止めどなく高まり続ける
地球環境の温暖化
という不可逆的な変化の相
は
今年
北半球全域へと
その影響力
を及ぼすほどまでに高まり
日本では冷房の躊躇なき使用
が公に
推奨される事態へと発展した
電力需要は一貫して増加しつづけ
温室効果ガスの根源的存在
である炭化水素
つまりメタン【CH4】
の大量消費を執拗に促し
既存の温室効果に加えて
冷房効果を高めるための排熱
の屋外への放出が高まった
熱交換で生じた排熱
の屋外への投棄が増え
それが環境温度の上昇
を更に加速する
という悪循環の起動
を急がせる経過が
一斉に生み落された
この冷房を積極的に使用する
運動の推奨で
電力消費は更に高まった
電力需要が増えれば増えるほど
温室効果ガスの大気中濃度は
必然的に高まってゆき
地表の熱を冷やすための打ち水や
噴霧などの対策も増加した
気化熱が地表を冷やせば
それが奪った熱は
上空で保存され
大気圏内の環境温度は
このようにして
増加の一途を辿ることとなる
大気中に放出された気化熱を
量的に増やしているさ中にあって
冷房装置などの熱交換システムが
不要となった排熱を
大気中に吐き出す量を
そこに上乗せする
という経過が
随所に見られるようになった
こうした経緯で
地表が受けるその温室効果は
急速に高まっていき
熱中症で救急搬送されるケース
が
格段に増加した
これら一連の
悪化の一途を辿る
その不毛な経過の背後には
温室効果ガスのひとつ
であるCO2を
二十年以上費やしていながら
何一つ
止めることができなかったばかりか
反対に増やす
という結果しか残さなかった
という余りにも粗末な
現実の定着
が関与した
このことから
世界中の知識人たちによる
迷妄の積み重ね
が深く関わっている
ということは
今更指摘するまでもあるまい
その代表的な事例は
直流電流と交流電流との違い
をまったく弁えていなかった
という実に単純極まる
事実認識の誤り
が強く関わっている
知識人たちの間で
直流電流と交流電流との間にある
その違いに対する認識が
一様におしなべて欠けていた
というその点にあった
弱電と総称される直流は
回路で成り立っているものであることから
電気製品のスイッチを切れば
電流はその場で消え
電源の誘導能力は
失われずに残る
だが
強電と総称される交流は
左右に分かれる二種類の電流
を同時に生み出す
という条件がついていた
交流の波形の上半分と下半分とは
流れる向きが180度異なっている
このため電源側でその一方
を
予め絶縁
しておかなければならなかった
直流は負荷が電流を導くのだが
交流は電位差が電流を導く
という特徴的な違いがある
このため交流送電では
接地技術が不可欠となり
変圧工程の随所で
電流を最低の電位
である大地へと落すことが
必要条件となったのだった
この違いの意味
を知らずに過ごしていると
節電すれば火力発電所の負担が減る
と勝手に誤って判断してしまうのだ
直流は回路という
循環形式の電源系なのだが
交流は電路という
一方通行形式の
ゼロボルトへと電流を落とし込む
ためのシステムで成り立っている
こうすることで
電流密度を最大化しているのだ
接地抵抗が高ければ
電流密度は高まらず
一定のレベルへと低下する
電力輸送の効率を高めているのは
電位差を最大にするための
接地という仕組みだったのである
電流を地の底へと
大量に捨ててしまったとしても
ほぼ等価な別の電流を
新たに誘導して
生み出すことができるため
一旦電流となったエネルギーは
交流送電の場の至る所で
増幅して取り出すことが
可能となった
電信柱を繋いでいる低圧の配電系統は
単一の電源から取り出した最初の電力を
どこまでも延々と増幅しながら
遠方まで遅滞なく送り届ける
ことが問題なくできる能力
を秘めている
これを電磁誘導の法則
とファラデーは二百年前に
そう呼んで体系化した
誘導法則に基づいて
接地すると同時に二次側コイルに
電流を派生誘導すること
を可能ならしめている
その装置が変圧トランス
と称される電気工作物なのである
交流は磁場変化の割合が
直流よりも二倍高い
これが起電力を高めると同時に
損失を上回るほどの誘導電源
としての役割を果たしている
交流送電という方法
は本来
自らの電力を増幅して
任意に取り出す能力
を潜在的にもっているものなのだ
高い磁場変化を与えている
交流電流がもつ起電力の高さは
そんなことを
いともたやすく可能にしてしまう
電流はそれが流れている
という動態をもつだけのことで
磁場変化
を導体の周囲に
安定して生み出す
電流が停止してしまったら
どのような磁場変化も起こらない
このため交流電源の総ては
節電に応じて
発電機の稼働を制御する
能力を何一つもたない
50ヘルツの地域では
毎分三千回転
60ヘルツの地域なら
同じく三千六百回転していること
が交流電源にかかっている
根源的な義務なのだ
周波数は毎秒の変化を指し示す
指標を意味する
右向きの電流と
左向きの電流とが
それぞれ毎秒50回
乃至60回切り替える変化の量が
所定の周波数を
交流電流に安定して与える効果
を引き出す
このため周波数変動が発生すると
発電した電力のすべて
が使えないものとなる
乱れた周波数は
電気エネルギーをたちまち
有害な成分へと貶める
世界中の電力会社は
このような訳で
二酸化炭素の排出量を
減らすことは固より
制御する能力それ自体
さえ
始から失っていた
ということなのである
どれほど優れた外部電源を
発送電系統に関与させたところで
発電所の燃焼炉が
蒸気圧を一定に保つために
高価で有害な化石燃料を
休むことなく
大量に燃やし続けて
いなければならなくなった
地下資源の炭化水素
つまりメタンが安定して
燃やされている以上
節電を義務付けたところで
その効果はゼロ
にしかなりようがなかったのである
この事実が
先般のパリ協定の批准成立
へと二十年以上の歳月をかけて
このほど漸く繋がった
ということなのである
問題の本質が見えていない
ということが無駄な投資
を放置放任することを許し
損失を徒に積み上げるだけの
無駄な努力を強いておきながら
真逆の結果を引き出した
ことにさえ未だ気づかない
実に愚かな顛末を
このようにして定着させた
その理由は教育の高度化
が生んだ「知の劣化}
へと帰一する
単純素朴で簡素な問題を
誤って解釈した
ということが
止まらない温暖化を
地球規模で募らせることとなり
実効なき温暖化対策
といわれ続けてきた愚かな投資
を善と信じて積み上げてきた
これによって失った経済的損失
の規模は計り知れないものがある
一連の経過は
教育の失敗
が齎したものに相違なく
知識の量的拡大に特化した
という制度設計上の小さな変更が
知識の意味を斟酌する
ための時間を惜しませ
カリキュラム構成を単純化し
知識人たちから
優れて高い
考えるための能力を
圧殺して取り上げる
という愚かな行為を
熱心に続けさせている
考える力
を失ってしまったことにさえ
相変わらず気づかない
知識階級の成員とその集合は
批判精神をそのために失って
ミテクレ重視の権威主義
の従順なる下僕となった
環境問題は
教育問題の結果の一つ
として
現代文明へと与えられた
試練
問題の所在を知れば
有効解は
呆気ないほど簡単に
手に入る
地球環境の温暖化
という不可逆的な変化の相
は
今年
北半球全域へと
その影響力
を及ぼすほどまでに高まり
日本では冷房の躊躇なき使用
が公に
推奨される事態へと発展した
電力需要は一貫して増加しつづけ
温室効果ガスの根源的存在
である炭化水素
つまりメタン【CH4】
の大量消費を執拗に促し
既存の温室効果に加えて
冷房効果を高めるための排熱
の屋外への放出が高まった
熱交換で生じた排熱
の屋外への投棄が増え
それが環境温度の上昇
を更に加速する
という悪循環の起動
を急がせる経過が
一斉に生み落された
この冷房を積極的に使用する
運動の推奨で
電力消費は更に高まった
電力需要が増えれば増えるほど
温室効果ガスの大気中濃度は
必然的に高まってゆき
地表の熱を冷やすための打ち水や
噴霧などの対策も増加した
気化熱が地表を冷やせば
それが奪った熱は
上空で保存され
大気圏内の環境温度は
このようにして
増加の一途を辿ることとなる
大気中に放出された気化熱を
量的に増やしているさ中にあって
冷房装置などの熱交換システムが
不要となった排熱を
大気中に吐き出す量を
そこに上乗せする
という経過が
随所に見られるようになった
こうした経緯で
地表が受けるその温室効果は
急速に高まっていき
熱中症で救急搬送されるケース
が
格段に増加した
これら一連の
悪化の一途を辿る
その不毛な経過の背後には
温室効果ガスのひとつ
であるCO2を
二十年以上費やしていながら
何一つ
止めることができなかったばかりか
反対に増やす
という結果しか残さなかった
という余りにも粗末な
現実の定着
が関与した
このことから
世界中の知識人たちによる
迷妄の積み重ね
が深く関わっている
ということは
今更指摘するまでもあるまい
その代表的な事例は
直流電流と交流電流との違い
をまったく弁えていなかった
という実に単純極まる
事実認識の誤り
が強く関わっている
知識人たちの間で
直流電流と交流電流との間にある
その違いに対する認識が
一様におしなべて欠けていた
というその点にあった
弱電と総称される直流は
回路で成り立っているものであることから
電気製品のスイッチを切れば
電流はその場で消え
電源の誘導能力は
失われずに残る
だが
強電と総称される交流は
左右に分かれる二種類の電流
を同時に生み出す
という条件がついていた
交流の波形の上半分と下半分とは
流れる向きが180度異なっている
このため電源側でその一方
を
予め絶縁
しておかなければならなかった
直流は負荷が電流を導くのだが
交流は電位差が電流を導く
という特徴的な違いがある
このため交流送電では
接地技術が不可欠となり
変圧工程の随所で
電流を最低の電位
である大地へと落すことが
必要条件となったのだった
この違いの意味
を知らずに過ごしていると
節電すれば火力発電所の負担が減る
と勝手に誤って判断してしまうのだ
直流は回路という
循環形式の電源系なのだが
交流は電路という
一方通行形式の
ゼロボルトへと電流を落とし込む
ためのシステムで成り立っている
こうすることで
電流密度を最大化しているのだ
接地抵抗が高ければ
電流密度は高まらず
一定のレベルへと低下する
電力輸送の効率を高めているのは
電位差を最大にするための
接地という仕組みだったのである
電流を地の底へと
大量に捨ててしまったとしても
ほぼ等価な別の電流を
新たに誘導して
生み出すことができるため
一旦電流となったエネルギーは
交流送電の場の至る所で
増幅して取り出すことが
可能となった
電信柱を繋いでいる低圧の配電系統は
単一の電源から取り出した最初の電力を
どこまでも延々と増幅しながら
遠方まで遅滞なく送り届ける
ことが問題なくできる能力
を秘めている
これを電磁誘導の法則
とファラデーは二百年前に
そう呼んで体系化した
誘導法則に基づいて
接地すると同時に二次側コイルに
電流を派生誘導すること
を可能ならしめている
その装置が変圧トランス
と称される電気工作物なのである
交流は磁場変化の割合が
直流よりも二倍高い
これが起電力を高めると同時に
損失を上回るほどの誘導電源
としての役割を果たしている
交流送電という方法
は本来
自らの電力を増幅して
任意に取り出す能力
を潜在的にもっているものなのだ
高い磁場変化を与えている
交流電流がもつ起電力の高さは
そんなことを
いともたやすく可能にしてしまう
電流はそれが流れている
という動態をもつだけのことで
磁場変化
を導体の周囲に
安定して生み出す
電流が停止してしまったら
どのような磁場変化も起こらない
このため交流電源の総ては
節電に応じて
発電機の稼働を制御する
能力を何一つもたない
50ヘルツの地域では
毎分三千回転
60ヘルツの地域なら
同じく三千六百回転していること
が交流電源にかかっている
根源的な義務なのだ
周波数は毎秒の変化を指し示す
指標を意味する
右向きの電流と
左向きの電流とが
それぞれ毎秒50回
乃至60回切り替える変化の量が
所定の周波数を
交流電流に安定して与える効果
を引き出す
このため周波数変動が発生すると
発電した電力のすべて
が使えないものとなる
乱れた周波数は
電気エネルギーをたちまち
有害な成分へと貶める
世界中の電力会社は
このような訳で
二酸化炭素の排出量を
減らすことは固より
制御する能力それ自体
さえ
始から失っていた
ということなのである
どれほど優れた外部電源を
発送電系統に関与させたところで
発電所の燃焼炉が
蒸気圧を一定に保つために
高価で有害な化石燃料を
休むことなく
大量に燃やし続けて
いなければならなくなった
地下資源の炭化水素
つまりメタンが安定して
燃やされている以上
節電を義務付けたところで
その効果はゼロ
にしかなりようがなかったのである
この事実が
先般のパリ協定の批准成立
へと二十年以上の歳月をかけて
このほど漸く繋がった
ということなのである
問題の本質が見えていない
ということが無駄な投資
を放置放任することを許し
損失を徒に積み上げるだけの
無駄な努力を強いておきながら
真逆の結果を引き出した
ことにさえ未だ気づかない
実に愚かな顛末を
このようにして定着させた
その理由は教育の高度化
が生んだ「知の劣化}
へと帰一する
単純素朴で簡素な問題を
誤って解釈した
ということが
止まらない温暖化を
地球規模で募らせることとなり
実効なき温暖化対策
といわれ続けてきた愚かな投資
を善と信じて積み上げてきた
これによって失った経済的損失
の規模は計り知れないものがある
一連の経過は
教育の失敗
が齎したものに相違なく
知識の量的拡大に特化した
という制度設計上の小さな変更が
知識の意味を斟酌する
ための時間を惜しませ
カリキュラム構成を単純化し
知識人たちから
優れて高い
考えるための能力を
圧殺して取り上げる
という愚かな行為を
熱心に続けさせている
考える力
を失ってしまったことにさえ
相変わらず気づかない
知識階級の成員とその集合は
批判精神をそのために失って
ミテクレ重視の権威主義
の従順なる下僕となった
環境問題は
教育問題の結果の一つ
として
現代文明へと与えられた
試練
問題の所在を知れば
有効解は
呆気ないほど簡単に
手に入る