こ と の 端

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終 焉 の 地

2015-03-22 08:13:51 | Weblog
資本の論理は辺境へと達し

すそ野を広げる限界をみた

ということが

投資行為を慎重なものにした

生産性の過度の拡大から

一定程度

離れておく必要性を

漠然と

資本提供者の一群に

感じ取らせるようになってきた


気球規模のデフレ化

という経済現象は

原油価格の極端な低下を伴い

減速し始めるようになった市場で

ドルの需要レベルを

強く引き下げる圧力と化した


リーマンショックの原因となった

ドル余り現象を

はるかに超える

過剰流動性が

世界市場の全域に

ドルを滞留させる効果を

及ぼしている


金融危機後にFRBが執った

三次に及ぶ量的緩和の実施で

ドルの供給量が異常に増えたところに

原油相場の急落がおき

決済通貨として機能していたドルの

需要水準自体が半減した

ということに加えて

ロシアとウクライナによる

地域争奪戦の勃発と

宗教の衣を着たテロリスト集団による

破壊活動の蔓延

などの複合作用のあれこれ

で経済制裁や

その他の理由による

市場規模の強制的な低下などが

随所に発生するようになり

資本の需要全体が

いまや大きく落ち込むようになっている

FRBが政策金利を引き上げるのは

確定的

いつそれを行うか

という時期の問題に過ぎない


グローバル化したドル余り現象が

過剰流動性を

サブプライムローン市場へと一斉に流入させ

短期間で輻輳した資本が

デフォルトを引き起こし

不良債権と化したそのときから

経済成長の礎と見做されてきた

資本の論理が

このところ

急速に

求心力を失おうとする

ようになってきた


資本効率が飽和し

成果を分配する仕組みに

公平性を失わせているそのことが

所得格差の乖離を推し広げさせ

利益獲得のための機会を

妨げてさせる最大の要因

となりつつある


その指摘に対する大方の認識が

世界的に共有される時代が

ついに

やってきた


富を公平に分配する

ということをすっかり忘れ去り

利益を独占することに

のみ

猪突猛進し

格差の拡大が起きているのを承知していながら

その事実に対する配慮を失念し

投資と再投資とを

雪ダルマ式に肥え太らせて

資本提供者の周囲に集まる

貪欲きわまりないグループが

貧富間の格差を

拡大する一方

とするその原動力を一段と加速させ

その反動による破壊活動を

信仰を装って

恐怖支配を正当化する

ことを

これまで放念し続けてきた

という過去があるのだ


世界各地に不具合の種を撒き散らし

自らの手で

生命を奪い去る行為を

招いている

その事実に

打ち揃って目を瞑る

という経過を資本の論理が導いた


資本を手段とする者だけが

どんどんと裕福になり

そうでない者は貧困の暮らしに

喘ぎつづける

資本の論理が行き着いたその果てで

待ち構えていたものの正体は

思慮を欠いた

過度の一方的な分配



それによって新たに生じた

格差の拡大であったのだ


自らの身に

やがて

襲いかかることになる

壮大な

淘汰圧の関与を

恐れるものは未だいない


信用経済の末期は

たったの一瞬

で済む

ほどの

資本の喪失

という経過の確定

で終わるのだ


信用経済の脆弱性は

価値の裏付けを失った

資本のやりとりがもつ

本質的なものであるに相違なく

アメリカが71年夏に

一方的に離脱した

金本位制へ向かって

一斉に収斂する

という手順を踏む


資本の論理にとって代わる

新しいものとは

平和の論理

でなければならない


恒久平和の実現は

繁栄の実現

それひとつ

にのみかかっている


優れた製品を

平和に背く地域に

公平という名目で

等しく供給して得た利益で

資本提供者たちは繁栄を築いてきた

その結果

世界はより一層剣呑な状態となり

平和に背く勢力が

力をつけ

生存か破壊か

という二者択一の選択を

世界に迫る様相を

急速に強めようとしている


これが資本の論理が行き着いた

その終焉の地のすがた
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