国際経済の枠組みを成り立たせているIMF体制
というものは
いつかどこかで
必ず
調整局面に直面し
あるべき姿勢の見直しを
繰り返し迫られる
いつまでも
続く枠組みなど
存在したことがない
あの東ローマ帝国でさえ
そうだった
信じるに値する何か
は
内に潜み
決して姿を現わさない
誰も
それを
目で見ることが
できない
感性の網にかかる
何だかよく分からないものを信じて
文明はここまでやってきた
多くの過ちに満ちた過去が
未来への道しるべ
ドルを基軸とする国際経済は
富の偏在化
を際立たせた挙句の果てに
1%と99%の対立が生む負の断面
を白日の下に曝け出す
ソ連型の共産主義体制が
90年暮れ
唐突に内部崩壊し
その半年後に中国の民主化運動が
天安門広場で
鎮圧された
その後
中国型の共産主義体制は
ドル経済圏に自ら同化していくことによって
延命することを許され
それにより
過剰流動性を高めたドルを
中国市場へと呼び込んだ
世界の資本を大陸へと集約させ
人民元の通貨価値を高めていくその過程で
いつしか
最大の外貨準備高を保有する国となり
ドル建ての資産を意味する
債券保有国のトップ
の位置へと俄かに躍り出た
中国にみられる著しい経済発展は
世界中から大陸を目指す資本の流れが
結果として生みだしたものであり
そこに積み上げた資本の力で
欠落していた海軍力を
集中的に増強させる
というよく知られた変化を
国際政治の場へと生み落とすに至った
中国の経済的発展は
世界に遍く流通するドルと
それを補完する位置にあるユーロ
および
円などの力をそのまま人民元に代えて利用し
高い経済成長を保つ市場を
大陸沿岸部に作り上げていった
中国に於ける所得水準は五年で倍増し
豊かさの意味を悟った共産党政権は
成長する経済の勢いが生むその力強さを
先進諸国と周辺諸国とに
機会あるごとに
見せつけるようになっていった
中国の経済成長は過剰流動性と
そこから派生したその他の通貨
とが生む資本の全体量が
中国市場に輻輳するようになったことにより
与えられた僥倖の産物
だ
といえる
共産党政府が実施した経済政策の結果などではなく
13億人の巨大市場を提供するという
当時の決断と実施行為とによって
与えられた資本が導く繁栄
という限定条件の下の豊かさ
という特徴を有している
中国人の所得水準が急速に上がったことにより
低い労働賃金が支えていた市場の優越性は
唐突に希釈され
資本提供者にとってもっと有益な
他の市場の台頭を許すことへと繋がってゆく
その変化は既にはじまっている
中国の経済成長率はこの三年で低下する傾斜をとっており
外国籍の工場は
もっと安い労働賃金を求めて
陸続として
大陸から
カントリーリスクのない未開の市場
へと転出しようと身構えている
世界の製造工場となることを目指していた中国は
そのための基幹となるエネルギーの確保に血眼となり
その結果
なりふり構わぬ示威的な行動が
国際社会に警戒の念を呼び醒ます
という変化を生じさせた
経済成長率の低下は
一般に
エネルギー需要の低下となって顕れる
転出を開始した外国籍の企業は
経済合理性を求めて
より安全で
より有利な
労働生産性の優れて高い市場へと
移動する
数年後には
中国のエネルギー事情は
内部圧力を引き下げ
大きく変わっていることだろう
尖閣がそのとき
中国の革新的利益となっているかどうかは
いうまでもなく
疑わしい
傲慢であるが故に尊大な
根拠のないその大国としての自信は
夜郎自大を現代に再演した
だけ
という顛末を生んでおわる
市場経済化にみられる一連のプログラムは
既に新しいフェーズへと機能しはじめている
謙虚さを失った共産主義と
それが生み出す集団指導体制などは
不健全な思いを抱き締めたその時から
滝壺を目がけて落下する水の流れとなる
さだめ
ソ連型の共産主義体制が崩壊し
民主化してドル経済圏へと編入され
ドルの供給圧力を世界市場で高めたように
中国型の共産主義体制はいずれ崩壊し
民主化を推進する方向へと転ずることにより
ドル経済圏の拡大に伴う
過剰流動性の増加と
それを維持する仕組みである
IMF体制を
より堅固なものにすることになる
その意味で
北アフリカで昨今起きている民主化の波の行方を
資本主義体制は注視する
だが
その後に起きる最大の変化をこそ
文明は
畏れなければならない
自由主義的資本主義は勝ち残ったとはいえ
資本の論理による自家中毒の症状悪化が
その存立を危ういものにするからだ
世は無常
変わらざるものの一切は
不在を目指す運動系の渦中にある
物質的な不在は
エネルギー的な不在を
意味しない
ポテンシャル状態への遷移を
目で知ることはできない
これを
エントロピー増大の法則という
変わることが進化であり
進化したことで
学習が成り立つ
合理の意味は
そのときに分かる
盛者必衰
とは
普遍の真理
共産主義体制の崩壊は
とりもなおさず
資本主義体制の崩壊を
予告するものとなる
兆しは片鱗となって
直進する光を
反射しはじめている
変化の繰り返しが進化を生み
進化の繰り返しが繁栄を生む
繁栄を犠牲とする行為の一切は
合理性をもたない
制御された繁栄という状態だけが
恒久平和をこの惑星へと連れてくる
我欲は損失の素
損失は繁栄をただ単に遠ざける
中国の経済成長を阻害するようになった因子は
我欲の強さに他ならない
以て他山の石
とする途中経過を閲して
東アジアに
望ましい未来が
やがて訪れることだろう
ドル経済圏の崩壊は
頂点に達した直後
に発生する
急転直下
の大変化が
否応なしに与えられる
必要なのは
覚悟
その時に備えて
不測の事態に即応するための用意を
できることなら
今すぐにでも
始めておくべきだ
生き残るための努力を怠ると
訪れる終幕が用意する被害を
小さくすることも
できない
IMF体制に代わるものとは
いったい
どのようなものなのだろうか
現体制が国際経済に与えてきた
その弊害のもつ意味を知れば
未来を貫く柱となる新体制のもつ枠組みの
あるべき姿がみえるはず
経済の高度化
と
環境の劣化
との間には
未来を占う重大な因子が
隠されている
IMF体制の前身である
ブレトンウッズ体制を成り立たせてきた過程のどこかに
扉を開くための鍵が
埋め込まれている
第二次世界大戦へと至る不幸な過去の道筋には
IMF体制へと続く
歴史的必然とよぶべきものの見えない部分が
残されている
変化というものは
ある日
予告なく
そこに
偶然
やって来るようなものなのだ
偶然は必然の産物
メッセージを読み解く者にだけ
真理が立ち現れる
という仕組み
未来を知りたければ
過去に学ばなければならない
歴史を繙き
そこで起きた事実から
なにかを掬い取ることができるなら
失うものを
減らして
保守すべき新体制を
構築する方法が
かたちとなって
みえてくる
要諦は
認識能力の課題
であるに過ぎない
というものは
いつかどこかで
必ず
調整局面に直面し
あるべき姿勢の見直しを
繰り返し迫られる
いつまでも
続く枠組みなど
存在したことがない
あの東ローマ帝国でさえ
そうだった
信じるに値する何か
は
内に潜み
決して姿を現わさない
誰も
それを
目で見ることが
できない
感性の網にかかる
何だかよく分からないものを信じて
文明はここまでやってきた
多くの過ちに満ちた過去が
未来への道しるべ
ドルを基軸とする国際経済は
富の偏在化
を際立たせた挙句の果てに
1%と99%の対立が生む負の断面
を白日の下に曝け出す
ソ連型の共産主義体制が
90年暮れ
唐突に内部崩壊し
その半年後に中国の民主化運動が
天安門広場で
鎮圧された
その後
中国型の共産主義体制は
ドル経済圏に自ら同化していくことによって
延命することを許され
それにより
過剰流動性を高めたドルを
中国市場へと呼び込んだ
世界の資本を大陸へと集約させ
人民元の通貨価値を高めていくその過程で
いつしか
最大の外貨準備高を保有する国となり
ドル建ての資産を意味する
債券保有国のトップ
の位置へと俄かに躍り出た
中国にみられる著しい経済発展は
世界中から大陸を目指す資本の流れが
結果として生みだしたものであり
そこに積み上げた資本の力で
欠落していた海軍力を
集中的に増強させる
というよく知られた変化を
国際政治の場へと生み落とすに至った
中国の経済的発展は
世界に遍く流通するドルと
それを補完する位置にあるユーロ
および
円などの力をそのまま人民元に代えて利用し
高い経済成長を保つ市場を
大陸沿岸部に作り上げていった
中国に於ける所得水準は五年で倍増し
豊かさの意味を悟った共産党政権は
成長する経済の勢いが生むその力強さを
先進諸国と周辺諸国とに
機会あるごとに
見せつけるようになっていった
中国の経済成長は過剰流動性と
そこから派生したその他の通貨
とが生む資本の全体量が
中国市場に輻輳するようになったことにより
与えられた僥倖の産物
だ
といえる
共産党政府が実施した経済政策の結果などではなく
13億人の巨大市場を提供するという
当時の決断と実施行為とによって
与えられた資本が導く繁栄
という限定条件の下の豊かさ
という特徴を有している
中国人の所得水準が急速に上がったことにより
低い労働賃金が支えていた市場の優越性は
唐突に希釈され
資本提供者にとってもっと有益な
他の市場の台頭を許すことへと繋がってゆく
その変化は既にはじまっている
中国の経済成長率はこの三年で低下する傾斜をとっており
外国籍の工場は
もっと安い労働賃金を求めて
陸続として
大陸から
カントリーリスクのない未開の市場
へと転出しようと身構えている
世界の製造工場となることを目指していた中国は
そのための基幹となるエネルギーの確保に血眼となり
その結果
なりふり構わぬ示威的な行動が
国際社会に警戒の念を呼び醒ます
という変化を生じさせた
経済成長率の低下は
一般に
エネルギー需要の低下となって顕れる
転出を開始した外国籍の企業は
経済合理性を求めて
より安全で
より有利な
労働生産性の優れて高い市場へと
移動する
数年後には
中国のエネルギー事情は
内部圧力を引き下げ
大きく変わっていることだろう
尖閣がそのとき
中国の革新的利益となっているかどうかは
いうまでもなく
疑わしい
傲慢であるが故に尊大な
根拠のないその大国としての自信は
夜郎自大を現代に再演した
だけ
という顛末を生んでおわる
市場経済化にみられる一連のプログラムは
既に新しいフェーズへと機能しはじめている
謙虚さを失った共産主義と
それが生み出す集団指導体制などは
不健全な思いを抱き締めたその時から
滝壺を目がけて落下する水の流れとなる
さだめ
ソ連型の共産主義体制が崩壊し
民主化してドル経済圏へと編入され
ドルの供給圧力を世界市場で高めたように
中国型の共産主義体制はいずれ崩壊し
民主化を推進する方向へと転ずることにより
ドル経済圏の拡大に伴う
過剰流動性の増加と
それを維持する仕組みである
IMF体制を
より堅固なものにすることになる
その意味で
北アフリカで昨今起きている民主化の波の行方を
資本主義体制は注視する
だが
その後に起きる最大の変化をこそ
文明は
畏れなければならない
自由主義的資本主義は勝ち残ったとはいえ
資本の論理による自家中毒の症状悪化が
その存立を危ういものにするからだ
世は無常
変わらざるものの一切は
不在を目指す運動系の渦中にある
物質的な不在は
エネルギー的な不在を
意味しない
ポテンシャル状態への遷移を
目で知ることはできない
これを
エントロピー増大の法則という
変わることが進化であり
進化したことで
学習が成り立つ
合理の意味は
そのときに分かる
盛者必衰
とは
普遍の真理
共産主義体制の崩壊は
とりもなおさず
資本主義体制の崩壊を
予告するものとなる
兆しは片鱗となって
直進する光を
反射しはじめている
変化の繰り返しが進化を生み
進化の繰り返しが繁栄を生む
繁栄を犠牲とする行為の一切は
合理性をもたない
制御された繁栄という状態だけが
恒久平和をこの惑星へと連れてくる
我欲は損失の素
損失は繁栄をただ単に遠ざける
中国の経済成長を阻害するようになった因子は
我欲の強さに他ならない
以て他山の石
とする途中経過を閲して
東アジアに
望ましい未来が
やがて訪れることだろう
ドル経済圏の崩壊は
頂点に達した直後
に発生する
急転直下
の大変化が
否応なしに与えられる
必要なのは
覚悟
その時に備えて
不測の事態に即応するための用意を
できることなら
今すぐにでも
始めておくべきだ
生き残るための努力を怠ると
訪れる終幕が用意する被害を
小さくすることも
できない
IMF体制に代わるものとは
いったい
どのようなものなのだろうか
現体制が国際経済に与えてきた
その弊害のもつ意味を知れば
未来を貫く柱となる新体制のもつ枠組みの
あるべき姿がみえるはず
経済の高度化
と
環境の劣化
との間には
未来を占う重大な因子が
隠されている
IMF体制の前身である
ブレトンウッズ体制を成り立たせてきた過程のどこかに
扉を開くための鍵が
埋め込まれている
第二次世界大戦へと至る不幸な過去の道筋には
IMF体制へと続く
歴史的必然とよぶべきものの見えない部分が
残されている
変化というものは
ある日
予告なく
そこに
偶然
やって来るようなものなのだ
偶然は必然の産物
メッセージを読み解く者にだけ
真理が立ち現れる
という仕組み
未来を知りたければ
過去に学ばなければならない
歴史を繙き
そこで起きた事実から
なにかを掬い取ることができるなら
失うものを
減らして
保守すべき新体制を
構築する方法が
かたちとなって
みえてくる
要諦は
認識能力の課題
であるに過ぎない