読み聞かせ日記@矢野学習教室(千葉県山武市)

矢野学習教室で読んだ本をご紹介。塾の日記も。

『広島の原爆』(小4、小6に読んだ本)

2017年07月16日 | 歴史を知る本
現在、小学生国語クラスでは、戦争に関わる物語文(『一つの花』『川とノリオ』)を学習しています。
そこで、7月第一週はこちらの本を読みました。
広島の原爆 (福音館の科学シリーズ)
文・那須正幹 絵・西村繁男
福音館書店

この本では、広島の街を俯瞰した絵が、見開きページいっぱいに広がります。
現代から1940年にさかのぼり、「あの日」広島の街に何が起きたのかをつづっていきます。

戦前の広島を知る人は、口をそろえたように、この町がきれいで、住みやすかったと言うそうです。
そして、広島は、開戦以来空襲らしい空襲も受けていなかったので、この町だけは大丈夫だといううわさが、市民の間でささやかれていました。

原爆投下の瞬間からの広島については、見開き11枚に渡って描写されています。

お子さんたちも、真剣な表情で聞いていました。


この本は、著者の那須さんが、広島にやってくる修学旅行生の世話をしている人から「旅行生の事前学習に適した書籍がないので、ぜひ書いてほしい」という話を聞き、書かれたものだそうです。
当時は、ほとんどが個人の被爆体験をもとにしたもので、市内全体の被爆状況や、原爆の原理、開発や投下にいたる歴史的経緯、被爆以降までを網羅するには限界があるように感じられたとのことでした。

文章担当の那須さんは、様々な資料を通して原爆を多角的にとらえ、絵を担当された西村さんは、なんと1年近く広島に住み、資料や証言者を訪ねまわったそうです。
そして6年の歳月をかけて完成したのが、この本です。

私の祖父母は戦争を経験した世代でしたが、今のお子さんたちは、おじいちゃんおばあちゃんも戦争を体験していない世代であることが増えてきているのではないでしょうか。

戦争の話は、日常生活の中で話す機会はあまりありませんが、だからこそ、学習の場では折に触れて扱いたいと思っています。
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