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日本選手権競輪2019回顧

2019-05-06 17:52:50 | 大レース回顧集
関連記事:5/5 松戸・日本選手権競輪 決勝







脇本が令和初王者――。G1「第73回日本選手権競輪」の決勝戦は5日、松戸競輪場で行われ、脇本雄太(30=福井・94期)が優勝。賞金6500万円と「グランプリ2019」(12月30日=立川競輪場)の出場権利を獲得した。脇本のG1制覇は18年10月の寛仁親王牌以来3回目。また完全優勝でのダービー制覇は86年の滝沢正光氏以来33年ぶり7人目、G1の完全優勝は98年オールスターの山口幸二氏以来21年ぶりの記録となった。
 次元が違った。平成から令和へ時代をまたいだ松戸ダービー。勝ったのは平成元年生まれの脇本だった。新時代のダービー王を襲名した世界のスピードスターは「令和元年の格式あるダービーを優勝できてうれしく思う」としみじみ話した。最高峰のG1であるダービーでの完全Vは86年(昭61)の滝沢氏以来。平成の世には誕生しなかったが、脇本が歴史を動かした。

 圧巻の3連勝で迎えた決勝。「前を取って引いて自分の行ける所から行こうと思った」と前受けから8番手まで下げて勝負どころをうかがった。残り1周から清水が先まくりを打ったところで脇本も全開。「外、外を回っても残り1周なら踏み切れる自信があった。4コーナーを回ってヒヤッとしたけど何とかゴールできた」。最後の直線、金星を狙って必死にモガいた清水を力でねじ伏せた。

 20年東京五輪での金メダル獲得を目指し進化を続ける30歳。17年トラックW杯(チリ)ケイリン種目で日本人14年ぶりの優勝を飾るなど競技と競輪の両方で実績を積み上げたが「まだここで満足するつもりはないし、進化を止めてはいけない」。優勝賞金6500万円の使い道についても「特にないので競技のために使えたら」と貪欲だった。

 今後の予定は競技のロシア遠征を経て岸和田高松宮記念杯(6月13~16日)へ。自身2回目のGP出場も決め「去年のGPは悔しい思いをしたのでしっかり走りたい」。競輪界の頂点に立ったその先には光り輝く東京五輪の金メダルがある。

 ◆脇本 雄太(わきもと・ゆうた)1989年(平元)3月21日生まれ、福井県福井市出身の30歳。県立科学技術高卒。08年7月プロデビュー。通算成績は731戦263勝。通算取得賞金は5億5356万円。主な優勝は第61回オールスター競輪(18年)、第27回寛仁親王牌(18年)、第73回日本選手権競輪(19年)。1メートル80、82キロ。血液型A。





赤板前から渡辺が先行態勢に入ると、深谷は7番手から内を追い上げ、打鐘で3番手の位置を確保。「想定していた展開」だったが、最終1コーナーに向けての仕掛けは、2度にわたる田中のブロックに阻まれ、まさかの9着大敗。「後ろの仕掛けにかぶりたくないという考えが余計だった。結果を出せなかったのは自分の力不足。いい経験ができた」ときっぱり。次は来月13日開幕の高松宮記念杯に出走予定。「ロシア遠征から、そのまま宮杯に入ることになる。まずはロシアでの戦いに集中して」と競技モードに切り替えた。




 ▼清水裕友(2着)ゴール前勝負はできたけど、脇本さんに力の差を見せつけられた。悔しいです。

 ▼菅田壱道(3着)脇本君が圧倒的だった。明日から練習して脚力付けます。

 ▼古性優作(4着)あおりで連結が外れてしまったけど、前回付いた時よりも余裕があった。次に脇本さんと連係する時はリラックスしてかわしたい。

 ▼渡辺雄太(5着)もう少し誘導を使いたかったけど…。深谷さんを合わせて、次は脇本さんと思ったら、まさか清水君が来るとは…。強かったです。

 ▼田中晴基(6着)普通なら1発でいなくなるのに、もう1回来た深谷君は凄い。楽しかったです。

 ▼原田研太朗(7着)清水君が行ってくれたのに、ちゃんと付いていかないと…。3番手は難しい。

 ▼松浦悠士(8着・事故入)仕方ない。運がなかったです。また頑張ります。



決勝戦 レース経過

号砲と同時に近畿両者が出ていく。脇本雄太-古性優作、清水裕友-松浦悠士-原田研太朗、菅田壱道、渡邉雄太-田中晴基、深谷知広で隊列はすぐにまとまって周回を重ねる。

 青板1センターで南関コンビが上昇を開始。すかさず脇本は緩めて、バックでは正攻法の位置に渡邉が入り、南関勢の後位に中四国勢、菅田、深谷と次々に切り替え、脇本は8番手に。赤板で誘導は退避し、渡邉はしきりに後方を見やりながら流していく。そこを内を掬って深谷が上がっていく。深谷は南関勢後位に収まり、清水は無理せず4番手。脇本は依然として車間を切った8番手に構えたまま。渡邉がペースを上げて逃げる中、車間を詰めた脇本は最終ホームから一気に反撃に転じる。合わせるように深谷も3番手からまくるが、これは田中が止める。2コーナーでの田中の2度目のブロックで深谷は外に浮くが、これを避けて清水がまくり出て、さらにその外を脇本のまくりも迫る。田中ももう止め切れず、2センターでは渡邉を捕らえた清水が先頭に立ち、その外に脇本が並び掛けてくる。しかし、菅田が内に入ってきて後続はモツれる。菅田は松浦を弾き、煽りで脇本にピッタリ続いていた古性も連結が外れる。最後は清水と脇本のマッチレースから、粘る清水を力ずくでねじ伏せた脇本が完全優勝を果たした。離れた3着には菅田。


<11R>

平成から令和にまたがり6日間かけて行われた日本選手権競輪は、脇本雄太が豪快なまくりで快勝。ダービー完全優勝を成し遂げた。レースは後ろ攻めから早めに動いた渡邉雄太が赤板前から先行態勢を取る。前受けの脇本は8番手まで下げて態勢を整える。打鐘前に内をすくって3番手を取った深谷知広は最終ホームから仕掛けるが、田中晴基のブロックを2度受けて失速。さらに清水裕友がまくり上げるが、脇本が圧巻のスピードで大外を駆け抜けた。

 「後ろ攻めよりも前受けか中団かって感じでした。残り3周で車間を空けて、(展開に応じて)仕掛けようかなって。自分のタイミングで仕掛けたし、外を回っても残り1周だったら踏み切れる自信がありました。1着を取れて本当に良かったです。昨年は3着だったので、そのリベンジができて良かった。(ナショナルチームでの)練習の成果が競輪につながっています。令和元年の格式高いダービーで優勝できて嬉しい。一戦一戦頑張って、競輪界を盛り上げていきたいです」

 渡邉をまくり切った清水裕友(写真)だったが、最後は脇本のスピードに屈して2着。初のタイトル獲得へあと一歩及ばなかった。

 「悔しいですね、夢を見ました。(道中で)深谷さんにすくわれたのは予想外。一人でラッキーでした。(深谷に)ラインができていたら、終わっていた。(仕掛けた時は)深谷さんの内か外で迷ったけど、外を回しました。展開が絶好すぎて、見過ぎてしまいまいした。(脇本と)ゴール前勝負ができているけど、力の違いを見せつけられました」

 最終2コーナーから空いたインコースを進出した菅田壱道が3着に食い込んだ。

 「全体は見えていました。自分がどこにいるか、誰が仕掛けているか見えていた。みんな外に意識がいっていると思ったので、内にいきました。田中さんがけん制した時に突っ込んでいってチャンスがあると思ったけど、松浦(悠士)とからんじゃいましたね」



令和元年5月5日

松戸ダービーはこれ以上ない好天気の中で開催。3・3バンクなのに5日目から最終日と落車そして失格も無かったのは奇蹟としか。クリーンで事故が無いのは理想。

注目された決勝戦は渡邉雄太が赤板から飛ばし、先に仕掛けた深谷知広を田中晴基がブロックしたのを、渡邉と同期の清水裕友が会心のBS捲りを決め、ゴールを目指したのを、8番手に下げていた大本命の脇本雄太は前の大波に呑まれる事もなく大外を捲り、ゴール寸前で清水を捕捉してのダービー完全V、これで3月のウィナーズカップに続いて今年走った2場所は優勝で立川グランプリを決めました。これで国内のレースは次の岸和田高松宮記念杯、8月名古屋オールスター、そして年末の立川グランプリに成りそうですが、後願の憂いなく世界の舞台で存分に闘い、東京五輪の出場を決めて来年は金メダルを獲って欲しいが輪界を支えてるファンの願い。2着に入った清水は後のためでなく自分のレースに徹して連続GP出場をグッと引き寄せました。3着の菅田壱道は賞金レースで4位に躍り出た事で3位の佐藤慎太郎と残り7席に成ったグランプリ争いは熾烈を極める事に成ります。



奇蹟って、そんなもん、当たり前の話だろ。

決勝戦だけど、脇本は受けに回ったね。深谷が3番手に入ったんで、深谷の動きを見て動こうと思ったんだろう。深谷が浮いてしまったんで、それに助けられたが、深谷の捲りが決まっていたら、多分、優勝はなかったかも。それでも、清水がバック手前から申し分ない捲りを放ち、普通だったら、優勝は決まり、という展開をさらに捲って追っかけて、最後は捕えた脇本はやっぱり強かった。

決勝も強かったが、特筆すべきはゴールデンレーサー賞。最終1角までは「ダントツドベ」位置で、平原康多が早めの捲りを仕掛けたにもかかわらず、その上をあっさりと乗り超えてしまった。これで、脇本のダービー王は、決まったようなものだった。

これで、グランプリ出場、来年のS級S班も決まった脇本。ならば、今後は「競技専念」でもいいはずだが、来月の宮杯に出るという。去年は、宮杯で初タイトルを、と願ったファンの期待空しく惜しくも準優勝。結果、優勝の三谷竜生が「乞食!」と、一部の心ない客に野次られてしまったが、舞台も同じ岸和田だし、今度は優勝で恩返しを、と期しているのかも。

清水は、脇本さえいなければ初タイトルだった、というぐらいの申し分ない動き。当初は早めに動くのではないかと思われたが、実際には、タイトル狙いに定めた走りを披露した。近いうちに、GIタイトルを獲れることだろう。




 「日本選手権競輪・G1」(5日、松戸)

 11Rで決勝戦が行われ、脇本雄太(30)=福井・94期・SS=が最終ホーム8番手からまくって1着。日本選手権は初、G1は昨年10月の寛仁親王牌(前橋)以来、通算3回目の優勝を飾り、賞金6500万円(副賞込み)を獲得。KEIRINグランプリ2019(12月30日・立川)出場権も手に入れた。最終2角4番手から仕掛けた清水裕友(山口)が、脇本にまくられたものの2着に粘り、3~4角で中を踏み込んだ菅田壱道(宮城)が3着に入った。

 ヒーローの脇本は「完全優勝ができてうれしいです。自分が行けるところから行けばいいと思って臨んで、落ち着いて(レースを)運べたと思います」と激戦を振り返った。グランプリの権利を手にしたことについては「昨年は悔しい思い(5着)をしたので、今年こそしっかりと走りたいです」と語り、他地区の選手が敷いている脇本包囲網については「今年になって強烈になっている気がします。打ち破るように練習していきます」と打開に躍起だった。

 次のG1は高松宮記念杯(6月13~16日・岸和田)。「優勝できるように頑張ります」と最後まで残った競輪ファンに語ると、場内から割れんばかりの拍手が巻き起こった。



11R S級決勝 2015m(6周)先固 電投締切 16:27 発走予定 16:30 ■ 天候 晴:風速 2.0m

2枠複
1=4 720円 (4)
3連複
1=5=9 10,200円 (33)
2枠単
1-4 790円 (4)
3連単
1-5-9 22,360円 (72)
2車複
1=5 1,590円 (5)
ワイド
1=5 400円 (4)
1=9 830円 (10)
5=9 3,280円 (34)
2車単
1-5 1,870円 (7)

着 車番 選手名 年齢 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B 個人状況
1 1 脇本 雄太 30 福 井 94 SS 9.3 捲り
2 5 清水 裕友 24 山 口 105 SS 3/4車身 9.4 捲り
3 9 菅田 壱道 32 宮 城 91 S1 3 車身 9.6
4 7 古性 優作 28 大 阪 100 S1 1車身1/2 9.6
5 3 渡邉 雄太 24 静 岡 105 S1 1車身1/2 10.1 HB
6 6 田中 晴基 33 千 葉 90 S1 3/4車身 10.0
7 4 原田 研太朗 28 徳 島 98 S1 1車身1/2 9.9
8 2 松浦 悠士 28 広 島 98 S1 3/4車身 10.1 事故入
9 8 深谷 知広 29 愛 知 96 S1 大差

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