こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

教 育 の 咎

2016-12-10 19:15:46 | Weblog
省エネ節電という行為で

二酸化炭素が減ったとすることができるのは

火力発電所の燃焼炉でも

地下資源の消費が減少した

ということを

数字で証明することが

きちんと

できている

という条件が満たされている

ことが真贋

を決定する重大なポイント


冬の寒さと

夏の暑さ

とに国民すべてが耐え忍び

電力消費を抑制することが

できた

としても

それと同じ量の二酸化炭素が

発電所の燃焼炉で

減っていたのを確かめた事実

がないのなら

それは対策の正当性を

証明したことにはならない


タービンを有するすべての発電機は

回転運動が変化することを

許容することが

できない

それは周波数変動を引き起こし

電力品位を

極端に貶める原因

となるからだ


交流電流とは

二種類のベクトルを異にする

正反対を志向する電流が

交互に立ち現れる

という性質を具有する

という意味をもつ


交流の記号であるACとは

もう一つの電流

が存在するという

オルタナティブ カレンシー

であることを意味する


右へ向かう電流があるその一方で

左へと向かう別の電流も

存在する

というのが

つまり

交流電流ということなのだ


この二つの電流を併存させているのが

周波数


50ヘルツの周波数とは

毎分3000回転する発電機

であることを意味し

それが毎秒五十回

切り替わっている

という動態変化を示すための

指数


波形を構成する

上下に変化する

あの交流に特有の曲線は

山と谷とからできている

波を二次元的に描いたもの


上方向に膨らんでいる山型の波が

右へと向かう電流であるとき

下方向にへこんでいる谷型の波は

左へと向かう電流となっている

これらが交互に入れ替わることによって

交流電流が成り立っている


この波の形をもつ時間単位の数



交流のもつ特性である

周波数を規定する


相互に異なった向きへと流れる

二つの別々の電流が

波形によって

交互に現れる電流である

ということが

それを

交流と呼ばせている


周波数が不在なら

直流電流ということになる

電流が向かう方向を決めているのは

発電機に装着されている

磁石の極性の違い

による


Sからでた磁束が

右方向を目指して流れる

波の半分である

電流を上方向へと

とびとびに与えているとき

Nへと向かう別の磁束は

左方向へと流れる電流を

その下側に

とびとびに生み出す

そこに時間差が関与することで

波型の平面画像が描かれる

これらの波は

三次元構造で成り立っており

絶えず変化しつづけている


それぞれの波は

ゼロボルトである水平線で

交互に折り返すことを

四六時中繰り返す

その頻度のことを

表す指標が

周波数


発電機の回転数が

常に一定になっていなければ

周波数は乱れて

電流同士が接触し

短絡と呼ばれる発火現象

を引き起こす


この危険な状態へと

陥ることを避けるために

交流電源の一方に

必ず絶縁処理

を施す必要が残されていた


絶縁が実施されている側の波には

電圧だけがあって

電流がない

電流計は絶縁されていない方

の値だけを表示する

という装置


交流は直流より

電流の値が半分

となっていることから

安全性が高く

家庭用の電源として

広く重用されるようになり

ヒトの住む津々浦々にまで

広範囲に普及して

経済活動を賦役する手段

となった


発電機がもつ固有の起電力は

磁石が円運動をすることで

得られる磁場変化

の割合に等しい

回転数が多ければ

高い周波数をもつ交流電流が得られ

回転数が低ければ

同じ割合の

低い周波数をもつ交流電流が

導体に

負荷の発生を前提に

生まれ出る

これを誘導電流と呼ぶ


磁石がもつ磁束密度と

磁場変化との関連性が

起電力となって

導体に所定の電流を

誘導発生させている

負荷を前提としない電路では

接地が誘導電流を最大化する

電位が最も低いゼロボルトなら

誘導可能な電流も最大化する


発電機の回転数が不安定化したとき

それは周波数変動となって反映され

同時に電圧変動を伴った

電流変動をも引き起こすものとなる


乱れた周波数は短絡の原因となるだけでなく

電力の品位を著しく

低下させることになる

発電の回転数が乱れ

安定しないものとなったなら

発電した電力は

売り物にならない


省エネ節電が

これまでまったく温暖化防止に

役立っていなかったのは

出力変動を許容できない

という交流の特性が

所与の宿命

となっていたからだった


消費者が電気製品のスイッチを切ったところで

遠方の発電所に置かれた

交流電源では

タービンの回転運動を

制御することが本来不可能

となっていた

この事実を業界は

これからも

黙り通し続けることに

肚を決めている


その業界が通有する秘密主義

のために国は効果のない温暖化対策に

莫大な国費を毎年注ぎ込むこととなり

壮大な無駄を持続させながら

有効需要を失って

経済成長の足を引っ張る

行為のもつその意味を知ることもなく

効果のない環境投資を

ひたすら続けてきた

ということが

景気の低迷を

未だに長引かせているだけでなく

国家予算の一部をドブに捨て

財政収支を悪化させ

赤字国債の増発を続けて

千兆円超に達する借金を

国民へと押し付けた


止まらない温暖化は

交流の知識を持たない

すべての指導者が

無知と錯誤の結果として

産み落としたもの

に相違ない


膨大な知識を誇る

高等教育を受けた指導的階級が

知識の意味を理解しないまま

交流でも回路を形成することができ

電力消費を減らしたその分だけ

発電所の負担が減っている

と手前勝手に錯誤する事態

へと陥ったまま

現状を是として

放置した


二酸化炭素濃度を減らせずに

逆に高めつづけてパリ協定の発効

を急がせたのは

利益の確保を主眼とする

業界のもつ利権に群がる

基礎的知識を持たずに

効果のない対策を

未だに連ね続けている

総ての国家と

その指導体制の在り方が生む

不正な姿勢


止まらない温暖化は

教育の失敗がその最大の起源

どんなに大量の知識があったとしても

その意味を知らないままでいるのなら

実際に活用して

状況を変える重要な方法に

何一つ気づくことなく

善と信じて無為に過ごす

のみとなる


教育のありようを見直さない限り

環境と経済の復元は

固より不可能

事実関係の確認を

知識階級がおしなべて

怠っていた

ということが

気候の変動を

のっぴきならないものにした


教育投資に失敗すれば

どのような実効ある対策であったとしても

まったく役に立ち得ない


経済を低迷させた

その理由の一つが

知育偏重の現行の教育制度


知識の量的拡大を急ぎ

それがもつ意味を斟酌するための

時間を惜しんで

新たな知識の獲得を優先させた

ということが

思考力を涵養する教育

から価値を奪って

判断能力のない指導階層の

再生産が生む循環を導いた

国の急速な劣化

と止まらない温暖化

がその何よりの証拠

として残された


問題は

指導体制に通有する認識不足と

それに気づかぬ

知識人が共有する傲岸かつ不遜な

その姿勢にある


学力が高くても

問題認識能力が不在なら

どのような成果も得られない

批判精神が希薄なら

フィードバックは永遠にかからない

批判精神のないところに

ネゴシエーション能力は育たない

外交交渉でもパッシブとなるばかり

北方四島の帰属をめぐる積年の棚上げは

指導体制の見識不足が生み出したもの


拉致問題が長期化し

尖閣に絡んで

反日姿勢を俄かに強めさせたのも

判断能力に欠けた国会の成員に

批判精神が不在であった

からに他ならぬ


学力が高かったとしても

それだけで

世界を指導する役割を

果たせるとは限らない

ちょっと脅されたというだけで

核の傘に頼ろうとするその軟弱さ

が己の弱点を

敵に教える行為であることに

いつまでたっても

まったく気づかない

それが相手を

一層増長させ

猛々しくすることが有効だ

と思い込ませることとなる

と中国政府に気づかせた


日本の戦後政治は

アメリカ型の教育を採用し

知識量を優先させ

思考力の涵養を怠る

という学力重視の循環から

国家を抜け出せないよう

仕向けていた

その結果が国会にマイナス要因

となって強く作用し

国から健全性が

失われる結果となって現れた


教育の失敗が

判断能力のない

愚かなる指導体制を生み育て

国家から独立不羈の精神を奪い

対米追従型の内閣を延命させ

国民を延々と苦しめ続ける

効果のない経済対策と

温暖化対策を国に継続させる

粗末な循環構造を作り上げてきた


その責任の一端は

同じ教育制度で育ってきた

有権者の側にも

同じほど

あることなのだ
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