今年も玄関先の梅の花が一輪また一輪ほころび始めた。重みのある八重の白梅が無数のつぼみを膨らませている。
匂い起こすほどの芳香はもう少し先の話であるような。それにしても季節は確かに動いていることを教えてくれる。
中国の旧き文人画家たちは、彩の乏しい冬に凛とした姿を保ち続ける花や植物を「友」にたとえたという。
厳寒期に緑を保つ松と竹、それに花を咲かせる梅を添えて「歳寒三友」(さいかんさんゆう)と呼び、日本で言う目出度いものの代表格である「松竹梅」をあらわしたという。
我が家の小さな庭にも五葉の松、少しくたびれかけの小さな竹、そして梅の花と、一応松竹梅を揃えてはいる。
あと二つ寝ると喜寿のBirth-Dayを迎える小生。6回目の干支の歳を迎えた連れ合い。互いの健康寿命を願って、元気な松と梅の木に負けないよう、竹を再生させなければ、と思っている大寒のど真ん中である。
そして今ひとつ。初詣のお宮に張り出された「星まつり表」を眺めて、「今年は厄払いのご祈祷が要る」ことを確認していた。厄払いご祈祷は、節分までに済ませるのがよい。と聞かされたのを、なんとかの一つ覚えのように後生大事に守って、激しく降り続く初雪の洗礼を受けながら、氏神様に初穂料を納め、気持ちを新たにしてきた。
星まつりのことを何も知らないで、ただ神社にお詣りしたのでは「チコちゃんに叱られる」ので、一応調べてみた。
九星学上で、それぞれの生まれ星(本命星)が、九年周期として一定の法則で運 行しているが、特に黒星と呼ばれる年に、つまり本命星が鬼門(北東)・病門(南西)・北方・中央に入った年に、病気や災難・不運・トラブルが多く発生している。この黒星の厄難から少しでも守り、平穏な日々を過されるように行われる厄除祈祷が、いわゆる星まつりである。
「苦しい時の神頼み」ではあるが、しないよりした方がいいと信じてご祈祷を仰いだ。
でもやはり究極は、持って生まれた運命と、わずかながらの努力がモノを言うのであろう。