ドル経済圏は自壊を目指す
道の最後にあるのが
断崖であることを感じ取った者は
リスクを避けようとして
より安全な道へと乗り換えようとしはじめた
最も安全で確実な資産は
金の地金や金貨
またはその加工品
なのだが
円を緊急避難場所とする割合も増えている
金はたびたび下落しているが
円は一進一退しながらも
一貫してその通貨価値を高めてきた
価値のポテンシャルの高さが
投資判断の決め手
ソ連が90年暮れに自己崩壊したように
あらゆる体制は
内部から
勝手に崩れていく
ソ連型の共産主義が自滅したのは
消費者である国民のこころを
計画経済で統御できる
と思い込んでいたその点に原因がある
増長した指導部は
その段階で既に劣化していた
自由主義諸国の急峻な経済発展ぶりが
計画経済圏の連邦国家を相対化したことにより
後れを取ったことが明白となった
ソ連国民は長時間行列しなければ
買い物すら満足にできない立場を受け入れていたのだったが
その身分に既に飽き飽きするようになっていた
そこに政治腐敗が加わったことによって
次第に不満を募らせていったのだった
共産主義体制を支えている民心を懐柔して
再び忠誠心に火を灯すために
ペレストロイカ(再構築=リストラクション)
の実施へと方針を大転換させたのだった
それに伴って情報公開(グラースノスチ)も進めることとなり
タガを外された共産主義体制は
実施されていた情報の厳格な統制が不可能になった
連邦国家の一員であった
ポーランドの自主管理労組「連帯」の存続強化を機に
ベルリンの壁を崩壊させるまで
さして多くの時間はかからなかった
80年9月から89年11月にかけて
エネルギーを貯め込んでいた民主化の嵐は
決して揺るがない
と思われていた共産主義体制を
最終的に自己崩壊させる道を選ばせたといえる
85年のペレストロイカの実施が
盤石だと思われていた連邦国家を
消滅させる起爆剤として機能した
歴史の尺度からみれば
極めて短い間に大きな変化が
一気呵成に産み落とされた
自由主義諸国の総帥的な立場にあったアメリカと
それを成り立たせているドル経済圏の拡大に伴う繁栄は
皮肉なことに
先進諸国の財政状態をおしなべて赤字にしただけでなく
ドルを買ったすべての国から
富を持ち去らせるという経過を残し
貧困状態へと自ら陥る展開を
平等かつ公平に与えていた
ドル経済圏とは
アメリカの力の下での平和
という状態の実現を目的に
世界中から富を集積させながら
最先端の兵器を開発し
古くなった旧式の兵器を輸出して
収益の確保をアメリカに図らせた
エネルギー資源と兵器を必要とする国は
必然的に
ドルを買わざるを得なくなっていく
ドルの流通エリアを拡大させていくことで
基軸通貨の勢力範囲を広げ
エネルギー資源の決済通貨をドルとする枠組みを
確固たるものにしていった
また最強の軍事力を独自にアメリカが保持し続けることで
世界の安寧を維持することに寄与する
というドグマをアメリカが使える情勢を生み出した
発行しすぎたドルは速やかに回収しなければならない
市場で余っているドルは
その通貨価値を勝手に貶める
過剰流動性を経済力のある国に押し付けると
ドルの追加発行が可能となり
原油相場を高値へと誘導することで
ドルの需要レベル全体を引き上げることが
簡単にできるようになる
ドルを供給した組織は
獲得したローカル通貨で収益を計上し
それを投資家へと還元しなければならない
ローカル市場が生み出したその利益は
ドルの供給者へと戻される
基軸通貨に手を出した国のすべては
富を失って
最終的に貧しくなる
止まらない温暖化
と貧困化のサイクルは
このようにして産み落とされた負の資産
過剰流動性の一部を吸収させていた欧州地域で
経済不安が顕在化していったことから
ドルはその国に滞留することができなくなり
よりマシな国の通貨へとなだれ込んでいった
円高は日本の経済力が評価されて起きたものなどでは決してない
人民元もまた同じ
両国の通貨は
ドルの過剰流動性を吸収させることにより
基軸通貨を洗浄し
ドルの通貨価値を再生するための
洗濯工場へと変えただけだった
再投資ができる環境にある中国は経済発展し
それができない状況に苦しんでいた日本は劣化した
資本の循環は経済を成長させるが
一時的な資本の滞在は
流動性の厚みを失い
貧困化を急がせる
ドルを安売りして円を買えば
円高になる
高くなった円でドルを買い戻せば
少ない円でより多くのドルが手に入る
円ドル相場はこのような展開を繰り返し
今では1ドル75円という水準にまで達したのだった
日本には円の供給者がいないため
国際金融資本は通貨価値の移動を
効率よく制御することができるようになっている
円を売って手に入れたドルの使い道は
米国債を買う以外に有効な手段がない
ドル安政策はドルの通貨価値を引き下げるものであるため
目減りする一方のドルを買おうとする投資家は
生き残れない
日本では中央銀行だけがそれをやっている
止まらない円高
増え続ける二酸化炭素
膨らむ財政赤字
などが同時進行するようになったのは
ドル経済圏を拡大させていったことが
日本に与えるようになったその影響の結果であった
基軸通貨に対する信任が失われたとき
ドル経済圏は自ら崩壊する
内圧は既に十分高まっている
きっかけが与えられた時
大きな変化が
この水の惑星を揺るがすことになるだろう
健全なシステムが登場するのは
その後
問題が見えていない間は
有効な対策を導くことはできない
悪化し続ける問題点の数々は
最悪の結末を経ることによって
その本来の意味を
人類に悟らせる
英知は
不幸を未然に回避するために人類に与えられたもの
どう使うかによって
文明の行き先がその場で決まる
道の最後にあるのが
断崖であることを感じ取った者は
リスクを避けようとして
より安全な道へと乗り換えようとしはじめた
最も安全で確実な資産は
金の地金や金貨
またはその加工品
なのだが
円を緊急避難場所とする割合も増えている
金はたびたび下落しているが
円は一進一退しながらも
一貫してその通貨価値を高めてきた
価値のポテンシャルの高さが
投資判断の決め手
ソ連が90年暮れに自己崩壊したように
あらゆる体制は
内部から
勝手に崩れていく
ソ連型の共産主義が自滅したのは
消費者である国民のこころを
計画経済で統御できる
と思い込んでいたその点に原因がある
増長した指導部は
その段階で既に劣化していた
自由主義諸国の急峻な経済発展ぶりが
計画経済圏の連邦国家を相対化したことにより
後れを取ったことが明白となった
ソ連国民は長時間行列しなければ
買い物すら満足にできない立場を受け入れていたのだったが
その身分に既に飽き飽きするようになっていた
そこに政治腐敗が加わったことによって
次第に不満を募らせていったのだった
共産主義体制を支えている民心を懐柔して
再び忠誠心に火を灯すために
ペレストロイカ(再構築=リストラクション)
の実施へと方針を大転換させたのだった
それに伴って情報公開(グラースノスチ)も進めることとなり
タガを外された共産主義体制は
実施されていた情報の厳格な統制が不可能になった
連邦国家の一員であった
ポーランドの自主管理労組「連帯」の存続強化を機に
ベルリンの壁を崩壊させるまで
さして多くの時間はかからなかった
80年9月から89年11月にかけて
エネルギーを貯め込んでいた民主化の嵐は
決して揺るがない
と思われていた共産主義体制を
最終的に自己崩壊させる道を選ばせたといえる
85年のペレストロイカの実施が
盤石だと思われていた連邦国家を
消滅させる起爆剤として機能した
歴史の尺度からみれば
極めて短い間に大きな変化が
一気呵成に産み落とされた
自由主義諸国の総帥的な立場にあったアメリカと
それを成り立たせているドル経済圏の拡大に伴う繁栄は
皮肉なことに
先進諸国の財政状態をおしなべて赤字にしただけでなく
ドルを買ったすべての国から
富を持ち去らせるという経過を残し
貧困状態へと自ら陥る展開を
平等かつ公平に与えていた
ドル経済圏とは
アメリカの力の下での平和
という状態の実現を目的に
世界中から富を集積させながら
最先端の兵器を開発し
古くなった旧式の兵器を輸出して
収益の確保をアメリカに図らせた
エネルギー資源と兵器を必要とする国は
必然的に
ドルを買わざるを得なくなっていく
ドルの流通エリアを拡大させていくことで
基軸通貨の勢力範囲を広げ
エネルギー資源の決済通貨をドルとする枠組みを
確固たるものにしていった
また最強の軍事力を独自にアメリカが保持し続けることで
世界の安寧を維持することに寄与する
というドグマをアメリカが使える情勢を生み出した
発行しすぎたドルは速やかに回収しなければならない
市場で余っているドルは
その通貨価値を勝手に貶める
過剰流動性を経済力のある国に押し付けると
ドルの追加発行が可能となり
原油相場を高値へと誘導することで
ドルの需要レベル全体を引き上げることが
簡単にできるようになる
ドルを供給した組織は
獲得したローカル通貨で収益を計上し
それを投資家へと還元しなければならない
ローカル市場が生み出したその利益は
ドルの供給者へと戻される
基軸通貨に手を出した国のすべては
富を失って
最終的に貧しくなる
止まらない温暖化
と貧困化のサイクルは
このようにして産み落とされた負の資産
過剰流動性の一部を吸収させていた欧州地域で
経済不安が顕在化していったことから
ドルはその国に滞留することができなくなり
よりマシな国の通貨へとなだれ込んでいった
円高は日本の経済力が評価されて起きたものなどでは決してない
人民元もまた同じ
両国の通貨は
ドルの過剰流動性を吸収させることにより
基軸通貨を洗浄し
ドルの通貨価値を再生するための
洗濯工場へと変えただけだった
再投資ができる環境にある中国は経済発展し
それができない状況に苦しんでいた日本は劣化した
資本の循環は経済を成長させるが
一時的な資本の滞在は
流動性の厚みを失い
貧困化を急がせる
ドルを安売りして円を買えば
円高になる
高くなった円でドルを買い戻せば
少ない円でより多くのドルが手に入る
円ドル相場はこのような展開を繰り返し
今では1ドル75円という水準にまで達したのだった
日本には円の供給者がいないため
国際金融資本は通貨価値の移動を
効率よく制御することができるようになっている
円を売って手に入れたドルの使い道は
米国債を買う以外に有効な手段がない
ドル安政策はドルの通貨価値を引き下げるものであるため
目減りする一方のドルを買おうとする投資家は
生き残れない
日本では中央銀行だけがそれをやっている
止まらない円高
増え続ける二酸化炭素
膨らむ財政赤字
などが同時進行するようになったのは
ドル経済圏を拡大させていったことが
日本に与えるようになったその影響の結果であった
基軸通貨に対する信任が失われたとき
ドル経済圏は自ら崩壊する
内圧は既に十分高まっている
きっかけが与えられた時
大きな変化が
この水の惑星を揺るがすことになるだろう
健全なシステムが登場するのは
その後
問題が見えていない間は
有効な対策を導くことはできない
悪化し続ける問題点の数々は
最悪の結末を経ることによって
その本来の意味を
人類に悟らせる
英知は
不幸を未然に回避するために人類に与えられたもの
どう使うかによって
文明の行き先がその場で決まる
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