ようこのかまど

おいしいからうれしくなるのかな、うれしいからおいしくなるのかな。

好きですサッポロ(+今期の既読&未読本オボエガキ)

2017年06月17日 | 心療内科医

マルヤマカラス

心身医学会@札幌に参加してきた。
初めての学会発表だったけど、思っていたよりさらっと終わり
若手向けの賞もいただいたけど、昨年度あった(ただの院内の!)研修医同士の発表会で受賞を逃した悔しさが吹き飛ぶような大きな喜びはなく
他の発表も…最近わたしがICU管理するなかで興味をもったテーマがあるわけじゃないですか、たとえば

シビアで急ぎの状況で自分でコード取りに行くことが増えて、終末期とかDNRのこと考えるようになったり


それに伴って医療倫理の手法もチラつくようになったり(そいえば倫理委員会デビューもありました)


意思決定(ってわざわざ論じるべきテーマなんだということ自体をまず実感したというレベルですが)のプロセスをじっくり見る機会を与えられたり


今回のICUローテでは、珍しくICUにいるうちにBSCになるケースが多くて、緩和医療をほんとに学びたい!と思ったり。

これら関連の発表をとくに期待して聴きに行ったんだけど、なにか画期的なアイデアみたいなものが得られたわけでもなく、挙句の果てに自分の師匠の発表が一番おもしろいと思ってしまい…

テンション上がらず。

ただ、初夏の札幌を歩くのはやっぱり素敵だった
ということは、いま名残惜しいのは学会ではなく札幌。
ま、いずれにせよもうすぐジメッとした東京に帰るのですが。


*****


こんなんじゃいけない気がする!
もしかして私が好きなのは全国に通用する心身医学ではなく、うちの病院のなかで自分がとくに居心地いいと感じている部署としての心療内科だけってことだったらどうしよう?

心療内科ならやり抜けそうと思ったのはなんでだっけ。
最近更新されると必ず読んでいる女医さんのブログの文章を思い出した。
“自分が何に価値を置いているか、どんなことならワクワクするか、を基準に「やりたいこと」を決めると、やり抜く力が後からついてくるのではないかと思う。”
これ読んで嬉しくなったんだった。
目の前にやりたいことがあるだけ幸せか。今いる環境に思い切り染まってある程度カタチ決まったら、なるべく自由の効く場所で働くのがちょうどいいのかもしれないなあ。

まずは引き続き、今回の学会で再会した先輩の言う“他の内科にナメられず頼ってもらえる心療内科医”を目指して内科ローテしながら
新たに出会えた患者さんから心身医学的に武器になりそうなクリニカルクエスチョンをどんどんもらって
病棟長として後輩の指導はやらざるを得ないのでついでに流行りのコーチングを身につけよう。
次の学会に向けてやるべきは、研究の続きと論文化。
あ、あと今回の学会は聞き覚えのない単語たちのせいで楽しみきれなかったという反省があるので、やっぱり心理療法や精神薬理の本は眠たくなってもがんばって読み進めて共通言語を増やしておかねば(師匠から進級祝いにいただいた本たちの存在意義が、今さら沁みたということ…!)。