手作り「ミニ門松」
門松は、正月前に家の門の前などに立てられる松や竹を用いた正月飾りである。別名松飾り、飾り松などと呼ぶところもあるようだ。
古来から、木のこずえに神が宿ると信じられてきたことから、お正月に迎える年神様が、我が家の前までやって来て、松飾りがあれば一旦その松の木などに留まって、ゆっくり我が家にお入りになる。その留まり代が門松ということ。
そういった話になると、松の木は「祀る」につながるとして縁起のいい木となる。竹は言わずもがな、ひと節ごとに真っすぐ天に向かって伸びる。竹を割ったようないい男、そんな気概が愛されている。他にも南天、葉ボタン、稲穂など何かと縁起のいいものが用いられる。
我が家などにやって来られる年神様に、留まり代の門松など必要なさそうだ。だからこれまでも、しめ飾りは必ず飾ったが、門松とはあまり縁がなかった。
それが今年は折よく、ミニ門松づくりにじっくりお付き合いすることになった。シメシメ。仲間に入れてもらって、世界に一つ、オリジナルミニ門松をこしらえたという次第。
台に用いる孟宗竹は、なんと直径15~20cm、厚さ2cmもある超大物竹である。高さ20cmに切ってもらった。
中に立てる3本の笑い竹は、直径5~7cmの破竹を、35・30・25cmの高さの切って、オアシスという水を含んだスポンジで固定する。ここからがセンスの見せどころ。
一人用に振り分けられた、松、南天、梅、葉ぼたん、稲穂などをうまく使って、隙間を開けたり詰めたりしながら、生け花の如く立体感を出して仕上げていく。講師の女性から「オーいいですねー」などと言われるのを、聞くともなしに聞いているふりをして気持ちは有頂天に。うやうやしく車に積んで帰り、早速玄関に鎮座。
名前はミニ門松であるが、台の孟宗竹といい、破竹の太さ長さといい、出来上がりは50cmの高さになった。
見栄えも出来栄えも、初めての挑戦にしては上出来上出来。ということにしておこう。
この松を留まり代にして、より良い年神様の御座を待ちたい。いいことがあるかもしれない来年を期待して。
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