温暖化現象は
現状で
永久に止まらない
ことが分かっている事案
97年暮れのCOP3
京都議定書からみても
丸二十年間
CO2を減らせずにいる
結果それ自体が
雄弁な反証
このほどCOP21となった
パリ協定について
アメリカと中国が
漸く国際条約を
批准する
ことで合意した
これによって
大気圏内の二酸化炭素濃度が下がる
とする理由は
ゼロ
根拠のない数値目標を連ねてみても
効果が不在であるのなら
それは壮大な無駄
を生むだけのこと
交流送電がインフラとなっている以上
電源が発電していようといまいと
化石燃料の消費は
恒常的に維持される
蒸気圧を利用した動力は
釜の火を
寸毫も
落とすことができない
交流電流のもつ制約のいくつか
を知っていたなら
子供でもすぐにわかるほど
それは簡単な
事実
世界の名だたる指導者たちは
打ち揃って
交流電流の意味を
何一つ理解していなかった
これが二酸化炭素濃度を
産業革命以来
高めつづけてきた
その本質的な理由
交流電流を理解している者が
例え一人でも地表に存在していたのであれば
温暖化を防止するためにとられた
世界全体で数百兆円規模の壮大な無駄
など産み落とずに済んでいた
経済合理性のない環境対策を
継続してきたことによって
国際経済は一斉にデフレ化してしまい
GDP成長率をこぞって
圧迫する市場経済を産み落とす
に至った
経済成長に必要なのは
有効需要の創出であり
無効な需要など
どれほど多く積み上げても
損失の山を築くのが
関の山
実効不在の環境対策の悉くが
無効な需要を積み上げて
文明から可処分所得を奪い去った
ということがこの一連の経過
から見えてくる
交流電流について
正しく理解することができていたのなら
省エネ節電や
再生可能エネルギーを導入する段階で
無駄となることが見えていなければならない
さまざまな分野の
環境投資のあれこれを
止めさせる程度のことは
劣化した知識階級であったとしても
おそらく十分にできていた
重ねて言う
交流電流について
何も知らない指導者たちが
止まらない温暖化を生み出したのだ
これほど愚かな経過は
有史以来
嘗てない事態
知育偏重に特化した現在の
高度化した高等教育は
考えるために割くべき時間を
新しい知識の修得のために
専ら犠牲にすることを善しとした
その結果
世界中の指導者たちは
おしなべて判断を誤りることとなり
経済と環境の同時劣化
という現状を
競うようにして
世界各地へと生み落とした
節電したことで化石燃料の消費が減った
とする証拠は一切ない
地下資源の輸入量の推移をみれば
環境投資の非有効性が
一目でわかっていた筈である
エネ庁がかつて公表していた
資源輸入に関する基礎的データは
二十年以上たっても
相変わらず非公開となっている
再生可能エネルギーを
電力会社が買い取っていながら
その販売実績を知る者は
誰もいない
交流送電の仕組みを理解していれば
買い取った電力の再販売が
成り立たないことくらい
自明の理
位相制御ができなければ
買い取った電力の総ては
要するにただの無駄
有効利用する術は
まったくないのだ
電力業界が再生可能エネルギーの買い取りに
制限を設けていること自体が
魔訶不可思議
買い取った電力を再販売することができていれば
業界にとって
新たな収益源が
経済を引っ張って
良質なインフレ経済を
世に導いていた
電力業界は電力の買い取り制度を
要するに利用することが
何一つできない
買い取り枠に制限を設けているのが
その何よりの証拠
外部電力の買い取り制度は
電力業界にとって
損失を高めて企業収益を薄くする
何のメリットもない行為
であるに過ぎない
メガソーラーやウインドファームへの投資は
電力業界にとって
重大な脅威であるに他ならない
その事実が再生可能エネルギーに対する
投資に強い制動をかけさせた
これにより民間企業が蒙った損失は
極めて甚大な規模となった
知識階級全体が
交流電流についての基礎的知識がなく
また調査能力もなかった
ということが環境ビジネスへの新規参入を
強制的に止めさせる
という結果を残して
資本の大量喪失へと繋がった
電力供給系に関する市場調査を怠った
企業の咎もさることながら
交流電流の性質について
重大な情報を秘匿し続けていた
電力業界の罪は極めて重い
環境投資に割り当てられた国家予算のすべて
がこうして無駄となり
経済成長の足を
電力会社の秘密主義
が引っ張っている
電力買い取り制度では
受け入れ側の立場にある
電力業界が負った暦年の損失もさることながら
新規投資に踏み切った民間企業の損失は
計り知れないほど多い
事前調査(FS)を怠ったということが
温暖化防止を無効にし
投資の一切を無駄にした
という実に単純素朴なハナシが
こうして日本全土へと産み落とされた
アベノミクスを失敗させたのは
電力会社と環境電源の供給を生業とする企業
そして何の注意喚起もしてこなかった
知識人と呼ばれる
一連の余りにも無知な一群
で構成された愚かなる面々
交流電流の意味を
正しく理解していたのであれば
無駄な投資による損失で
資本を失う愚を犯す事態
など
避けることは容易であった
交流電流はそもそも止まっていることが
できない
周波数を維持しておくためには
上向きの波の形と
下向きの波の形とを
寸分の狂いなく
交互に保ちつづけていることが
必須条件
180度異なったベクトルをもつ交流電流を
安全に制御するための方法についても
業界は一貫して
黙秘を続けている
これまで位相制御とその仕組み
に関する説明を何一つしてこなかった
電力業界は
沈黙を貫くことで
告知義務を怠った己の行為を
正当化した積もりで
選良と官僚とを同時に
操ってきた
大局観をもたない選良と
省益の確保にしか関心がない官僚とが
環境の劣化と財政の劣化とを
同時に国民へと与え
己の利益に執着する余り
止まらない温暖化と
止まらないデフレ経済からなる
十字砲火を未だに続けさせている
世界中の電力会社が共通に持つ
秘密主義と呼ばれるそのスタンスは
このようにして生まれ
国全体を貧困へと追い落とすことになる
敢えて説明を省くことで
知識階級に誤った認識を抱かせ
止まらない温暖化を
世界規模の統一姿勢をとる
ふりをすることで
あたかも止められると錯誤させてきた
COP21とはその延長線上に生まれ出た
猫ダマシのごときもの
交流電流の意味を知らない知識人のすべて
は
交流電流でも回路を形成することが
できる
と勝手に断じて
電気製品のスイッチを切ってしまいさえすれば
二酸化炭素の生産も自動的に止まる
と都合よく解釈する土壌を設えてきた
この理解が不正なものであることは
温室効果ガスの濃度変化が明瞭に跡付けている
ところが
交流の発電機は
周波数を与え続けている必要を常にもっており
タービンの回転数を
需要の変動に応じて減らす
などということは
本来不可能なことだった
毎秒50回転する電源は
50ヘルツの交流を生み出す能力を持つが
この回転数が少しでも乱れると
周波数も一瞬で変動する
安定性を失った交流電流からは
電気エネルギーをとりだすことが
要するにできない
このため電力業界は
周波数を一定の状態に
常時保っていることを
国が義務と定めて統一的に管理した
消費者がどれほど省エネ節電に努めても
上流部の発電所では
発電機の回転数を
安定化させていなければならないのである
高品位とされる日本の電力が
精密な機械制御を可能ならしめ
メードインジャパン
の名を現在の地位へと
高からしめた
だが
そのことが
火力発電所の化石燃料の消費を
一定のレベルへと引き上げさせて
化石燃料の消費割合を
常に安定化させておくことを義務として
二酸化炭素の排出量の水準を
随時高めさせ続けさせていた
これが止まらない温暖化を世に生み落とした
そのたった一つの本質的な理由なのだ
交流電流を理解していない知識人ほど
問題の本質を知りたがらない
という共通の傾向を強くもつ
というのは
認識能力に不備があることを
よくよく承知しているからに他なるまい
考えるための時間を省いてきた
高度化した高等教育というものが
止まらない温暖化を
より一層止まらないものにした
COP21と呼ばれるパリ協定が
正式に発効しても
交流送電がインフラとなっている限り
温暖化を起源とする
気候の変動は
これからも
果てしなくつづく
交流電流を理解することができて初めて
温暖化を止めるための有効な方法を
導き出すことが可能となる
それができていなかったのだったからこそ
二酸化炭素が増え続けていた
ということなのである
二酸化炭素を有効に減らすその方法を
特定することができた企業だけが
温暖化を止めるための製品の供給を
一手に担うことが許される
それは世界中の電力会社を破産へと追い込み
ガス会社と石油会社の生息領域を
急激に圧縮する
という結果へと繋がってゆく
環境性能の高い優れた電源は
世界の在り方を
根底から覆す
地下資源を消費しない電源は
エネルギーコストをたちまちゼロ
にする能力をもつ
世界が切実に求めている電源
の開発に成功しても
市場への投入はより慎重であるべきだ
インフレ経済を飽和させた
既存の資本市場を活性化せるには
革命的な製品の登場が
何にもまして
必要なのである
エスタブリッシュメントの介入を防遏するためには
市場を制御する能力を
誰であれ
もっていなければなるまい
※太陽光発電の導入量を以て、二酸化炭素の排出量削減値と見做した、国連の環境部会が犯した罪が温暖化を止まらないものにした。その背景にあったものこそ、交流電流と直流電流とを混同したことに気づかずに、直流の発電能力が交流のそれと打ち消し合う、と身勝手に錯誤したあのアーヘンモデル。未だにドイツ人たちは、この錯誤のもつ意味にまったく気づかない。この認識の誤りが日本では節電で、発電量に一定の変数を乗じた値、と同じ量の二酸化炭素が減ったことにする、とした法律の制定を抵抗なく受け容れさせた。実効のない節電や再生可能エネルギーを増やすことで、すっかり温暖化を防止した積もりになった。これが事実でないことは、先日公表された南極大陸に於ける二酸化炭素濃度が、ついに400ppmを突破したとするデータがよく証明している。文明の愚かさを計るスケールとして、CO2濃度がこの先どれほど進んだのか、というその一点をみるだけでよい。