「西の谷緑地公園」を美しく!

「公園都市水戸」の街造りを考える人達と協働したいと思っています。

「オールドノリタケと懐かしの洋食器」展

2008年10月12日 18時40分43秒 | 日記
「オールドノリタケと懐かしの洋食器」展
@茨城県陶芸美術館  2008.9.27~11.16

お稲荷さんと陶器の町笠間に「伝統工芸と新しい造形美術」を テーマに茨城県陶芸美術館が笠間芸術の森公園内に開館したのは平成12年4月。近・現代に優れた業績を残した文化勲章受章者及び重要無形文化財保持者等の作品を常設展示するほか、本県ゆかりの文化勲章受章者板谷波山、重要無形文化財保持者松井康成の作品を常設展示している。さらにに、数ヶ月に一度は企画展が開催される。
展覧会を観た後に、笠間市内で饅頭・奈良漬け・稲荷ずし・焼き鳥などを買い、蕎麦屋・フレンチ・和食・喫茶などの飲食店で腹ごしらえをする。
眼と腹を満足させてくれる街だ。水戸から1時間弱の行程だ。
街の何処からでも山を眺める事が出来るのも、笠間の魅力である。

笠間芸術の森公園の中には、茨城県陶芸美術館の他、様々な野外イベント会場となる野外コンサート広場や、陶炎祭などが行われるイベント広場がある。恒例となった「陶炎祭」は開始以来、毎年行っている。当初は、芸術村の山の上で開かれていた。
17のモニュメントが点在する陶の杜や水辺の広場などもある。
また、隣接して笠間工芸の丘クラフトヒルズKASAMAや茨城県窯業指導所 「匠工房・笠間」があり、今や笠間の中心地区に発展した。周辺の道路沿いは、毎月のように、新しい店が誕生している。
今まで笠間の町に観光客を呼んだお稲荷さんや笠間日動美術館の周辺から、観光客が移ってしまった。芸術村も忘れ去られた存在になりつつある。
この30年を振り返って、大きく変貌したな、と思う。

今回は「オールドノリタケと懐かしの洋食器」展。ポスターを見る限り、明治から昭和初期にかけて製作された高級輸出用陶磁器「オールドノリタケ」など、僕の生活からは縁がない。と思ったが、意外に楽しめた。

守屋コレクション(どの様なコレクションなのか、分からない)を中心に200点余りの華麗なる和製テーブルウェアの変遷を観る事が出来た。鹿鳴館以前の迎賓館である「延遼館(えんりょうかん)」において政府の主催する宴席で使われた大皿や、幻の洋風陶磁器メーカーと言われる「精磁会社」(ノリタケ以前、有田に20年間だけ存在し、製品は鹿鳴館の晩餐会でも使用されて非常に高い評価を受けていた。)の食器も展示されていた。精磁会社から分離したのが香蘭社と深川製磁。

1876年に創立された貿易商社森村組がいくつかの製陶所や絵付け所の協力を得て、大規模に工業化した輸出陶磁器を手がけるようになった。
1904年には日本陶器会社となり、現在はノリタケカンパニーとして日本を代表するブランドだ。1917年に東洋陶器が分離し、現在は建築関連の陶器会社。1919年には大倉陶園が分離して高級ブランドだ。
各社は日本の輸出産業の大きな担い手だった。
明治時代から大正ロマン、昭和の初期にかけてのモダンデザイン、アールデコ様式を取り入れた洋風陶磁器も含めた、洋食器をオールドノリタケとして展観している。
今や、洋風な食器は当たり前に使われているが、その歴史を知る事は興味深かった。
コメント
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