
「今後10年で偏差値による大学選びは終わる」
そんなもの、「とっくの昔」に終わってるよ。
私立の「お勧め理系6大学」という話がある。東京理科、日本、東海、近畿、金沢工業、千葉工業の6つ。これらの大学は、偏差値プラス10は「堅い」と言われる大学群である。
理科大は東大や東工大などの受験者の「滑り止め」になっているので、私立屈指の難関大学なのだが、その割には、関東圏以外の受験生にはあまり知られていないこと、日大は土建業界に太いパイプがあるし、医学部出身者のネットワークも強固。東海と近畿は医学部や海洋系学部があるなど、理系に注力している。金沢と千葉は、知名度は低いが、就職率が抜群で、かつ、著名企業に進む学生が少なくない。
偏差値で大学を選んでいた、なんて話は、私らが受験生の頃、つまりは、「第二次ベビーブーム世代」までだよ。だって、「入れる大学」なんてほとんどなかったんだから。
よって、和田秀樹「先生」の『受験は要領』という本で、「偏差値プラス10の大学を受験しろ!」というくだりがあったが、私などは、それを「鵜呑み」にして受験先を選んだもんな。
今はもう、そんな時代ではない。
だからといって、「何が何でも早慶だぁ!」という選び方だってしないだろ。
しかしながら、思うに、私立って、圧倒的に文系のほうが学生数だって多いのに、上記の理系のような「お勧め大学」っていう話は聞かないね。
となると、文系はまだもう少し、偏差値に頼るしかないのかな?
あと、
「いま求められているのは、知識の詰め込みではなく、知識を活用し、協働して課題に取り組める人材。」
これも違うと思う。
知識の詰め込みは、ニュースを拾い読みするときにも有効だよ。
というか、ニュースは詰め込み過ぎたほうがいい。そうしないと、「なんちゃってウヨ」みたく、偏った考え方しかできず、違った見方ができなくなるから。あっ、サヨ系にもそんな奴いるのかな?
しかしながら、基本的に、「知識詰め込み」という『作業』は、せいぜい高校生までだね。大学生になると、変な先入観が出てきて、詰め込もうにも詰め込めなくなる。だから、大学入試は「詰め込みテスト」でいいんじゃないかな。
とは言っても、「重箱の隅をつつく」ような、要するに、「カルトクイズ」みたいな問題を出す大学は「ダメ」だな。高校の学習範囲内で詰め込ませるのが常道だ。

MARCHはもう古い 注目の大学グループ「SMART」だ!〈週刊朝日〉(AERA dot.) - Yahoo!ニュース https://t.co/RkgA7Uv6EO @YahooNewsTopics
— 佐野 直哉 (@pxbrqnaZJT1917W) 2019年1月5日
1/5(土) 7:00配信 AERA dot.
「早慶」「MARCH」「関関同立」といった聞き慣れた、主に偏差値による大学のグループ分けに異変が起きている。大学改革や多様な入試スタイルなどが影響しているようで、受験生の選択にも新しい流れが生まれそうだ。
「早慶」「MARCH」「関関同立」「産近甲龍」「愛愛名中」「名名中日」……と、聞き覚えのある大学のグループ分けの指標は、創設された時期や校風、立地などがあるだろうが、主に偏差値による区分けだろう。
例えば「MARCH」は受験情報誌を手がける旺文社の代田恭之さんが名づけ親で、難易度や歴史、地域などから1960年代に誕生した。「関関同立」は70年ごろに大阪・夕陽丘予備校の白山桂三さんが、大阪にある関西大の評価を高めるために名づけたと言われている。今やどこで誕生したのかわからないグループも多いが、高校や塾などで定着していった。
駿台教育研究所進学情報事業部長の石原賢一さんはこう説明する。
「定着した背景には70年代以降の大学進学率の上昇と90年代初めまで続く18歳人口の増加、その中で起きた私大ブームがある。大量に増えた受験生に効率よく選ばせる手段として、偏差値によるグループ分けがうまく機能した。しかし、これらのグループ分けも、もはや現状を表していません」
では、大学の序列はどう変化しているのか。
予備校関係者によると、「MARCH」では、明治大、青山学院大、立教大に人気が集まり、中央大、法政大との間に溝があると言われる。特に明治大は頭一つ抜けていて、「早慶明」とグループ分けされることもある。「日東駒専」では日本大、東洋大と駒澤大、専修大で分かれ、東洋大は上位の「成成明学」に食い込む勢いだという。
関西に目を向けると、「関関同立」では同志社大が抜け出し、「産近甲龍」では近畿大や京都産業大、龍谷大に勢いがあり、「関関立」に迫る。ある予備校幹部は「かつては大学のグループ分けに明確な差があったが、大学改革で一気に人気を集めてグループから抜け出す学校もあり、混迷を深めている」という。
こうした中、新しいグループ分けで大学を見る動きが出ている。中学受験専門誌「進学レーダー」編集長の井上修さんは、各高校の「SMART」(スマート)の現役合格率を見ている。Sは上智大(英名Sophia University)、Mは明治大、Aは青山学院大、Rは立教大、Tは東京理科大だ。「早慶上理」のグループ分けもあったが、確かに偏差値や就職実績などを踏まえると、早慶は別格。上智大、東京理科大は、明治大、青山学院大、立教大とつなぎ合わせたほうが、しっくりくる。
一方で、近年は法政大が大学改革を進め、急速に人気を回復。中央大も2019年度から新学部を開設するなど改革に取り組み、「進学レーダー」は「SMART+CH」(スマートチャンネル)というグループ分けも試みる。Cは中央大、Hは法政大だ。
大学通信常務の安田賢治さんは国際基督教大(略称ICU)を加えて、「ISMART」(アイスマート)を提案する。同大は上智大に並ぶ偏差値でありながら、独特の入試科目や小規模大学という理由で、こうしたグループ分けに入る機会がなかった。
前出の石原さんは「今後10年で偏差値による大学選びは終わる」と見る。AO・推薦入試の増加や20年度入試から始まる「大学入学共通テスト」の実施などから、将来の夢や学びたいことと、大学が求める人物像や教育環境とを重ね合わせ、大学を選ぶようになるからだ。
石原さんが最も推すのが、入試改革を進める、上智大、青山学院大、早稲田大の3大学の頭文字をとった「JAW」(ジョウ)だ。上智大は国際教養学部を除く全学部で21年度入試から、大学入学共通テストの結果に加え、各学部などで独自試験を実施することを発表した。同様に、青山学院大では経済学部を除く全学部、早稲田大では政治経済学部と国際教養学部で同年度入試から大学入学共通テストの活用を決めている。
「いま求められているのは、知識の詰め込みではなく、知識を活用し、協働して課題に取り組める人材。そうした人材を入試時点から評価する意識が強い大学と言える」(石原さん)
一般入試の志願者数が10万人を超える早稲田大、法政大、明治大、日本大、東洋大、近畿大による「早法明日東近」は、勢いのある大学とも言え、「厳しい経営環境の中で安定して成果を出し続けてきた」(同)。
このほか、元気のある大学として「明法東近中」や地方の有力私立大「東西南北広」のグループ分けも挙げる。(庄村敦子、本誌・吉崎洋夫)
※週刊朝日 2019年1月4‐11日合併号より抜粋