<教団を歪め私物化する池田大作の悪業を糾弾する!!>
創価学会・池田大作打倒の反乱 1989/2 段 勲 青年書館
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◆ 巨大になリすぎたピラミッド組織も下部の方から揺らいでいる
軍隊組織を模倣したといわれる創価学会の組織形態は、幹部号令一下、会員はまるでリモコン操作されているロボットのように忠実に活動してきた。役職名も、たとえば青年部組織なら、末端の部員にはじまり、分隊長、班長、隊長、部隊長、参謀、常任参謀といった仰々しいもので、ひと頃の同会組織は「一枚岩」とか「鉄の組織」と呼称されたものである。
前述通り、こうした軍隊組織は昭和四十五年頃を境に自然消滅し、その後、役職名も組織形態も"近代的"な変貌を遂げた。現在の組織は大ざっぱに説明するとこうである。
まず、末端会員(ブロック員】がいて、その学会世帯数が平均十世帯から十五世帯で、プロックという組織名になる。そのブロックの責任者をブロック長、ブロック担、通称B長、B担の役職名で呼ばれる。青年部の場合は、男女、班長という役職名が付く。
十五世帯内外のブロックが五、六個集まって「地区」という組織になる。地区の責任者は、地区部長、地区担。青年男女は、地区リーダーである。ほか、地区には地区部長の補佐役として地区幹部といった役職がある。
やはり、地区が五、六個集まると「支部」という組織になる。責任者は支部長、婦人部長、男女青年は、部長である。その支部が五つほど集まって圏(ゾーンと呼ぶ)になり、役職は圏長、圏婦人部長、青年部は圏男子部長、圏女子部長が最高責任者である。
圏の上部組織が、東京の場合は分区、たとえば杉並区の場合は、責任者が杉並区長。県の場合は、各県が三つほどの組織に割れて、第一埼玉県~第三埼玉県、その長が第一埼玉県長、といった具合になる。
ブロックからこの県組織までが、いわゆる創価学会の地方組織で、これら全国の地方組織に指令を送っているのが東京・信濃町に構える「創価学会本部」である。
本部には「中央会議」「参事会」「総務会」「責任役員会」「中央審査会」などの機関が設けられており、その頂点に秋谷栄之助会長がいる。
さらに、創価学会組織の最高役職である秋谷会長はもとより、外郭企業などすベての組織に君臨しているのが、池田大作名誉会長だ。
公称信者数千七百万人と、途方もなくふくれあがった巨大組織--。サラリーマンの社会もそうだが、組織に組み込まれた人間は、少しでも人より上に立ちたいという心理、欲が湧く。創価学会の組織も例外ではない。とくに婦人部などは、役職昇進のあこがれは顕著で、露骨な言い方をすれば、幹部席を狙ってお互いに火花を散らし合っているのだ。
だが、幹部の進級も、年々、信者が増えている時代ならまだよかった。組織が信者数増加に伴って新たな組織を作り、その新組織を指導する幹部を必要としたからだ。会社組織でいえば業務拡張とともに新たな部署や、あるいは営業所や支店が設けられ、併せて新営業所長や新支店長が生まれていくのと同じである。
ところが、会社の業績が伸びず、そのため入社歴十年、二十年といった古参が万年係長だったり、あるいは役職が昇格しなかったらどうなるか。
それでも会社組織はまだいい。努力次第によつては幹部昇進の道も開かれているし停年退職という制度もある、だが、同じ組織でも、創価学会には停年制もなければ、むろん幹部退職といった制度もない。退職するということは、即、退転を意味する。要するに創価学会は、組織が拡大しない限り、個人的にいくらガンバッても、幹部昇進が不可能ということになる。その結果、組織内にある種の"にごり”を作ってしまうのだ。
組熾内のにごりとは、第一にやる気の消失だ。いかに人の道を学ぶ尊い信仰者の集まりとはいえ、そこは組織、やはり人の上に立つことに優越感を得、幹部昇進によってまたよりやる気を起こさせる。その逆は劣等感で、やがて劣等感から組織への反発感に変化する。場合によっては造反や脱会と結びつきかねない。
創価学会は、この問題の解決策として、すでに頭打ちになっている幹部昇進の道を、上ではなく、真横に広げたのだ。
事例を上げるとわかりやすい。たとえば、青森県でも秋田県でもいいが、ついここ四、五年前までは、青森県の最高責任者、俗な言い方をすれば、一番偉い役職が「県長」であった。ところが、県を二つも三つにも分け、第一青森県、第二青森県を生み、同時に、第一県長、第二県長、その上に「総県長」という新たな役職を誕生させた。
信者数が増えて、組織が分裂するわけではない。これも会社組織にたとえるとより理解がしやすいが、それまでの地方支店を、社員数が増えた、業钹が伸びた、といった理由とは関係なく、支店を二つに分け、第一支店、第二支店を設ける。最初の支店長に総支店長という役職名を与え、部長や課長を第一支店長、第二支店長に昇格させ、さらに空席になった部長、課長の椅子に、下の課長補佐や係長を昇格させる、という手順と同じである。
池田大作氏はかねがね、「信仰組織は名誉職ではない」と指導してきたが、現在、創価学会の信仰はそれとは逆行し、ほとんど名誉職の組織に変わった。
先の役職の例ばかりではなく、同会では創価文化賞や聖教文化賞、創価教育賞、広布文化賞、SGI文化賞、SGI平和友好賞、東洋哲学文化賞、など数え切れないほどの賞を設定し学会員相手に大盤振舞で賞を与えている。
すでにこういった賞の授与式が、主要な会合の定例行事化とさえしているほどだ。賞を貰うため信仰の世界に入ったわけではないだろうけど、役職の乱発といい、賞といい、なにか創価学会組織の凋落傾向を暗示しているようだ。
----------(次回に、つづく)---------167