「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「アオサギ異変!」

2012年05月07日 | 季節の移ろい・出来事


               
                  こんな姿に出会えない今年の夏。残念!

1月下旬、今年も向かいの小山に最初にやってきたアオサギ君の先発隊。
昨年の子育てに明けくれた地を確認し、安全であると本隊に報告したのか、2月に入ると次々にやってきて、カップルが出来上がり、2月下旬には少なくとも7カ所の巣を作った。
よしよし、今年も野生の子育てに出会える。風雨に耐える野生の本能にも触れられる。と密かに喜んでいた。

ところが、3月に入るとエッセイ集の原稿作りや同窓会本番近しで、よそ見をする暇もないほど気ぜわしい日々を過ごすことになった。アオサギにゆっくり目をやるゆとりもなかった。例年の如く巣作り応援も、雨風を凌ぐ声援も送ってやれなかった。

ようやく落ち着きを取り戻したこのGW連休に、ふと気がつくとアオサギの姿が全く見られない。鳴き声一つ聞こえない。「おかしい・・・」と思いながら高性能の双眼鏡で探しても全くそれらしい姿がない。しかも最初に巣作りを始めた3カ所を丁寧に覗いても、完全に巣を放棄しているようで生活の様子がうかがえない。

さては・・・?思い当たるふしがある。
アオサギコロニーをカラスの集団に乗っ取られたのではないか。昨年までは全く見られなかったカラスの群れが、小山の上の方で騒ぐ様子が何回か目撃された。その前後に、あのおとなしいアオサギが、夜といわず昼といわず、ギャー・クワー・ギャーと悲痛な叫びにも似た声を発していた。あの頃がカラスとの闘いの真っ最中だったのかもしれない。

まさに鳥仲間のギャングカラスの群れ。ひょっとしたら無遠慮にアオサギのねぐらを襲ったのではなかろうか。体型からいえばカラスの3倍くらいもあるアオサギ、しかも長い脚、長くく鋭いくちばしを持っているというのに何故カラスに負けるのか、不思議な感覚である。

人間に匹敵するほどの頭脳明晰と言われるカラス。徒党を組んで波状攻撃をかけ、アオサギを疲れさせ卵を横取りしたのに違いない。襲われる側のアオサギ君たちは、おっとり優雅に構えていて、徒党を組むカラスに対抗するだけの知恵を持たなかったのか、カラス追放アオサギ軍団を組織できなかったのか、組織をまとめるリーダーがいなかったのか。

アオサギが消えた向かいの小山。淋しい、実に淋しい。ちょっと目を離したスキにカラスに乗っ取られるとは。でもこれが弱肉強食、野生の世の習いなら致し方ない。
アオサギ君たちは、カラスとの闘争を避け、別の地へ移動したのだろう。とすれば二度目の産卵をしない限り今年の新たな雛の誕生は望めないのではないか。子孫繁栄、種を守るという意味から考えれば、カラスと闘い、カラスを撃退する知恵と力を持たないと絶えてしまうのではないか。

「日本を象徴する鳥」などと呼ばれる朱鷺(トキ)が、国を上げて保護されているが、アオサギも絶滅種になったころに大切に扱われても手遅れだよな~。
ちなみに、朱鷺は国鳥ではない。日本の国鳥は?「雉(キジ)」である。

コメント (8)
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