活させ

民主制が失敗を引き寄せたとき

独裁体制への移行を模索する


混迷する時代に於ける文明は

カリスマの登場を

求めることを繰り返す


共産主義体制は

それが生んだ

平衡状態へと戻すための

安定化装置の一部

として機能する


イスラム原理主義による

宗教指導体制もまた

排他主義を経て

孤立する


その代表的先行事例が

ナチスドイツの第三帝国の誕生



日本の軍閥型政治体制への

大政奉還を契機として始まったと

維新という名称で総括される一つのシフト

その時代に誕生した新体制を

国家神道の下で統一する目論見は

廃仏毀釈運動となって顕在化し

仏教を圧迫したことによって

国民の支持を失い

その後の世界規模の大戦を経て

日本の敗戦が確定した後

維新体制の消滅へと繋がった


指導体制による一連の誤った判断が

英霊を祀るための組織

へと神道を変容させたことで

GHQの容喙を遠ざけ

神仏混淆の信仰形態として残らせた

天皇制の存続を容認する決定が

戦後日本の発展を齎した


仏教の死生観と

神道の死生観とは

互いに大きく異なっている

その違いを生み出したもの

こそ

解釈の差であった


真実は解釈を

まったく必要としていない

自然法則は宇宙的に真

であることが

証明されたものに限られる


誰がどのような視点から眺めても

揺らがないもののみを

真実と呼ぶことが許される

その意味で

解釈に基づいて成り立っている宗教は

有益ではあっても

無害であるということができない

イスラム国の登場は

その典型例


自然法則に基づく真実とは

例えていえば

核分裂反応のそれのこと

E=MC2

とは

要するに

エネルギー「E」は

質量「M」



光速度の「C」の二乗

の積に等しい

「=」

ということ


この式を知らない知性など

存在しない

それほど普遍化した事実のみを

真理と呼ぶ


現在の文明社会を成り立たせている

優良なエネルギーである電気が

ファラデーが200年以上前に見出していた

電磁誘導の法則に従って生じたもの

であることを知る人は

驚くほど少ない


誘導法則を承知していれば

温暖化が止まらなくなったその理由



磁場変化と磁束密度の割合を

恒常的に保っていなければならない

交流電源にある

ということなど

一目して瞭然たるものがあった筈

磁場変化の量を決めているのが

円運動量を意味する

発電機の回転数のこと

回転運動が安定性を失うと

それは周波数変動となって

電気をたちまち使えないもの

へと突き落とす


学力重視の高等教育は

交流の高圧長距離送電の課題

について

何一つ説明したことがない


電気製品のスイッチを切れば

電気エネルギーは保存され

無駄に消費されることはない

と頑なにそう信じ込んでいる

その姿勢が

温暖化を止まらないものにした


誘導法則を前提とする交流送電では

消費者が電気製金のスイッチを切っても

発電所では

発電機の運転を止めることが一切できない


業界がこぞって秘密主義へと陥ったことにより

国民に真実を告知する機会を

意図的に見逃してきた


このため化石燃料の消費は減らず

その副生物質である

二酸化炭素が

常に一定量を四六時中

大気圏内へと吐き出し続けている

という結果を生んだ


この事実を国民が理解できないように

意図的に隠していた

これを電力業界の秘密主義

というのである


交流電流は周波数という成分を

絶対的条件としている

この周波数を成り立たせているのが

発電機の回転数

円運動量が少しでも安定性を失うと

それは周波数変動となって

高品位の電力を

使い物にならない

劣った電気エネルギーへと

瞬時に貶める


これが省エネ節電や

再生エネルギーを大量に導入しても

CO2濃度が

却って増え続けていた

そのたった一つの理由なのである


電力会社が拘っている

秘密主義

というものが

環境投資を100%無駄なものにし

経済効果をもまた

同時に失わせている

最大の因子であり続けさせている


環境投資が有効需要を生み出す

動力源として機能していたのが事実なら

化石燃料の輸入量を減らした効果で

エネルギーコストを

すぐさま

引き下げることなど

簡単にできていた


現実はというと

電力供給契約者と受益者との間には

太陽光付加(賦課)金

名目のあたらしい追加請求項目が

一律に着けられている

その意味にさえ

気付かない知識人が

京都議定書をパリ協定へと

棚上げさせた


環境効果のまったくない

役に立たない太陽光発電などの

意味のない導入促進対策費を

最終的に消費者が支払う

という経済効果のない無意味な制度が

こうして世に定着した

健全な思考が国民に残されていたのであれば

真実を知ることは容易であった


有効需要の喪失と

可処分所得の逸失とを

同時に受け入れなければならなくなった

国民が

GDP成長率を引き下げたのは

当然すぎるほど当然の

帰結


より問題なのは

この無駄が

最大の環境負荷因子

である二酸化炭素をまったく減らすことなく

却って増やし続けている

というその事実

誰もこの真相に

相変わらず気づかない

これが教育の失敗を

よく物語るその証拠


教育が高度化していくと

知識の量的拡大が目標となり

知識の質的深化

を蔑ろにするようになる


これが知識階級から思考能力を

剥奪する経過を呼び込んで

さまざまな不具合を浮上させ

不都合な真実を

世に遍く押し付けた


温暖化を生み出した動機

とそれを止まらなくした要因は

共に

教育の失敗にある

問題の本質を見なければ

有効解を特定することは

言うまでもなく

できない
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