大阪での毎日

整形外科の仕事&「職」ではなく「食」へのこだわり

患者さんの意志を尊重するということ

2015年05月27日 | 仕事
以前、高校球児の指の骨折が紹介されてきました。変形しているので、当然
手術をする骨折なんですが、最後の試合が数か月後にあるようで、子供はしたくない
とのこと。

でも、しないことによって指の動きはどこまでよくなるかわからんし、
指も変な方向に曲がってます。

整形外科医からすると絶対手術なんですが、

将来どんな仕事につくか、どんなスポーツに
興味ももつか、無限大の可能性がありますやん、10代って。

でも、そのことを説明しても、本人がしない!親もそれに同意したら
私のできることはありません。
あくまでも、患者さんに手術するメリットデメリットを説明するまでが私の仕事。

以前なら、なんとか説得しようとがんばったと思います。

でも、知識を与えて「しない」という患者さんの選択を尊重するのも
私の仕事なんかな~と最近思うようになりました。

私の知識は与えても、価値観を押し付けるのはよくないのかな?と。
ちょっと悲しい結果になりましたが、仕方ないね。

やま脇 in 箕面市

2015年05月22日 | 北摂グルメ
今年ほど母が生きていてくれてよかったと思った年はありません。

元保育士だった母の存在は私にとっては産後、精神的にも身体的にもたくさん
助けてもらいました。私の年ぐらいになると、母が亡くなっていることも
めずらしくない中、よう生きてくれていたな、と。

今年の母の日は箕面市の「やま脇」和食です。

   

以前から行きたかったんですが、車でないと行けないのでなんとなく
行かずじまいに。母に感謝しておきながら、飲まない母が運転手・・・

ピーナッツの和え物やホタルイカが少しイタリアン風にアレンジされてたりで、
味も少し濃いめでおいしいです。

   

   

強いていうなら、味が濃いめなので、最後はあっさりごはんがよかったんですが、
最後のごはんまで手を抜かずでてきます。

韓国でベストセラーになった「母をお願い」申京淑作を以前読みましたが、
母親が突然失踪して、成人した子供たちのそれぞれの思いが綴られています。

これを読んだ人は母親に対する自分の態度を改めて反省するそうです。
日本語版も出版されているので、「母の日」にちなんで読んでみてください。
おすすめです。

女医の産後

2015年05月11日 | 仕事
昔の女医というのは、法的に産後8週は仕事を休まなくてはいけないのにかかわらず、
それを守らずすぐ復帰、というのが当たり前。

そういう時代は終わり、今は女医でも半年から1年は産休をとって復職、というのが
普通らしいです。

ちなみに私はその中間の人種なんで、3か月からぼちぼち復帰。
この仕事、40歳もすぎると、専門外来や手術が多いし、
ずっと診ている患者さんに迷惑がかかるというのも申し訳ないしね。
ややワーカホリックかも知れませんね

ところがいざ、復職となると、周囲の男性医師からは「いつからもっと働くの?」
など、プレッシャーがかかります。子育てをしたことない男性からしたら、
当然聞きたいところやわね、自分の負担も軽くしたいし。

「医師」という責任ある仕事である以上、社会に対し貢献しなくてはいけない
と思う反面、子供にとっての母親はたった一人なんですよね~
しかも、手をかけてあげる時期っていうのも ほんの一時なんですよ