複雑な想いを胸に秘め、今日という日を待った。早く来いという思い。もっと先でもいいや、という思いが交錯する。
切ないまでの祈りを込めて「待つ」時間の長さ。正直、肩の凝る思いで今日を迎えたというのが、ジジ・ババの本音である。
肝心な本人の心境は如何ばかりであったのだろう。わずかな自信があったのか、虚勢ではない笑みもチラッとは見せていた。
15才の春を迎え、中学校を後にした孫兄ちゃん。仲間との別れは、涙というより笑顔であった。
その笑顔がホンモノになるか否か、今日という日の審判が大きく物を言う結果をもたらすのである。
午前10時から、合格発表があると聞いていた。
今日は午前9時から地元の小学校卒業式に招待されていた。もちろん、マナーモードにしたスマホを礼服の内ポケットに忍ばせて。
10時20分、卒業式は感動のうちに終わった。スマホはウンともスンとも言わない。段々不安が大きくなる。
校長先生や関係者に挨拶をしてそそくさにクルマで帰宅の途に。
10時43分我が家に帰りついたその時、スマホがブルブル振動した。
孫兄ちゃんの志望する高校入試合格の第一報が入った。
気持ちを落ち着かせてネットで再確認する。間違いなく「1020」孫兄ちゃんの受験番号が載っていた。
「ウーン、良かった。よくやった」頭を撫でて誉めてやりいが、そこにはいない。
彼の笑顔を想像しながら、じっくりと今の心境を味わうジジとババ。
ジジ・ババにしてこれなのだから、本人の喜びや如何に。そして安心したであろう両親と弟カー君。
小学校からずーっと続けてきたスキー競技。高校はスキーのできる環境に進みたい、と思っていたという。
島根県の雪深い田舎にある、中高一貫も備わった県立高校の寮生活という道を本人が選択した。
先ずは夢の一歩に踏み出せたことを喜びたい。そしてじわじわ押し寄せる現実の厳しさに直面したとき、また新たな形で応援団長の役目を、曲がりなりにも果たすことになるのだろうか。まだまだ老いてなどいられんなー。
夕方顔を見せにやってきた兄ちゃんの笑顔、良かった。雪焼の黒い顔に真っ白い歯が光っていた。
本当におめでとうございます。
合否確認するまでの何とも言えない緊張感と、合格の知らせを受けた後の喜びの気持ち、そして対面時の笑顔は脳裏に焼き付いたことでしょうね。
夢を実現へと努力を重ねるお兄ちゃんへの応援団にも今まで以上に力が入っているのではないでしょうか。
カー君たちにとっても、お兄ちゃんと離れての生活が始まる春、皆さんに頑張ってほしいと思います。
まだまだこれから、応援団は声を枯らすんじゃろうね。
もうしばらく元気でいたいねー。
なんかしら複雑な思いで発表を待ちましたが、先ずはホッと。
どこまで出来るのか全く未知の世界ですが、頑張って欲しいものです。
下の二人のためにもいい高校生活を送って欲しいと思っています。
応援団はまだまだ続きます。