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こ と の 端

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叶 わ ぬ 夢

2019-05-12 10:43:30 | Weblog
平成という名をもつ31年間

を振り返ると

政治判断と政策判断の失敗

で埋め尽くされていた

ということが分かるだろう


失われた三十年

という一般化しているその形容が

この時代の代表的な特徴

として不名誉な記録

を歴史に残した


政府判断に過ちがあったからこそ

経済成長の強固な推進力

となっていた動因

を消していながらそれに気付かず

バブル景気に翻弄されて

資産効果を謳歌していながら

その経過のもつ有害性

を排除しようとして

バブルに大きな針孔

を空けてしまう

という愚かな行為

を独善的に実行し

強烈な負の資産効果

を与えたことが禍し

富の増幅から

損失の増幅

へと潮流を完全に反転させ

成り立っていた景気

の力強い流れを

自らの手で

放逐する

というあまりにも拙い決断

を実行しておきながら

顧みることさえしなかった


繁栄を享受していたバブル景気を

それが断ち切り

持っているだけで価値が上がっていた

資産効果を反転させ

持っているだけで損失が増殖する

という逆資産効果

を国会が日本市場に

植え付けた


この時の判断の過ちが

バブル経済の破裂となって

国富を一挙に失う

という粗末な結果を導いた


この事実にさえ尚未だに気付かない

という愚かなその姿を世に晒し

史実を確定させていながら

ヒトゴトのようにして

ノー天気に過ごしてきた

牧歌的で長閑な期間

がそのまま失われた三十年

を成り立たせているのだが

事実関係の確認

相変わらず怠ったまま

過ごしている


そのそもそものきっかけ

となったのは

89年十月の閣議で

不動産融資の総量規制

を90年四月一日

に施行する

としたその浅薄な決定が

後の三十年

を規定する端緒となった


バブル経済の発生が

85年秋のプラザ合意にあることは

当時まったく

理解されていなかったのだが

今では世間周知の事実

となって正しく理解されている


世界中がドルから円へと乗り換えた

ということが

海外資本の円化という現象

を生じさせた

このプラザ合意

の即日実施が

政府日銀と当時の大蔵省を含む

エコノミストの総勢をして

理由のない円高

と言わしめた過去の事実

が史実となって残された


ドル安政策の持つ背後の意味

に長期間気づかなかった

のは

G5の中で

日本ただ一国だけ

その時日本の当事者一同は

恥ずかし気もなく

理由のない円高

とそう公言してはばからなかった


高くなった円で

ドル建ての公債を買えば

円の通貨価値はすぐ下がる

と身勝手にそう思い込んでいた


ところが

効果は一日しか続かなかった

これを何度か繰り返し

打つ手がなくなってから

止まらない円高現象

について説明

することができなくなり

ついに放置した


この80年代後半頃から

世界に後の不具合の芽となる



がドルの過剰流動性

によって既に植え付けられていた

その胚芽のひとつが

温暖化とそれによる気候変動

を起源とする自然災害

の増加であった


この時代から目立つようになった

認識能力の劣化と

それに伴う判断の誤りの連鎖

が生じ

錯語に満ちた時代

がいつとはなしに

築かれていたそのことに

世界はやっと遅れて気づく

こととなってゆく

という経過を辿って

日本市場に土地神話を再興し

バブル景気へと突入

することとなったのだった


海外から流入してきた巨額の資本は

日本市場で

株式と不動産

そしてM&Aへと一斉に集中し

株式市場では

平成元年の年末にピークとなった

その直後

大発会で急落してしまう

という結果を植え付けた


その後長期低迷する事態

へと落ち込むそのきっかけ

はこのようにして生まれ出た


日本市場でこれから

いったい何が起きるのか

ということが分からないまま

バブル崩壊直後の時代

に於いて放置されていたものが

やがて喫緊の政策課題となり

不動産バブルが消え去ったことに

漸く市場参加者が気付いた頃には

時すでに遅し

という段階が到来していた


ドル安政策の効果を

夙に予見していた海外資本の勢力は

保有株式の手仕舞い

を新年早々開始しており

プラザ合意の意味を

悟っていなかった日本全体が

バブル景気に狂奔する

状態を

お祭り騒ぎで盛り上げていた

平成はそんな時代であったのだ


この89年秋の閣議決定

を起点とするそれ以降の顛末を

正しく予測していた

在外の投資関連勢力一同

が打ち揃って

保有株式の売却に

一斉に奔った

ということが

不動産市場の急落を発生させる

プロローグとなったのだった

在外資本の投資勢力は

円資産の安全確保を優先し

それが株価の暴落を経て

バブル経済を崩壊させる

その予兆となった

という経過の意味が

ここで初めて見えてくる


日本人のすべてが

経過の事実に

長期間気付かなかった

ということが

傷口を大きくする結果を導いた


バブル経済が崩壊していたことを

漸く国民が察知

できるようになったのは

丸三年を経過した後の

92年になってから


それまでの間

選良と官僚の全員が

何が起きているのかということさえ

まったく分からないまま

ただおろおろと

過ごしていた

この時代のことを

その当時

不作為の三年



マスメディアなどは

早々と指摘していたものだった


問題の意味に気付くのに

指導体制が遅れた

ということが

後の失われた十年

へと繋がっていくこととなり

その対策として実施された

300兆円規模の財政出動と

それによる国を挙げての公共工事

の一斉実施が

有効需要の創出

をではなく

喪失という結果

を定着させた


果断に行われた財政出動だったのだが

無駄な投資に終始することとなり

その後も類似の経過を

何度か繰り返し

不毛な時代を徒に積みあげて

失われた二十年

という倍となる長期化を

またしても選良が

現出させる結果となった


先進諸国の指導体制を

当時洗うように巻き込んでいた

新自由主義

というトレンドに日本も呑み込まれ

コイズミ・タケナカによる

長期政権が行った

様々な規制解除を含む

対米関係を前提とする

自由化という名の政策

を失敗へと導き

産業の推進力を更に低下させ

雇用の流動化と少子高齢化

などの変化を

短期間で

集中的に積み上げた


公共工事が有効となるための条件は

インフラが未整備の地域

に限られる

道路や鉄道などを

新たに建設したことで

ヒトモノカネ

が一斉に動きださなければ

需要の有効性を発揮

することはできない


道や橋の補修をとんなに増やしたところで

新たな人の流れを生み出せなければ

有効な需要創出

に成功したとすることは

できない

その結果

不作為の三年を含む

失われた十年を呼び込み

有効需要を失った状態

で公共工事を徒に積み重ね

600兆円を凌駕する

財政赤字をその間に

営々と積みあげてしまい

その損失補填を図って

消費増税の根拠として

早速引き上げてしまった

というその行為が

インフレ経済をデフレ経済

へと突き落とし

その後に至って

アベノミクスを振りかざし

異次元緩和

へと突き進んでいったのだったが

目標とするインフレ率を

ついに達成できないまま

マイナス金利まで導入し

成果を残さないまま

地方銀行の経営体質を悪化せる

という無様な経過を生み落し

失われた三十年

を確定させることとなってゆく


この期間を通算すると

平成年間と同じ

三十年ということになる


その原因はどれをとっても

政治判断の拙さと

それによる政策判断の失敗

の連鎖へと辿りつく


85年の第四四半期から

90年の第一四半期まで

バブル景気を謳歌してきた日本経済は

その後

失われた三十年という時代を

それと意識することなく

歩み続けることとなり

膨大な富を失って

国民から豊かさを取り上げただけでなく

貧困化する道を

強制的に歩ませる

という余りにも不毛な時代

を国会の成員すべてが

判断を誤って国民に強要する

という顛末を残した


国の成長と発展とを

政府が奪い続ける

という

膨張から縮退へと向かう

負の歩み

を止めることがついにできないまま

成り行きで

ヤムヲエズつづけている

アベノミクスからも

離れられないくなっている

余りにも愚かな経過を

この時代に定着させた

その事実を閑却しては

ならない


財政措置の失敗

の数々が背負い込ませた負の遺産

の合計は

既に千百兆円を突破してしまっている


その共通する理由として

国会の成員の一人ヒトリに

経済を正しく認識する能力

が欠けていた

ということを指摘せざるを得ないのだ

これこそが

教育の失敗

を意味するその結果

に他ならない


それと同様の経過が

温室効果ガスの大気中濃度

を一方的に増加させ続けている

という止まらない温暖化

となって顕在化してもいる


世界中のあらゆる国家で

その国民のすべてが

交流電流に関する正しい理解

をもっていない

という事実をあからさまに

したこの事実が

文明の本質をよく物語る


日本政府が負った

財政赤字の累増という粗末な経過



地球環境が負った

温室効果ガスの一方的濃度上昇

という負の経過のそれぞれに

一方的な不可逆性の変化という

共通する特徴で満たされている


この認識能力の劣化

という単一項目の根源

となっている教育制度の欠陥

を改めようとしない限り

世界の健全な成長と発達を

望むことは

未来永劫

叶わぬ夢
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