「西の谷緑地公園」を美しく!

「公園都市水戸」の街造りを考える人達と協働したいと思っています。

十河雅典 展

2008年09月28日 17時15分06秒 | 水戸
十河雅典 展
9月23日~10月5日  
水戸市五軒町・「アートワークスギャラリー」


画家で茨城大学教授の十河雅典さんの個展が、水戸芸術館傍のアートワークスギャラリーで開催されている。

十河さんは、先鋭な作風で、現代日本の社会状況と濃密にかかわりあうメッセージ性の強い絵画作品を制作している。
昭和18年東京に生まれ。麻布高校から東京藝術大学工芸科(ビジュアル・デザイン専攻)に進み、大手広告代理店電通に就職。大企業の広告制作にかかわる。
より自由な表現活動を模索して退社。昭和50年より現在まで茨城大学で美術教育に携わっている。

十河さんが茨城大学に来て間もなくの頃に、友人を通して知り合った。
以来30年以上、お付合いさせて頂いている。
酒もタバコも嗜まず、誠実な性格である。
真面目すぎる方なので、僕は思うように話ができない。トンチンカンな受け答えをして、失礼な事言ってしまったこともある。
その人と作品と溢れる才能の豊かさの源は何なのだろう。と常に思う。

思い出深い展覧会は、2005年10月8日~11月6日に茨城県つくば美術館で開催された「十河雅典の世界展」。入り口から、中央の大展示室にかけては、過去の作品が展示され、何故現在の作品が出来上がるのか?謎を知る事が出来た。
大展示室の作品は躍動・狂喜・乱舞する強烈な色彩と猛烈な筆法、画面の中に文字や記号を意図的に大胆に持ち込むなど、絵画表現の限界にも果敢に挑戦した、正しく「十河雅典の世界」の集大成との感があった。

言葉の多い方ではないが、淡々と話す一言や考えは、水戸や茨城の芸術家に多くの影響を与えた。

今回は、ガラス絵のようにアクリル板に描く作品(クリアグラフ)を中心に75点が展示されている。
宇宙語の様な細かい文字らしきものや、SONY/TOYOTAなど日本を代表する企業の社名、詩人や作家の文章の1節等、絵の画面中に文字や言葉が取り込まれて、十河ワールドが表現されている。3枚の大作を除いて40cm×30cm同じサイズの作品だが、テーマはどれ1つとしてカブラナイし大作にひけをとらない。
ガラス絵のごとく描かれているので、鏡に映った字のように、逆さに見える。
画廊入り口に掲示された文章に拠れば、反世界日記=反転して描かれた世界の日記、であるという。
ユーモアに満ち、あるものはアイロニカルな画面を読む。
色のきれいさは天性のものだろう。数限りない色を混ぜ合わせても、クリアーな画面だ。

“ダイタンホンポウ カツ チミツ”な作品群は見飽きない。


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