尖閣諸島をめぐり「領有権問題棚上げの日中合意があった」と発言した
野中氏と、「日中間の係争地」と述べた鳩山氏は国賊者である。
論点はそれぞれ違うが、ともに日本政府の公式見解を否定し、
自ら進んで中国のわなに飛び込んだ形だ。
思えば鳩山氏は今年1月、南京大虐殺記念館を訪ねて改めて謝罪した。これも平成10年5月、自民党幹部(幹事長代理)として初めて公式に
同館を訪問した野中氏と軌を一にする。
「当時のことを知る生き証人として、明らかにしたいという思いがあった」
野中氏はこう語るが、どうもうさん臭い。
野中氏によると、昭和47年9月の日中国交正常化から間もないころ、
箱根で開かれた自民党田中派の研修会で田中角栄首相(当時)から
直接聞いたことだという。
だが、現職の首相だった田中氏が、当時は一介の京都府議だった
野中氏らに重大な「国家機密」を漏らすだろうか。?
研修会で語られたそうだが、90人の政治家や若手政治家の参加者も
あったのに、今回の証言まで一切表に出なかったというのもあまりに
不自然ではないか。
報道で知る野中氏は自分の主義・主張を通すために論点を誇張したり、
事実関係を無視したりする古いタイプの政治家のようだ。
第一、棚上げするも何も、中国は国交正常化から20年後の1992年に施行された領海法で、尖閣諸島を新たに自国領と明記した経緯がある。
この時点ですでに「棚上げ論」は、歴史的にも政治的にも完全に
破綻しているではないか。
私は野中広務を信用しない!