紘一郎雑記帳

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【第2部】歯は命の根幹、川村泰雄先生講演録より 安田紘一郎雑記帳長

2010-04-22 05:31:52 | Weblog
歯は命の根幹!【第2部】

川村 泰雄氏「医療法人川村会・会長」医学博士

川村泰雄先生講演録より

歯周病の原因が判明してからアメリカでは
通常の歯医者に加えて「歯周病」「歯の根幹治療」や
「歯の噛み合せ」などの分野で、それぞれ
「専門医」に分化するようになりました。

一般の歯医者は「コンダクター」の役割をし各分野の
専門医とチームをつくり、患者さんの口膣をトータルで
管理する治療体制が確立されてきました。

この様に一本ごとの歯ではなく、「口膣全体」という単位で
捉えていくのが「近代歯科学」といわれ、その関心は
「感染病」である「虫歯」と「歯周病」の「原因菌」を
繁殖させない「口膣環境」を創るだけではなく
「顎」の「関節」の健康も管理するのです。

専門歯科医の集まりによるこうした「包括的歯科医療」は
アメリカでは半世紀も前から実致されていますが
日本は大きく遅れており、一人の歯科医が「虫歯」も
「歯周病」も「根管治療」も何でも
「1人」で扱っているのが実状です。

その上に「インプラント」まで手掛ける歯科医院が
ありますが、アメリカでは絶対にそんなことは無く
「インプラント」は専門医に任せるのが患者の為なのです。

私の開業している医院では、治療の初めに虫歯と歯周病を
効果的に防ぐための「ブラシ」と「フロス」の使い方を
「5時間」ほどかけて患者さんを指導します。

歯と歯の間に溜まるブラークは通常の「歯磨き」では
ブラシが届かないし、水にも溶けません。

それを自分の手で毎日分解する方法をマスターしてもらいます。
ブラークが再び、口の中で悪さをするのに24時間ほど要します。

ですから、毎日1回きちんとした「ブロークコントロール」を
行えば歯には良く、毎食後に歯を磨く必要はありません。

でも大半の歯科医者は「食後の歯磨きが大切!」と
あたかも「歯さえ磨けば」虫歯にならず「歯周病」も
防げるように言いますが、それは「大正時代」から
言われてきたことで、日本の歯科医療は
「100年」ほどの間、進歩していない事を意味しています。

私は患者さんごとの治療や予防の為のプログラムを作成します。
まず「18枚」のレントゲン写真と歯型の石膏模型を
患者さんとじっくり観察致します。

顎を動かすのに使う筋肉と、顎関節の状態をしらべ
さらに顔の写真も撮って、
顔の変形や口角びらんの有無を確かめます。

そして歯茎の状態を診て歯周病の進行を診て
状態を把握します。
この検査を「2日」かけて行い治療計画を立てるのです。

治療が完了しても患者さんとの付き合いは終らず、
定期的にメンテナンスを続け、患者さんの口膣の健康維持に
一生掛けて協力していくのが私の方法です。

治療は瞬間芸でないのです。悪い歯を抜き、義歯をいれて
「はい、さようなら」ではダメなのですね。
「歯治療」には、むしろ、そこからが大切です。

「歯科医院」は「歯」が「痛くなって」から
行くところではありません。
皆さんが「人間ドック」に行くのと同じように
今は悪くなく、痛くなくても、ても「定期的」に
調べて貰う、そんな関わりを持つべきでしよう。

皆さんの「歯科的年齢」の老化進行をいかに、止めるかが
歯科医者のテーマであり「歯の修繕屋」であっては
ならず、その信念が大事です、

定期的なメンテナンスの促進と口膣の健康の広い普及を目的に
私の医院で治療をされた「患者さん」で「クラブ」を組織しており
1975年に結成され、今年で35周年を迎えています。

会員総数も「2000名のメンバーさん」となり、皆様の
「歯」や「口膣」に関するデーターは私の研究所に
蓄積し活用さして頂いております。

人間の「歯」は全部で「28本」で親知らずを入れると
最大で「32本」ですね。

私は現在「80歳で20本」の「歯」を残す「8020運動」を
行い、それを目指しています。
クラブには「20本」以上「歯」のある「80歳以上」の方が
「77名」もおられます。

私も現在「81歳」ですが「31本」の」「歯」があります。
「90歳代」のメンバーの皆様は「7名」ですが、
残っている「歯」の平均は「23,5本」です。

その多くの方が、開業当時の35年前から「メンテナンス」を
してきましたが、「90歳」の皆様の「歯茎」は「ピンク色」で
見事ですし「炎症」など何処にもありません。

これまでに集めたデーターをみますと「小児期」から
適切な定期的メンテナンスを持続すれば「8028」
いわゆる80歳で28本が達成出来る事がわかりました。

成人期から35歳位までに「初期治療」を受けた人でも
「8025」の達成は充分で、メンテナンスさえ、しっかり
継続すれば、少なくても「8020」は保てるのです。

私のこの研究の分析結果は「厚生労働省」が推進する
「21世紀における国民健康づくり運動・2010」の
指針に参考文献として取り上げられており
公的に認められています。

私の患者さんの歯の健康ぶりから、旧来の多くの
「歯科医療」が「歯の延命」に関して、大きな間違いを
しているかをお判り戴けたと思います。

「歯」は「歳」と共に失われる運命ではないのです。
「メンテナンス」と自ら「ブラークコントロール」を
持続する事で「一生」素晴らしい「歯」を保てます。

ご静聴、有難う御座いました。

紘一郎雑記帳

講演終了後、「F株式会社」の「代表取締役会長」さんが
「私の「歯」も立派でしょう!」と「川村先生」に
診ていただきました。
その「会長さん」の歯は「84歳」で「32本」が
見事に残っており、講演会に参加者の皆様から
図らずも「拍手」が起こりました。

一時期「芸能人は歯が命」なるCMがありましたが
立派な経営者の方は「歯」も自己管理が出来ている事に
感心した講演会でした。













































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