こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

学 習 効 果

2014-12-07 09:29:39 | Weblog
消費税が3%から

2%上がって5%になったとき

を起点として

あの

デフレスパイラルが始まった


17年前の1997年のこと

そして

2014年四月

それが8%へと引き揚げられてから

半年後の十月には

経済がマイナス成長

していた事実が

数値で明確に示された

確定値の段階でも

プラス成長させることは

おそらくできまい


その翌月(先月)

内閣は早々と解散を決め

総選挙で

アベノミクスに対する信を問う

こととなった

消費税率を予定通り

10%へと

引き上げられなくなった

ということが

解散総選挙の理由

だとされている


要するに

官僚に対して約に背き

顔向けができなくなった内閣が

国民の信認を担保に

増税を先延ばしにしたその言い訳

にするという構図


日本国民は

消費税を心底嫌悪する

その性質を考慮せずに

一年後の15年十月に

税率を更に2%嵩上げし

予定通り

10%にすることが

事前に法制化されていた

というシナリオができていた


消費税という制度は

個人消費の主体である

国民の裁量



その納税意欲が決まるもの

政府が税収を高めたければ

税率の上昇を

ではなく

低下または全廃を

速やかに実施する方向が正しい


消費の主権は国民に存する


減税効果で消費意欲が高まれば

企業収益は連動して労せずに高くなる

そこで税収の増加

が現実のものとなる

アベノミクスはこの反対の手順を踏んだ

そこに経済メカニズムに関する

認識の欠如が露わに映し出されていた

政府に対する信認が向上しなければ

国民は消費に精励することが

できない

その大事なポイントをみていない


政府が税率を一方的に高めても

追随する筈の国民が

却ってカネを使わなくなるのなら

日本経済は成長することができず

景気の後退(リセッション)

を現実化させていく

その結果税収は減り

財政は一層悪化する

この経過こそ

アベノミクスが辿ってきた

これまでの来歴とその結果が示す

予告


政府が増税を勝手に決めても

国民が消費スタンスを変えて

より慎重に対応するようになるのなら

GDPのほぼ60%を占める

個人消費は減る一方となるばかり

政府の目論見は

こうして頓挫することになっている


5%への増税を実施した村山内閣で

学習されていたことが

17年後の第二次安倍内閣では

すっかり忘れ去られていた

財務官僚の常套手段

である喉元過ぎれば熱さ忘れる

筈の国民が

案に相違して

煮え湯を飲まされたときの腹立たしさを

しっかりと肝に銘じて

覚えていた

その事実を

8%への増税効果が

はしなくも

証明したといえる


問題の本質は

国家予算の使い方

にあるのだから

そこを改めない限り

財政収支は悪化の一途

を辿るのみ

真実はかくも単純であり

かつ

素朴


優秀なことで知られる官僚より

消費主体である国民の方が

健全性という点で

より優れている

とい顛末が

再び残された


政府が選挙で入れ替わったとしても

国会の認識が的を外しているままである以上

そして

官僚の貪欲さが残されたままである以上

日本経済の復興を

国会に期待してはならない

経済は底を確認しない限り

自立反転などひきおこしはしない


国会に人材が見当たらない時代には

官僚が暗躍する

鳥なき里の蝙蝠は

夜闇にまぎれて

己の野放図な

どす黒い欲望に

嬉々として従う

先の災害復興予算でさえ

勝手に流用し

使途を変えていた事実に

国民は目を疑った

国会は経過の事実を追認することしか

未だやっていない


官僚が亡国に走るとき

国の劣化が速度を上げる

国民は疲弊し

経済は一層低迷する


国の債務は国民の債権に他ならぬ

借金の返済を

納税者でもある債権者

即ち国民に求めることが

国会の責任を棚上げにさせ

官僚国家へと仕立てあげてきた

累々たる判断の過ちの山を

総括しなければならないそのときが

近づいている


天皇制は歴史的に側近の権謀を容認し

摂関政治と幕府による統治の代行を

延々と重ねさせてきた


現在の西欧型民主政治も

その歴史的経緯の延長線上に措かれており

天皇制を代理する形態を権威化してきた幕藩政治は

政党政治へとシフトしただけのことで

何一つとして

その本質は変わっていない


西欧型の民主主義ではない

日本型の民主政治の確立こそが

今ほど求められている時代は

ない


天皇という権威的存在を代行する組織

である幕府または政党が

この国を切れ目なく

支配してきた

内閣を幕府と呼び換えても

違和感はちっともない

やっていることは

まさに同じレベルのことであるからだ


天皇による直接統治

が実現していた時代とは

明治維新を起点とする

第二次世界大戦太平洋戦線の終結

までの

慶応三年(1967年)の大政奉還から

昭和二十年(1945年)終戦までの

八十年に満たない短い期間

それを廃止させたのは

日清戦争以来続くようになった

軍政という名の代行組織


良かれ悪しかれ

天皇が統治者であった時代より

その代行者が支配する時代の方が

はるかに

長い

という史実が伝えていることがらの

ほんとうの意味を

国民は

これから

現実へと反映させていかなければならない


曽我・物部の時代から

貴族政治を経て

検非違使を務めていた源平に始まる武家政治

を経て室町幕府から乱世へと移り

戦国の世を平定した

江戸幕府を支えていたのは

強権による幕藩体制

即ち

幕府への盲目的な忠誠義務であり

所領の存続に関わる

権威による明確な保証の存立であった


現代の幕藩体制は

西欧型民主主義で選ばれた政府内閣と

それを支える中央官庁に属する官僚による

排他的な裁量権の確保

に基づく

合法的な意思決定機関

による合意形成の上に

かろうじて成り立っている

如き不確かなもの


やっていることは

往時も今も

変わらないことの繰り返し


党益と省益の確保が優先され

国民の幸せは二の次

三の次

という状態になっている


国民の利益を優先しない

権威主義的な統治形態は

どの道破綻し

最終的に

頓挫して崩壊へと向かう

西ローマ帝国のより早い滅亡は

利益誘導型の権威主義的支配が辿りついた

不毛の岸部が引き寄せた結末


帝国主義的な統治による管理体制は

その代表的存在となっていたある企業に

IBM病という名を残し

繁栄を謳歌していた過去の姿を

急速に失わせてしまった

世界が手本としてきたあの高名な企業の顛末にこそ

学ばなければならないものがある


教育の在り方を見直すことにより

日本型の民主政治を確立し

世界を繁栄へと導いて

恒久平和の実現を急ぐためには

独自の歴史的な経過に学び

特異な発展を遂げていた

この国が培ってきた言語文化というものを

有する

日本以外に指導的役割を果たし得る国は

他にない


官僚による亡国的な支配体制の強化と

それを可能にする政治体制の保守温存へと特化した

日本国民を苦しめている西欧型民主主義に

決別する覚悟を育て

指導者として立つための準備に

取り掛からなければならない


資源の関与を

まったく必要としていない

未来のエネルギーというものは

そのために

日の本の国へと

与えられたもの

それをここでは

再生不要エネルギーと呼ぶ


エネルギーシステムを洗練されたやり方で

改めて組み直すと

環境負荷のない汎用電源が生まれ出る

消費する資源がゼロなのだから

環境汚染物質の再生産もゼロになる

エネルギーコストを最小化させるモデルが

家庭の単位で行きわたったとき

世界は日本に附いてくる

恒久平和とそれによる繁栄とを

そのとき同時に手に入れる


日本の指導者にとって必要なのは

自覚



誇り

特定の国の言いなりになって満足している政府に

未来の地球を任せて託す

訳にはいかない

教育が施している知識の量的拡大

による洗脳効果と

それによる弊害の連鎖とを

まずこの日本で

除染することから

はじめなければならない


問題認識能力がなければ

観察力があっても役には立たず

思考力を欠いた劣った判断と

それによる誤った行動の連鎖反応が

地球に

この粗末で

耐えがたい温暖化という現実を

文明へのメッセージとして

いままさに

押し付けている


覚醒のないところに

未来はない

フィードバック回路が機能していないところに

変革が何も起きないのは

ものの道理

というものだ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする