こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

自 業 自 得 ①

2008-10-05 17:13:56 | Weblog
世界の金融市場で いま おきていることは

そのむかし

アメリカがまいた種が 

遅れて今 

発芽するようになったもの


71年夏には 金本位制から一方的に離脱し

ドルショックと呼ばれる 歴史的な変化を国際経済に与えている

85年秋には プラザ合意という追肥が施され

日本では

やがてバブル経済と呼ばれる現象が生み出されている


これら一連の措置が 

巡りめぐって

経済不均衡による貧富の差をいたる所で拡大しつつ

温暖化を募らせただけでなく 

ミリタリーバランスに拡大基調を植え付けている


温暖化の原因物質は 石油に代表される地下資源だった

軍拡を促したものは 

兵器産業に操られた米政府が

固有の強迫観念に迫られて

そこに居もしない敵を作り出す

という幻視を与える政策の実施であった


石油と兵器は 共にドルでなければ買えないものだった

EUが成立してからは フランスの兵器に市場拡大のチャンスがやってきた

アメリカが対共産圏向けの輸出規制を解除していなかった隙を埋めたのが

ユーロで決済できる欧州圏の軍需産業だった


世界でおきている不具合の殆どは 

アメリカのドルを中心とする政策のかずかずが生み出してきたもの

その帳尻を合わせる決算のときが ようやくやってきたということ


ドルを大量に発行し続けてきた結果 

ドル余り現象を生み出したアメリカは

その一部を米国の住宅産業を賦活する目的で 

大量に国内市場へと呼び込んだのだった


その結果 株価を乱高下させながら 

最終的に

サブプライムローンの債務不履行を 大量生産してしまった


資本市場では 

債権を証券化して販売するというリスク分散方式がとられている

モーゲージされていた資本の総額は 表沙汰になるようなことはなかった

この金融手法の蔓延が 傷の回復を困難なものにしている


アメリカ型の資本の論理は 利潤の回収を急がせるモデル

市場が育つ前に青田刈りをしてしまうのが 国際金融資本の一般的な手口

ドルのもつ属性(過剰流動性)を 

仮需を導くために大量に借入れてきたことが 利潤の回収を急がせた

世界中の国の資産を買収するための手段として 

過剰発行されたドルを転用する という手法が一般化してすでに久しい

その経過のどこかで アメリカはドル安政策のメリットに気がついたのだ

円高が唐突に始まった頃のことである 

そして いま

信用収縮という現象で 自らの牙城を苦しめる仕儀とあいなった


播いた種は 刈り取らなければならぬ

原因を与えたアメリカが 

その結果を引き受けるのは 当然のなりゆきというもの

ドルへ投資していたすべての債権者は 

アメリカと同じ運命を受け容れなければならない


法則はそのようになっている


健全な資本制度を確立するための授業料 だと思えば 

この程度の損失は

軽微なものに過ぎない

ドルに代わる新しい基軸通貨が求められる時代には

繁栄と平和は 自動的にやってくる

それを長期間阻害し続けていたのが 

ドルの発行権を最大化しようとしたアメリカという国なのだった


人類は 大きな遠回りをさせられてきたけれど

あたらしい市場経済を作り出すチャンスを ようやく手に入れる

(かもしれない)


問題の所在を承知していれば 

発芽した種を取り除くなどということは

いとも簡単にできること  



良識が作為を凌駕するとき 地球に安寧が訪れる
コメント
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