goo blog サービス終了のお知らせ 

「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「ビフォー&アフター」

2018年07月17日 | 地域活動

    
        ビフォー                      アフター

「運命の7月」などとはちょっと大袈裟だな~ と思いながら書いて来た地域活動「瀬戸内海環境保全大作戦」。
西日本を襲った豪雨によって、錦川の上流から流れ出た大木や竹などの長尺物。その量は半端ではない。
これを毎年の恒例事業としてボランティ参加を募り、海岸清掃作業を行う主催者側の一人としては、ただただ無事終了を祈って、神頼み仏頼みをしたくなる活動の一つではある。

大雨による大量の漂着物に加えて、連日連夜の猛暑酷暑。午前7時とは言え、今年の暑さはまさしく「念力がゆるめば死ぬる暑さかな」。
何が何でも熱中症で救急搬送などを出してはならない。この至上命題を胸に「安全に妥協無し」を叫び対策に熱中した。

7月16日「海の日」午前7時。子供から大人まで、今年も約600人の参加を得た。
言うに及ばず朝早くても日差しは強い。そんな中約90分の作業で約8.5㌧という大量の漂着物を回収した。
そんな成果を挙げる中で、終わってみれば誰一人熱中症状も見せず、小さなケガの一つもなく無事終了。これは有り難かった。

プロボラ(プロフェッショナルボランティア)看護師さん3名で救護班を設置。ベッドを備え、AEDも置いた。
地形の関係で、いざという時の救急搬送は漁船による海上輸送に頼るしかない。そこで一隻の漁船はゴミの搬送はせずに、パトロール専用に回した。給水所も昨年の倍に増やし、冷たい水の他、塩飴や経口補水液も設置した。言うなれば熱中症対策のおまじないの品々である。
周到な準備と言えるかどうか定かではないが、あらゆる準備はしたつもり。その結果が完璧な無事終了につながったとすれば、事前にあれこれ声を上げた役回りも救われたというものである。枕を高く、何日ぶりかの高いびきであったような(笑)

中学生と教職員で200人。高校生、小学校の教職員、児童保護者。米軍岩国基地から屈強な海兵隊員、官公庁や企業からの団体参加そして、何より地元の人たちの熱い協力体制等々。
中には、地元の少年ソフトボールチームの男女がユニフォーム姿で参加して、周囲の微笑みを誘う。

誰かがやらなきゃならないことを誰かがやる。単純にそう思いみんなで力を出し合う地域活動。
周到な準備と優しい声かけ、時々無理なお願い。そんな繰り返しで、地域はゆっくりと動いていくのかもしれないね~。

兎に角、皆さんのやる気とパワーで、あれほど大量であった海岸漂着物があっと言う間にきれいな砂浜に戻った。まさにビフォー・アフター、見て頂いた通り。そして執行部の一人として、大いに心配したビフォー・アフター無事終えてホッと一息。さー次の計画が・・・。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「運命の7月。プライベート編」

2018年07月15日 | 地域活動

               
                  大量に打ち寄せられた大小のゴミの山

いよいよ明日に迫った。
地域活動の中でも、年間事業計画の最も大きな柱の一つ『瀬戸内海環境保全大作戦』、海岸清掃活動。
中国地方を中心に各地で大災害をもたらした、西日本集中豪雨の影響もあって、穏やかできれいな砂浜も大量の漂着ゴミに覆われている。
一旦漂着したゴミが再び海に流れ出たり、沈んだりして海を汚す対策として、海の日キャンペーンとして活動している。

地元中学生180名をはじめ、高校や小学校の児童・生徒それに教職員の絶大な協力を得て行われる、ふるさとを守る活動の一つである。
1年に1度、今回で12回目という歴史を刻んで来た。地元住民はもとより、行政関係者からも参加協力を仰ぐに至った。
その切り盛り役を務めるのが、地域のリタイア組を中心に、地元連合自治会関係者や民生児童委員協議会、福祉員協議会などを網羅して活動する団体を構成している「地区社会福祉協議会」である。

昨年は「全国海岸協会」から表彰され、今年は「山口県港湾局長賞」を拝受することになった。
この様に各方面から注目されるに至った地域活動は、益々力が入り、会員それぞれが自負心を持って行動している気概があるので、益々発展の方向に動いている。「おだてられ、褒められてまたよく働く」という嘲笑の向きもあるかもしれないが、今は純粋に精出している。
今朝も7時から2時間半。猛烈な日差しの中で、明日の本番に備えた安全通路の確保や、安全作業の手順確認に汗を流した。

注目されるのは悪い気はしない。その一方で注目を裏切らないためには「事故を起こしてはならない」という至上命題が頭にこびりつく。
執行部の一人として、安全無事に作業を終えるために何をなすべきか。長い企業生活で鍛え上げられた「安全追及」のクセが出て来る。
でも、そういった安全教育体験の乏しい会員から「小うるさい奴」と嫌われても、やはり厳しく安全を求めていく。妥協など出来ない。
もう一つ、避けられないこの猛暑。熱中症対策に苦労する。水分補給呼びかけ要員を増やして、給水を呼び掛けよう。

何としてでも無事に終わらせたい。明日は午前5時半集合。周到な準備が結果を出してくれることを祈りたい。運命の7月である。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「豊かな瀬戸の海を」

2018年03月06日 | 地域活動

           
                広島湾の将来イメージ

「ひろしま湾 春のミーティング&マルシェ2018」へのお誘いが、地域活動の社会福祉協議会事務局に舞い込んだのは2月初め。
~ 広島湾の豊かな環境づくりを考える ~トークセッションに、パネラーとして登壇依頼が来たのが2月半ば。「貴社協の『瀬戸内海を守る活動』を是非多くの人に知って頂きたい」と、自尊心をくすぐられながら半ば口説き落とされた。

「国土交通省中国地方整備局企画部広域計画課」という極めて長い、いかめしい部署が担当するお役所の仕事ではある。
昨年秋には、環境省から全国優良団体表彰を受けたばかりの我らが地区社協。むべに断る理由もないし、それなりの苦労も努力もしているのだから。ということで、どんなことになるのか、今回の活動が今後どのように発展していくのか、全てが飲み込めたわけではないが、兎に角「協力しよう」ということになった。

そうなると、先方からの情報は全て事務局に送られてくる。
一つひとつ内容を吟味しながら、自分たちの立ち位置を推し量る。なんといってもトークセッションのパネリストとして人前に立つのは初めてのこと。その上に、今回が初めての会合で、担当者も未経験。過去の例などが全くない開拓者みたいな立場。

先方の事務局担当と、メールや電話で何度も確認したり、こちらの希望を述べたり。いわゆる「自己紹介はどうするのか」「どんなトークセッション内容に発展させるのか」「パワーポイントなど画像説明が可能なのか不可なのか。」などなど事務局なりの提案をしたり思案を重ねたりした。あまりシビアな質問をすると、先方も初めてのことで全てが読み切れていない。
「よし、これまでの経験を生かして、発表内容を複数作っておくことを決意。こういった時に、「初めて」というのは、ヘタに前例に流されなくてオリジナルが通用するという利点もある。

そんなこんなで迎えた当日。「山より大きな獅子は出んよ、何とかなるじゃろう」。半ば開き直りの落ち着きで臨む。
結果的には、あれこれ準備した中の最も簡単な方法で推移した。分かりやすく丁寧に説明出来たかな、と思いたい。
我々社協活動のメインである「瀬戸内海環境保全大作戦」という大そうな名前の海岸清掃。600人も700人も集め、6~8トンの漂流物を回収する作業が、「広島湾を美しく豊かな里うみにして行こう」という構想に沿っていることは間違いない。

また一つ、いい体験・いい勉強の場を踏ませてもらって感謝である。無事終わったから言える。結構心痛した。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「春は名のみの」

2018年02月11日 | 地域活動

             

春は名のみの風の寒さや~  
春立つ日を迎えて1週間になるとは言うものの、日差しはあっても小雪舞う風は肌を刺すように冷たい。
出かける用件さえなければ、家の中で背中を丸め、コタツに足を入れてオリンピック観戦、といきたいところだが。

そうばかりも言っていられない。またまた一つ「腰を据えてかからなければ」という事態発生である。
行きがかり上、逃げを打つわけにもいかず、そっぽを向くわけにもいかない。ならばしゃーない、まともにぶつかってみるしかない。
というほど大袈裟でもないが、ただこの歳に至って初めて体験する事柄だけに、少しだけ肩に力が入っているものを感じる。

地域の活動として所属している会が、今までの実績を買われて、新たにスタートするプロジェクトに力を貸してくれ、ということになった。国土交通省中国地方整備局というお役所の呼びかけで「広島湾再生プロジェクト」構想のミーティング&マルシェが開かれる。
その中で、幅広い意見交換のパネルディスカッションが計画されている。そのパネリストの一人として参加要請が来たという次第。
我々の仲間から誰が出てもいい話であり、お断りも出来るのだとは思うのだが・・・。

そんなわけで、兎に角、短時間での現状説明をするのに、1枚でも多くの写真が必要となる。
過去11年続けている「白い砂浜を守る海岸清掃」の立地条件の説明がややこしいので、改めて今一度現場撮影を、ということになった。
海辺の風はチメタイ。防寒服装で肩からカメラが滑り落ちそうになる。落とさんよう注意しながら、あっちこっち最高のアングルを探す。

これなら使えるかな、と何枚かカメラに収めた帰りがけ。ふと目をやると、波打ち際近くにアオサギが一羽。
虎視眈々というか、サギだけにさりげない風を装っている。でもひとたび小魚を見つけたら、その長い首を一杯に伸ばして瞬時に獲物をゲットする。
「オー、お前も必要に迫られてこの寒空の波打ち際に佇むのか」などと、一種の共感を覚えながら、風邪引かないうちに引き上げた。
そして今度は人に見せられるよう、大写しに耐えられる加工を施し、ナレーションを練る作業が待っている。

寒い寒いとばかりは言っていられない、尻に火が付きそうな2月半ばである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「お節介とは」

2018年01月22日 | 地域活動

                              
                               セミナー会場ステージ       講師大阪教育大新崎教授

市社会福祉協議会の呼びかけで、「山口県地域福祉でまちづくり推進セミナー」に参加した。
この地方では珍しいボタン雪が降りしきる中、高速道を突っ走って防府市に。とは言っても自家用車ではない。
岩国市から20人近くが参加するので、市社協が準備した大型観光バスに乗り込んで、ちょっとした観光気分。

「福祉とは何か」という大きなテーマに向かって、山口県が主催し各市にに開催を割り振っている勉強会である。
テーマが大きいだけに、完全咀嚼するのには手間がかかる。主催者側は、『出来るだけ丁寧に、分かりやすく』説明を繰り返すことで、実務担当者に理解を深めてもらいたい、ということで毎年開かれている。

今年の講師は、大阪教育大学教育学部、教育協働学科 新崎国広教授。
関西人特有の人懐っこさと、まろやかな語り口で歯切れがいい。説明の一つひとつが実に耳に入りやすい。
だから、眠気が近寄るスキを与えない。そのくらい熱心に拝聴した。但し、熱心な拝聴と記憶の量が比例するか、というと残念ながらそうではない。ただ、幾つかは間違いなく耳に焼き付けて帰った部分もある。

そのうちの一つ。福祉活動の中で、両刃の剣となる恐れのある「お節介とはなんぞや」について、聞きかじりを少々。
「お節介」の語源は、「節度ある介(なかだち)をすること」である。と。この節度というのが難しい。
「お節介さんとは」、目配り・気配りが出来て、他人の困りごとを放っておけない人。つまり、ボランティア精神あふれる人をいう。介は、間に入ってなかだちをする人。両側から中のものをたすけ守る。という意味があるという。

言葉の意味も内容も、聞けば理解できる。じゃあ実践としてどこまで介入するか、どこまで押して、どこで引くのか。という現実問題に向き合うと、多くの人の知恵が必要となる。高齢化社会の喫緊の課題である。とのことも十分理解できるのだが。はてさて形式倒れにならいよう、実効を上げるために、どんな旗振りをするのだろうか。

拙ブログのカテゴリーに「おせっかい」という項目がある。同窓会の幹事を務める人間を指して付けたのだが、まあ当たらずとも遠からず。当人の価値感が判断基準になる点は、福祉も同窓会のお誘いも、ちょっと似ているね~。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「灯台下暗し」

2018年01月20日 | 地域活動

                              

地元に二つある小学校で、1年生児童を対象とした「むかし遊び指導」を依頼された。
これは、学校と地域住民が協働することで、地域の子どもは地域と学校と保護者が一体となって育てようという「協育ネット協議会」、あるいは「コミニュティスクール」の一環事業である。それを、社会福祉協議会など地域活動団体の、青少年健全育成の柱となる活動の一つとして積極的に取り組んでいる。

読んで字の如く「きょういく」のきょうの字は、協働する、協力するの「協」であり、おしえるの「教育」ではない。
つまり、学習指導などの「教育」は、やはり学校や教師が中心となるべきで、我々は教師が教育に集中しやすい環境づくりに協力することが求められる。そんな地域活動の担い手が、我々高齢者の集まりなのである。
そんなややこしい前置きはともかくとして、地元に有り余る高齢者パワーを活用しよう。高齢者パワーを機能させようという取り組みである。

「むかし遊び」といえば、おおよそ見当はつくだろうと思いながら、話を進めて行きたいところだが。
実際に子どもたちと向き合ってみると、お父さんお母さんが忙しすぎるのか、お父さんお母さんさえこういった遊びはしてこなかったのではないか、という子どもの多さにびっくりである。

たとえばコマ回し。コマにひもを巻き付ける方法を知らない。投げ方も全く分からない。親子でこのような遊びは全くしたことがない様子がうかがえる。お手玉、あやとり、竹馬、竹ぼっくり、竹トンボの飛ばし方、などなど。みんな似たようなもので、初めて触れる子がほとんど。しかし、テレビゲームやスリーDSなどといった最新ゲーム機の扱いは、こちらがちんぷんかんぷん。言って見ればお互いさまというところか。

兎に角、懇切丁寧にすべての遊びをこなせるよう、短い時間で指導する。「これどうやるん?」などと聞いてくる子はホンのわずか。「こうやるといいよ」と、聞いて来ない子に教えようとすると逃げられそうになる。そこで思い起こすのは「やってみせ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」という言葉。そうあだよねーと思い直すのだが。

60人の児童に30人を動員して指導に当たる。結果はこちらも汗だくになりながらではあるが面白かった。
その挙句「コマ回しのせんせい」や「竹馬のせんせい」になってしまった。ちょっとくすぐったいが、こんなことが役に立つのなら、いつでもお手伝いするよ。と思いながら、我が孫には教えてやっていないんだな~これが。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「心温めて・・・」

2017年12月22日 | 地域活動

          

今日は二十四節気の一つ、冬至。
春分、夏至、秋分とともに四季の中央におかれた、いわゆる四季を象徴する日でもある。
お湯にユズを浮かべ、その香りを味わいながらゆっくりのんびりお風呂を楽しむ。それが寒い冬の健康増進に効果的であったことから、冬至にユズ湯は欠かせない一つの風物詩なったのだそうな。

今日は地元の小学校から、午前8時30分の集合が掛かっていた。
「2学期の終業式に合わせ、日ごろお世話になっているボランティアの皆さんに感謝をしたい」というお誘いであった。感謝されるほどのことをしているかな~、などと話しながら20人近くが学校に集まった。

講堂に案内されると、まさに今2学期の終業式が始まろうとするところ。
校長先生の訓示、校歌の斉唱など、一連の式次第が順調に進行。さーいよいよ我々の出番である。
ボランティア一人すつに、3年生の児童が一人ずつ付き、手をつないでステージに上がる。

一連の感謝行事のプログラムも子どもたちの手製なら、司会進行から担当するそれぞれの役目まで、全て児童がてきぱきと動く。「いつもお世話になっています……」丁重な感謝の言葉を述べられて、手をつないで誘導してくれた児童が今一度前に立って、手製の「感謝の首飾り」を掛けてくれる。
続いて背後の立って、「ありがとう」の歌に合わせてトントントン、肩を叩いてくれる。

通学路の安全見守り、宿題の見守り、花壇の水やり、樹木剪定などなど、色んな活動をしては来たが、こうして全児童の集まる公式行事の中で、改めて感謝をされると、もう一つ力を入れて頑張ってみるか、という気持ちにさせられる。
校長・教頭・生徒指導・担任という先生方の指導によるイベントではあろうが、子どもたちの心に「感謝す気持ちを表す」ことの大切さを植え付け、我々地元の大人の力をさらに活用するという心意気が見えた、いい一日となった。

ユズ湯に入るのも心地いい季節の味であるが、それ以上に心温めてもらうことになった冬至の一日である。やり方によっては、小学校教育っていろんなバリエーションがある、ということか。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「わらそぐり」

2017年11月26日 | 地域活動

                                        
   わら束を木槌で叩いて       手作業でわらのはかまを取り除く        わらそぐり器

   ^^♪ 与作は木を切る ヘイヘイホー ヘイヘイホー
         女房はわらを打つ トントントン トントントン ・・・ ・・・ ♪♪

北島三郎が歌う「北島演歌」の中でも突出した叙情演歌であると、小生自身が勝手に評価している「与作」という歌。
よほど気が乗った酒の席でたまに歌うことがある。自分で自分を酔わせるようなノリのいい歌だと思っている。

演歌の話はさておいて、ここでは、間もなく始まるお正月用しめ飾り作りの話に移るとしよう。
12月に入ると、地区内にある二つの小学校で「日本の伝統文化にふれる教育」の一環として「しめ飾り教室」を行っている。
これは地域の社会福祉協議会が校長先生や教頭先生に呼びかけ、綿密な連携のもと毎年実施している事業の一つである。

しめ飾りを作るためには、わらの不要な「はかま」や「ほつれ」を取り除き、わらの芯のいいとこだけを取り出す作業が要る。
そのひと手間を「わらそぐり」という。但しこのわらそぐりという言葉は広辞苑にも、百科事典にも載っていない。
それなのに、ネット検索するとちゃんと「わらそぐり器」という器具の写真付きで、わらのはかまを取る、と解説されている。

小学4年生を対象に行う「しめ飾り教室」では、事前に大量に準備したわらを、我々大人が大勢集まって先ずは「与作」の歌詞の通り、トントントン、トントントンと打つ。そしてわらそぐりをして取り出した芯を、縄を綯いやすいように10本ずつ輪ゴムで止めて仕上げる。
もちろん、ウラジロ・ユズリハ・ミカン、そして装飾の金紙なども全て完璧に準備する。

そうして迎えた当日、「しめ飾りの由来や謂われ」と「綯い方・作り方」は簡単に説明する。が、わらそぐりなどの水面下の作業は、彼らに伝わらないまま、何もかも完璧な下準備をして「はいどうぞ、縄を綯って下さい」とやらせることで、日本の伝統文化にふれる教育という目的が本当に果たされているのか、いささかの疑問は残る。

せめて私の孫にしめ飾り作りを伝授するときは、♬ じーじはわらを打つ、トントントン・・・ から教えたい気がする。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「手作りのお祭り」

2017年11月06日 | 地域活動

      
             実行委員による「お楽しみ抽選会」         市内の向峠神楽保存会による迫力ある神楽「大蛇(おろち)」

若いころに住んでいた海土路(みどろ)という地区の「15年紀祭」が執り行われた。
いま住んでいる地区も、大別すれば海土路と一緒の灘地区というひとくくりの中に入る仲間同士で、顔見知りばかりのお祭りは、なんかしらふるさとの祭りといった感じが強い。
ひとくくりの大きな地区の活動をしている関係で、一応来賓招待があった。つまりいくらかの木戸銭を払う招待客である(笑)

このお祭りは海土路地区に伝わる歴史豊かな祭礼として、その名の通り15年に1度行われる。
由来は、路傍に棲む神さま、道祖神を15年に1度手厚く祀り、様々な奉納をして五穀豊穣、地域の安泰、家庭円満などを祈願したことに始まると言われている。

ただこのお祭りは、伝統は古くても15年に1度とあっては、前回の実績などがあまり残されていない。
つまり、15年目に当たった人たちが実行委員会を立ち上げ、あれこれ頭を悩ませながら実施にこぎつけたという側面はある。
にわか仕込みの実行委員会ではあったが、参加してみて、意外に古臭くなく、しかも斬新に走り過ぎず、ほどよいゆるさとほどよい緊張感で祭りは成功だったと言える。これは、昔気質のああでなけりゃいけん、こうでなけりゃダメという概念にとらわれ過ぎなかった、リーダーやサブリーダーの手腕によるところが大きかったのだろう。運営資金も殊の外順調に集まったようである。

神事に始まって、ステージでは「岩国竹楽坊」の竹楽器演奏やお琴教室の発表。朗読和楽器ライブ「言魂」の出演など多彩。
一方で、地元で活躍する素浪人塾生や婦人会、スポーツチームなどが、おでん、焼き鳥、とん汁、ぜんざいなど、各コーナーを設けて無料で振る舞うという威勢良さ。まさに手作りのお祭り感が強くて、実によかった。里帰りしていた孫も大喜び。
神楽大好きの悠雅君は、ステージに乗り出して、繰り広げられる数々の演目に目を見開いていた。

古式ゆかしい伝統儀式にのっとった格式ある祭りも、それはそれで楽しいが今回の手作り祭りもまた楽しかった。
さて15年先の次回の祭り。私など見ることはないだろうが、どうにかして今回のノウハウみたいなものを残して置ければ、即席実行委員会による手作り祭りもさらに充実させられると思うがどうだろう。それにしても15年に1度は、長いスパンだよね~。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「今年も・・・」

2017年10月12日 | 地域活動

   

秋本番を迎えた今年も、市役所の環境行政担当者から、植樹祭開催の案内とボランティア参加のお願いが届いた。
岩国市街地からおよそ60kmの中国山地にある「水源の森、羅漢山県立自然公園」内にある市有地に、広葉樹を増やす植樹活動を行うという、ここ10年来の市の事業である。正式な主催は「岩国市・岩国市地球温暖化対策地域協議会」といういかめしい長たらしい名前になっている。

かつては、近郊では有数のスキー場として若者を集め、雪不足になってからは、オートキャンプ場や高原の避暑地、自然観察の場などと、市民の憩いの広場として一世を風靡した自然豊かな高原「羅漢山自然公園広場」である。
今は訪れる人も少なくて、広~~い高原施設は閑古鳥が鳴く静けさと、老朽化が目立つ炊飯施設などの屋根が傾きかけている。

そんな施設から約200m奥まったところに、市有の杉林が広がっている。もちろん、ヒノキもマツもある。
ただこれらの樹種は「針葉樹」と呼ばれる仲間で、山が水を吸うと言われる「保水性」という点では「広葉樹」に追いつけない。
そんなことから水源の森であるこの地を、豪雨による山津波や土砂災害から守るために、少しずつ針葉樹から広葉樹に切り替えて行こうという遠来な事業である。

今年はヤマザクラとヤマグリの広葉樹約600本を植えるという。
「森林学習、植樹体験」。今年は、愛宕小や通津小などから160人の児童が参加した。我々ボランティアは、1人が児童10人の班を率いて植樹の指導や安全見守りをする役割。森林組合や市の職員が、杉を伐採した跡に等間隔に深さ30cmの穴を掘っている。そこへ一人が3本を受け持ち1本ずつ植えていく。最高の秋晴れのもと、終わったころには汗がしたたる。

孫と同年代のよその子としゃべったり、同じ場所で同じ汗をかくのは、孫との戯れとはまたひと味異なる。
高原の秋の風に吹かれながらおにぎり弁当を頬張る。一仕事終えた爽やかさと気だるさが心地いい。

今度は、本気で孫たちと共にやって来て、BBQでもやってみたくなった。たまにはこんなところもいいですぞ、ご同輩。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

横幅を広げる

一行の文字数を増やしたい