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大阪での毎日

整形外科の仕事&「職」ではなく「食」へのこだわり

第38回日本骨折治療学会 in 東京

2012年07月02日 | 学会
去年は横浜、おととしは千葉、今年は東京の京王プラザホテル。
たまには地方行きたい~ なんでって、温泉とか、名物食べたいやん

   

学会の趣旨は「勉強」やねんけど、それはわかってるけど・・・

今回は発表がないので、朝一の飛行機に乗って、夜7時まで座りっぱなし
夜は友達と飲みに行って、また翌朝8時前から1日中発表を聞く

これって、非日常的なことで、足もぱんぱんにむくむし、
結構疲れる~

まあ、でも、どんどん進歩していく医療についていくためには、
こういった学会で勉強するのが手っ取り早いわけで。

今回、ぜひ聞きたい!と思ったアメリカの有名な先生の講義

   

前大統領の主治医までしていてすごい経歴の持ち主。

でも、医者ってのも、「旬」というのもがあるな~

すでに半分リタイアしている、とのこと。講義の内容は教科書的。

その点、バリバリ現役で手術やってます~ってな先生の
講義は活気あふれてて魅力的でした。

1日50投球まで

2012年05月26日 | 学会
京都で開かれた日本整形外科学会総会ですが、
子供の野球肘のセッションがありました。

整形外科、となると、やはり手術が好きな外科医の集まり
なので、野球肘の手術に関する教科書や論文は
たくさんあっても、野球肘にならないように予防することや
手術するほど悪くない子供をどうしたらいいか、という
詳しい資料はあまりないもんで。

野球肘というのは、小さいときから子供に野球だけを
必至にさせる日本独特の病気、といっても過言ではにので、
海外の論文などもごく少ないのです。

野球肘・肩、にならないためには、
コーチや親の教育が大切だそうです。
このセッションの内容は

1.軟骨が痛みだしても症状が出ないことが多いこと、
2.早期に治療をすると改善率は高いけど、痛みを我慢して野球をすると
とりかえしのつかいないことになること、
3.小学生5年は初期が多いけど、小学生6年は進行してしまっていることが多い
4.ポジションに関係なく、発症していること

そして
5.小学生は1日50球、中学生は70球、中学生では週200球を超えないこと
6.股関節、腰などの全身の柔軟性、特に筋力の少ない小学生は下半身も
しっかり鍛えないと肩肘に負担がかかること。

一度なってしまった病気は治すまでにすごい時間と忍耐が必要になってきます。
野球をやりたい盛りの子供に野球を中断させるって本人が一番つらいですが、
周りもつらいもんです、
しっかりした知識が広まればな~と願います

日本整形外科学会 特別講演

2012年05月23日 | 学会
この学会ではいつも整形外科とは関係のない職種の人を招いて
ちょっとした講演をしてもらうんですが、

たとえば、宇宙飛行士や作家などなど。

今回は、千 玄室さん。
茶道裏千家前家元15代

   

89歳とは思えないしっかりした口調で、原稿を読むでもなく1時間
話し続けてました。内容はそれほど魅かれることはなかったんですが、
千さん?!と呼んだらいいのかな?
この人の人生のテーマは「世界の平和」というのはわかりました。

豊かな家で育つと豊かな心を持てるってなもんですが、
自分の地位に甘んじず、いろいろな貢献を社会にしてきた、
ということが感心。

P.S.この文章、読み返してみると自分でも「上から目線すぎる?!」
と反省しますね・・・

第85回日本整形外科学会

2012年05月21日 | 学会
整形外科の一番大規模な学会が、日本整形外科学会学術総会。
今年は京都の国際会館です。

   

整形外科専門医の資格を継続するには、この学会に参加しないと
だめなんと、いろいろな分野の発表を聞いて単位を取得せんと
専門医がはく奪されてしまうのです。

こういった強制力が働いているからこそ、この学会にみんなが参加し、
また、整形外科の専門が決まった後も、幅広い知識を持ち続ける!
ってことやね。

去年は震災があったため、今年はその震災にちなんだ講演がちらほら。

その中でも「整形外科に必要な放射線の知識」という講演を少しご紹介。
現在、福島県立医大に出向して原発の被害などに力をつくしている
放射線科の神谷先生の講演は難しい話をなるべくわかりやすく説明して
くださりました。

まず、日本では自然から受ける放射線が年間2.4ミリシーベルト。
ちなみに東京ーNYのフライトでは0.2ミリシーベルト
レントゲン1枚0.05
CT 6.9

でも、ガンを発症するには、短期間で100ミリシーベルトを超える
放射線をあびるぐらいらしく、日々、ゆっくりあびているとあまり問題
ないよう。

となると、毎日、手術で放射線浴びている私の場合、ガンのリスクとしては
問題ない、ということやね。ホッ

あと、チェルノブイリのときの放射量に比べると今回は1/10以下で、
かつ、チェルノブイリのときは、食べ物の放射線汚染から小児の
甲状腺がんが増えたそうですが、福島では、そこはすぐさま対処したそうで、
今のところ問題ないようです。

神谷先生がおっしゃるには、間違った知識で差別される人たちも多く、
たとえば、福島の人から放射線がうつる?!
なんでやねん・・・
一般の人に正しい知識を持ってもらうために啓蒙活動もがんばってらっしゃるそうです。

まあ、それにしても、原発が事故を起こしていち早く福島に召集され、
今もなお頑張っている神谷先生をはじめ、本当に感謝ですね

先輩の美容クリニック訪問

2012年05月02日 | 学会
学会のついでに、ってついでの方が多い印象ですか?!

銀座で美容形成クリニックを開業している大学の先輩
「銀座いけだクリニック」
を茶化しにいったら・・・

なんとまあ、立派なクリニックで、受付に6人ぐらいの事務員さんたちがいて・・・
診察室も何個もあって

   


圧倒されるばかり。

元々ちゃらちゃらした先輩で、言うことがあほっぽい、
印象だっただけに、
めちゃくちゃ立派やんか~

5分ほどすると院長こと、池田さん登場。
15年ぶりに見ると老けたな~(自分は棚に上げておく)

久しぶりの再会にちょっとよそよそしかった池田さんも、
あっという間にあの落ち着きないちょっとあほっぽい池田さんに戻る。

「それにしても実業家ですね~」
という私の褒め言葉に
「違うって、医者やって~」
という会話が何度も繰り広げられて・・・

でも、芸能人のお客が200人で、最近では北斗晶も治療したらしく
(これは公開されている情報ですよ)
めちゃくちゃこの仕事が好きでがんばっている池田さんをみると、

そういや、大学時代もクラブだけはまじめにやってたな~と。

池田さんの美貌をいかした仕事、という意味では、適材適所かつ
天職にめぐりあった感。

でも、ちょっと働きすぎで疲れているように見えましたが、クラブ
をしていたきらきらしていた池田さんがいました。

池田さん~ 応援してますよ。

第55回日本手外科学会

2012年04月27日 | 学会
毎年4月に開催される日本手外科学会ですが、実は2年前までは
「日本手の外科学会」だったんです。つまり、「の」が抜けたんです。
どっちでもいいような気がしますが・・・

   

今回は海外からたくさんの有名な先生方の講演があって、アジア諸国からの
手外科の先生たちも参加しにきてたようです。

日本の医療水準が高い、ということは周知の事実ですが、日本人のように
手先が器用な民族は手の外科の手術も細かく、かつ、発表の内容も細かい
ように思います。ドイツでオペを手伝っていると、「折り紙文化」のない国は
細かいことが苦手なんか?と思わせる大胆な?!オペをする先生が多かったです。

縫合もどんなに粗いねん!と私の表情がいがんでしまうぐらいでしたが、
そこには大きな秘密があったんです。
西洋人は東洋人に比べ、傷痕が残りにくいんですよね~
なんで、顔の美容とかもで、西洋人はいろいろいじっても比較的きれいに
みえるそうです(by私の友人の形成外科医)

今回の私の発表は、「ためしてガッテン」にのっかったわけではありませんが、
ばね指に対する演題でした。

私の人生、バレエの発表会からはじまり、ピアノの発表会でもストレスを感じ、
人前で発表することが人一倍好きでない私ですが、アラフォーになって最近、やっと
慣れてきたような気がします。

研究会 in 東京帝国ホテル

2011年09月08日 | 学会
今回は東北大学整形外科教授による「肩関節の診察」についての講演を聴きに東京へ来ました。

手の外科医、となると、肩関節も含む?含まない?、厳密には含まないんですが、やはり「上肢」というひとくくりで肩の病気も紹介されてきます。知れば知るほど奥が深い肩関節ですが、ほんとうにわかりやすい講義で集中して聞くことができました。

最初のつかみのスライドは震災のときの様子で、免震構造でない古い医局(医者の職員室)がある建物は見事にぐちゃぐちゃに本棚や机が倒れまくってますが、免震構造を施した病院は全く無傷だった写真が衝撃的でした。

コスプレで有名なATC

2011年08月29日 | 学会
毎年夏休みに開催される「夏の手の外科セミナー」ですが、去年からは南港のハイアットリージェンシーホテル大阪で開催されるようになりました。

何をするかというと、土曜日の朝から夜は10時まで、そして、日曜日の朝8時から昼まで勉強漬けな1泊2日を過ごすのです。予備校よりハードなスケジュールですね・・
就寝時間が11時の私にとって10時までの勉強はかなりつらい・・・
こうやって土日を使って仕事仲間と時間をすごす、というのは、時代に逆行している行事に思えますが、今年も若い整形外科医たちもたくさん来て、えらいな~と感心します。

それぞれの先生たちが、演題を決めて10分間は発表するんですが、整形外科をやめて弁護士になった後輩も来てて、主に、医療訴訟について発表してましたが、

おもしろいことに「医者不足」がマスコミで騒がれて以来、訴訟も減少傾向にあるようです。それまでマスコミはやれ、医療ミスだの、過剰報道する時代があって、あのときはほんと、仕事がしにくかったです。医療は単に病気をなおすだけはなく、精神的にも患者さんをケアしないといけない、少し特殊な分野なんですが、そういった意味では患者と医者の間に「信頼関係」がないと難しい面が多々あると思います。おかしいと思ったことに不信感をもつことは当然のことだと思いますが、はじめて来たときから不信感を抱かれていては「信頼関係」を築くどころか、患者さん自身、不安を抱いたままの治療がすすんでいきます。

そういった点では、今はたまたまマスコミは「医者不足」を一生懸命報道してくれるので、「医療ミス」時代よりもはるかに助かります。

ところで、自分の分野とはまったくかけ離れていたので知らなかったんですが、南港にあるATCというモールは、(写真手前)
今ではコスプレイヤーであふれてます。漫画から飛び出たような若者がうようよ歩いていて、見ているだけで飽きません。ほんと、若いっていいですよね~

カテゴリー 学会なんですが・・・

2011年08月07日 | 学会

やったらなんで、この写真?と思うでしょ?

実は、6月8日 日韓整形外科学会に行くため関西空港からアシアナ航空を利用したんですが、関空のラウンジに東方神起のチャンミン(写真、右から2番目)がいたんですよ~ すぐそこに!

でも、私はチャンミンって誰?レベルだったんで、(しかもラウンジで騒ぐような人もいなかったので・・・)芸能人なんかな~とぐらいにしか思ってなくて、それにしても彼の鼻をみると、ダウンタウンのまっちゃんのMR,ベーター(古いね~)、外人のものまねをするときにつける「つけっぱな」を思い出すぐらい目の間の鼻筋高い。

さておき、飛行機にのっても、彼に握手を求める人が絶えず、インチョンについても、まわりをうろつく女性たちが。
(あの人、有名な芸能人なんやな~)、とだんだん気になってきて、ついに、インチョンで荷物待ってる時に見知らぬ韓国人マダムに聞いてみると
「トンバンシンギ」

あ、そうやったんや~ 東方神起さえ顔がわからない私は、今後、だれをみてもわからないことでしょう・・・

第37回日本骨折治療学会 in 横浜

2011年07月09日 | 学会
最近、「あ~、この骨折の手術、難しかったな~」と思う割合が増えているような気がしてたんですが、経験をつめば積むほど、求めるものが大きくなって、より完璧を目指すから難しいのか?それとも?

今回、聖隷浜松病院の森先生の講演「脆弱性骨折の予防にむけて」という発表を聞いてなるほど~

全体的に高齢者の骨折がものすごい勢いで増えているのです。もちろん、骨折の状態にもよりますが、一般的には高齢者の方が骨が脆く、粉砕しているケースが多いので、骨折をきれいに戻して、しっかりと固定する、ということが難しいだけではなく、手術後の機能回復も、元々関節が固い傾向にあるので、非常に難しいのです。

私が医者になった頃と比較しても、お年寄りに多い「大腿骨近位部骨折」つまり、足の付け根の骨折はほぼ2倍である15万件に増加しているそうです。そうなると、医者が足らない理由もわかりますね~

日本の高齢化は世界でも例のないスピードで進行して、高齢化社会(65歳以上が7%)には1970年に、高齢社会(65歳以上が14%)には1995年に、そしてまだ世界でも3国しか突破していない超高齢社会(65歳以上が21%)には2007年には達成してしまったそうです。驚異的な増加! 人口の20%以上が65歳以上で、ほぼすべての人、といってもいいぐらい、病院にかかります。

健康で長生き、これが一番ですが、最近の高齢者の運動能力は一昔前と比較してかなり上がっているようです。ジムに行くと、高齢者の方、多いですもんね~ でも、これが大切なんだと思います。

整形外科医として、自分や周囲の人、患者さんに、「適度な運動を!」啓蒙していきたいと思います。