こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

秘 密 主 義

2019-01-27 09:07:18 | Weblog
風力発電はその仕組みから

交流電源とならざるを得ない

電源装置の回転数で

周波数が自律的に

規定されてしまうため

常に風任せ

である風力電源の出力は

常に不安定な状態

であることを強いられている


安定しない電力では

まったく

ものの役に立たない


そこで一旦直流化することで

蓄電デバイスに取り込んでおき

負荷に応じて適宜出力する

という方法が必要な措置となる


事業規模の大きなウィンドファーム

に於いて

電力を貯蔵するための二次電源

がどう用いられているのか

ということについて

言及した報告が

これまでに一件もミアタラナイ


実に不思議で

不可解なことである


周波数の安定しない交流電流を

電力会社が買ったとしても

商品価値は失われている

再販売することなど

到底無理


風力電源が発生させた

安定な交流電流を

電力会社がそのまま買い取ったところで

環境性能が高い筈の当該電力を

どのようにして活用しているのか

という点について

電力会社が説明を

具体的に実施した

とする記録は

古今東西未だに皆無


発電量を積算することは容易でも

その電力をどのようにして

再販売しているのか

ということについては

どのような説明も為されていない


乱れた状態の周波数

で成り立っている交流電流は

直流化しない限り

商品として販売することは

要するに不可能なのだ


日本の場合

二種類の異なった周波数があり

地域によって使い分けられている

相互に違いのある周波数を

問題なく統一するためには

現状で直流化する以外に

有効な方法はない


問題として指摘しておきたいのは

直流化するための蓄電ユニット

に関する情報

がウィンドファームのすべてについて

見当たらない

ということなのである

この状況は

メガソーラーの民間事業者

についても同様に見受けられる

共通した項目であり続けている


電力会社が再生電源が生んだ

環境負荷のない電力を

買い取っている事実がある以上

そこに所期の環境を復元する能力

の有無

を数値で確認しておく必要

というものがあった筈

それすらも

これまで一度も

実施されていなかった


再生可能エネルギーを買いとっている

電力会社が仕入れた経営資産を

供給再販売した

とする実績に関する記録も

これまた不在


どのような外部電源を導入したところで

火力発電所の出力抑制

が実施されたとする記録

それ自体が存在しない

周波数を維持するためには

決められた回転数が

絶対的に必要なのだ

品位に劣る電力になど

換金能力は備わらない


直流化する方法では

インバーターでスイッチングを制御する

ことが一般的となっている

周波数変動は

ブラックアウトを引き起こす

この事実は昨年秋に

北海道電力が実証している


電力会社には

出力の安定性を損なってはならない

という義務がある

不安定な外部電力を購入しても

それを有効利用するには

電力貯蔵と正確なスイッチングが

同時に必要となる

だが

必要不可欠な周辺機器

をどう使っているのか

についての関連情報

は一切が不在であった

要するに再生電源を導入しても

大気中の二酸化炭素濃度が減る

という道理は

最初からなかったのだった


再生可能エネルギーの存在価値

を電力会社が

自らの手で

喪失させている

という粗末な経過を

このたびの広域停電が

北海道で確定させた


国連の環境部会が

京都議定書を実施していた期間



減っている筈のCO2が

却って逆に大きく増えていた

というその事実を

COP22を実施した当時

認めなければならなくなった


そこで実効を有する規制強化

のサッキュウな実施が急務

となった

ということがパリ協定の成立

へと結びつく経過を導き

それが記録となって残された


交流電流の絶対条件

となっている周波数

というものに対する正しい理解

を未だに誰一人

正しく理解していない

交流電流についての正しい理解

が成り立っていたのであれば

温暖化を逆に進めてしまうことなど

考えられないことであるからだ


温室効果ガスの濃度上昇

という既定の事実が

環境対策から実効性を

悉く奪い去り

その事実を理解できない

一線級の世界中の知識階級が

こぞって促進してしまう

という典型的な道化の役割を

無批判なまま

未だに善

と信じて演じ続けている


あらゆる地域の環境保護団体

のすべてが

電力会社が買い取った

再生電力をどう活用し

そして

化石燃料の消費を

どう削減したのか

というその事実の検証と確認

を相変わらず怠っている


電力会社の決算書には

買い取りに相当する仕入れ項目



再販売に該当する売り上げ項目

との対比が

欠落したままちとなっている

これは株主に対する

重大な背信行為

に他ならない


再生可能エネルギーの増加に伴う

二酸化炭素濃度の削減効果

の立証を誰も

電力業界に求めたことがない


環境電源の導入促進と

化石燃料の消費抑制

との間にある対応関係

を未だに確認する義務

を果たすことなく

懶惰な姿勢で

確認作業を怠っている


この事実こそ

世界中が協力して

精一杯減らしたはず

のCO2が

却って大きく増えていた

不埒な結果を招いたことの

有力な証拠となった


アーヘンモデルが始まった当初から

火力発電所に於ける

化石燃料の消費の推移

に関するデータ

を要求していたなら

このような不始末など

生じてはいなかった


同じことは節電についても

当てはまる

交流周波数のもつその意味を

たとえ知らなかったとしても

節電で減らした電力需要が

「実際に」

どれほどの温室効果ガスの排出削減

に結びついたのか

という事実関係の確認を

行うことは容易にできた

化石燃料の輸入量の推移

をみれば一目して瞭然たるものが

あった筈であるからだ


環境省がやってきたこととは

発電で消費した化石燃料を

再生電源が生み出した電力量

に換算する

ということに過ぎなかった

実効値ではなく

積算値

ということであったのだ


節電努力などで削減した電力量

を机上で統合した数値に過ぎない

削減量を弾き出し

相変わらずその状態で

満ち足りている


このようレベルの対応で

実効が得られる訳がない


化石燃料の削減など

交流発電を実施している限り

永遠に

不可能なままとなる


周波数の恒常性

を保てない交流電源が

不安定化すれば

電力供給に重大な影響を及ぼす

冷凍機能を失えば

損害の規模は膨らみ

賠償責任はより重くなる


電力業界の秘密主義

を容認しているかぎり

環境問題の本質を

理解することが

より困難になる


交流電流についての基礎的な知識

を秘密主義によって奪われていた

知識人たちがやがて目覚めた時

やってきた行為の愚かさに

気付き

愕然とする姿がみえる


これらの諸要素がまとまって

温暖化を止まらなくした

だけでなく

環境被害を着実に増加させている

そのたった一つの

知られざる理由となった


気候変動要因の濫觴を辿れば

電力業界が通有する秘密主義



知識階級の交流電流に関する

壮大な無知

へと同時に行き着く


正しい認識だけが

有効解の特定を可能ならしめる

誤った理解は

損失の根源を延命させ

状況の悪化を却って急がせる


投資の失敗による

富の喪失を

世界中に蔓延させ

所期の成果を亡きモノへと

圧殺してしまう


これが教育を高度化して

思考力の涵養をナオザリにし

学力を高めた末に

得た負の成果

決して誇るべきことでは

あるまい
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