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こ と の 端

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経 済 力 学

2010-05-02 07:16:48 | Weblog
国と地方公共団体の累積赤字の総額は

夙に

一千兆円の大台を超えていた

国単独での累損の合計が

いまや

そのレベルに近づきつつある

日本の国債を外国人が買うという行為は

リスクの高い投資とされてから既に久しい

国が赤字の泥沼にはまってしまったのは

経済を知らない者が

政策を決定するようになったから

不正な認識が横行する時代が続くと

国家は大きく劣化していき

その事実に気づくことさえできなくなる


政治家の判断は

シンクタンクがだした見通しに基づき

時の権威に諮って得た

毒にも薬にもならない

まことに無難で

妥当な



と大方が認めるものに堕していた

国民の貧困がその証明


誰からも責任を問われない立場で

赤字国債の増発が

連綿と

続けられるようになっていた

国の累損がこれほど巨額なものになってしまったのは

一にかかって

為政者の

不明にある


意志決定権は

国会にあるのだから

すべての議員が責任を負うべきことなのだ


過去に起きた選択の誤りを

総括するプロセスがこれまでの政治には欠けていた

原因を絶たずに同じプロセスを繰り返してきたために

財政赤字は

どんどん膨らむ一方でありつづけていた


消費税を引き上げる決定をする前に

因果関係を検証しておかなければならない

国の財政が逼迫するようになったのは

どこに問題があったことなのか

という事実関係の確認をしておかなければならない


歴代の前政権が拵えた国の借金に

現政権が苦しむのは民主政治の習い

判断の齟齬がもつその意味の違いを見ていなかったからこそ

今になって

改めて苦しむことになったのだ


経済を理解していることと

経済力学を分かっていることとは

同じでは

ない

ドル経済圏に偏ったシステムは

ドルの通貨価値を裏付けている石油の消費を促し

温暖化対策に苦慮する文明を生み出した

軍拡は止まることなく

貧困化する状況も拡大の一途を辿っている


貧困がテロを生み

テロに対応するための軍事予算が増やされてゆく

増え続けて止まない軍事費を

増税なしで賄うためには

ドルの追加発行を実施しなければならない

借金大国であるアメリカに融資したがる国は

ないからだ

総ての国がドル建ての債権を大量に抱え込んでいる

処分できない在外資産の増加は

その分だけ国内で回るべきカネを薄くする

産業は利益の厚みをはぎ取られ

労働者は

収入の増加よりも

企業の存続を願うようになっていった


会社を延命させるリストラが

盛んに行われ

労働人口は流動化していった

その受け皿になったのが派遣業

労働者は収入を減らして

日々の負担に苦しむようになり

デフレを再燃させる状態を

必然的に引き寄せた

企業は再生を目指して体勢を立て直すことが可能になり

労働市場を開拓した派遣業者は増収増益で潤った


国の政策判断に誤りがあったために

国民は貧困に喘ぐようになったのだ

経済力学を知らずに

経済理論のみに頼ってきたということが

巨額の累積赤字を国に生み出させていた

その穴埋めに消費税を引き上げようとするのは

どう考えても筋が通らない

国民に苛税を強いることによって

この難局を乗り切れると思うこと自体が

不遜であり

不埒である


正しい認識から遠ざかれば

遠ざかるほど

国と国民は苦しみ

ドル経済圏の盟主であるアメリカを

栄えさせる


止まらなかった温暖化は

エネルギー資源の在り方を

再検討することによって

現象化することを躊躇するだろう

ドル安政策がもつその課題を

総てのドル資産を持つ国が

理解するようになれば

基軸通貨のあるべき姿はおのずから

見えてくる


問題のかたちが見えていないと

いつまでたっても

状況の変化に対応することはできない

温暖化と貧困化とは一対のものであり

軍拡と国家の赤字は

表と裏

の関係をなしている

どんな場合でも犠牲にされてきたのは

その国の民


民主政治は選挙によって成り立ち

国会議員は投票によって決められる

投票した者が

最終責任を負わなければならない

これを因果応報という

政治の質を向上させるには

有権者が先に進化しなければならない

劣った政治にうんざりしているのは

日本だけではないのだ

教育の在り方に潜む欠陥が

認識の誤りを生み

その事実を悟らせない風土を

地球全域につくりあげていた 
コメント
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