ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

税金食いのWal-Mart?

2004-08-03 19:58:33 | ニュース、時事ネタ
またまたWal-Martについての話題ですが、Yahoo USサイトでひとつ関連ニュースを見つけました。

Wal-martが従業員に払う賃金が低すぎるため、従業員の生活が成り立たず、
そのため従業員は低所得者用の政府が発行する食券(food stamp)、健康保険のメディケア、住宅などのサービスを利用せざるをえない。その結果、カリフォルニア州は$8600万ドルの支出を強いられているという研究結果を、カリフォルニア大学バークレー校の労働研究センターが出したというものです。 (リンクはこちら)

Wal-martは全米最大の民間企業雇用主であると同時に、最も訴訟を抱えている企業だとも書いてあります。

Wal-martの低賃金、もちろん階級の問題であると同時に、先ほど書いたように性差別の問題でもあり、そして「人種/民族」的マイノリティ問題でもあります。

ケッコン in ソープオペラ

2004-08-03 17:31:18 | メディア、テレビ
ケッコンといえば、ソープオペラ。といってもいいくらい、テレビのソープオペラの人々は、よく結婚します。「よく結婚する」=「よく離婚もする」ということなのだ。じゃないと、同じキャラクターが何度も結婚できないし。

ソープオペラの女王、女優Susan Lucciの演じるAll My Children (AMC)のErica Kane。この役柄は1970年から今まで、同じ女優によって演じ続けられ、その間エリカちゃんがケッコンすること11回。(たぶん。。Dimitri以降は確か結婚していないはずだよね?あまり自信がないぞ。ノリちゃん、いかが?)これ以外にも、数えきれないほどの婚約破棄と、結婚式への乱入者突入で式キャンセルなどがあります。一人の相手とくっついたり離れたりするのもまたよくあることで、今現在しばらくくっついたり離れたりしているJacksonとは、もうすでに婚約を3回か4回(もっとかもしれない)はしているはず。そのたびにエリカちゃん、婚約指環はゲットするのですが、返していないと思われます。

笑っちゃうのが、昔ながらの「あこがれのプロメ[ズ」シーンってのを、ソープオペラの人々は忠実にやってくれるところ。女にとって意外だが、男の周到な(?)計画によりロマンチックなセッティングになっている場所で、男がいきなりひざまずき、ャPットに隠し持っている指環の箱を出して、その中から指環を出して、"Will you marry me?" と言いつつ指環を女の薬指へはめる。女は当然感激して涙ぐみつつ受け入れる。という、黄金のパターン。

この後に、超ロマンチックなウェディングに突き進んで行くわけです。例年6月になるとどの番組でも、盛大なウェディングシーンがあるものです。でも、ソープオペラにおいては、たいてい、結婚というのは離婚へ向けて突き進むプロセスの始まり。ドラマ的には、ずーっとハッピーなカップルなんて見ていてもつまらないですからねえ。

この、相手とっかえひっかえ、何度も結婚し、何度も離婚するってのが
ソープオペラの特色。昨日書いたブログ記事に関連してきますが、ある意味、アメリカ社会における「結婚」ってものの現状を反映している部分もあるかも?

こうやって、ャsュラーカルチャーを通してウェディングへのあこがれをかきたて、ウェディング産業も儲かるってことなんでしょうねえ。以前、とある手激Nラフト用品店に行ったところ、レジのところに"Bride Again"というタイトルのウェディング雑誌が置いてあり、笑えました。何度でも、ソープオペラの主人公たちのように盛大なウェディングを!というメッセージなのね。

Wal-Mart、 性差別、スウェットショップ

2004-08-03 16:47:12 | フェミニズム
昨日書いた小売商店の危機についてのブログへのノリちゃん&Gadowskyさんからのコメント中、Wal-martが登場したので、Wal-martネタを。

Wal-martといえば、つい先月、店舗で働く従業員への性差別に関して闘われていた訴訟がClass Action Lawsuit(集団訴訟)として認められた、というニュースがありました。要するに、もともとは6人の原告が起こしていた訴訟だったのが、Wal-martすべての従業員を代表する訴訟として認められた、というようなことです。全米に数限りなくあるWal-mart店舗で働くすべての女性従業員というと、とんでもない人数(160万人)なわけで、私企業に対する集団訴訟としては最大のスケールとのこと。

Wal-mart集団訴訟のサイトを見てみると、給与、昇進など、典型的な雇用における性差別が問題になっているのがわかります。これが集団訴訟として認められたというのも大きいし、訴訟の結果勝ったり、内容によっては和解だとしても、重要な意味をもってくるとみました。また,もう一つ大きいと私が思うのは、これはエリート女の訴訟ではないことです。Wal-martの店舗従業員ということは、ただでさえ厳しい給与条件にさらされている、労働者階級の人々が多く、しかも女性が非常に多い。このような女性たちすべてを原告と認める集団訴訟がどう展開していくのか、注目です。

しかし、いかにWal-martで人々が楽しく働いていて、やりがいのある素敵な職場か的な内容のコマーシャルが流れているなあと思っていたら、こういう訴訟を抱えていたからだったのね。このコマーシャルについてウェブ検索してみたら、NOWのサイトで記事見つけました。やっぱりイメージアップ作戦か。訴訟を抱えているアメリカ企業がよく使う手です。

Wal-martはもう一つ、アメリカの店舗従業員のみならず、海外、とくに第三世界各国でsweatshop (低賃金で劣悪な労働環境の工場)で労働させていることで批判を浴びています。(参考記事) 
これらスウェットショップにおける、大多数の労働者は女性や子供。Walmartのみならず、Nikeや、最近話題になったものではGapあたりも、スウェットショップ労働を使っているというので批判を浴びてきました。

この反スウェットショップ運動、実はかなり学生たちが頑張ってきたのです。私がいるミシガン大学も、学部生のグループSOLEが数年前にこの運動に力を入れ、大学のロゴ入りスウェットシャツやTシャツをスウェットショップで作らせないように大学に働きかけ、動かすことができました。この運動、もともとはフロリダ州立大学で動きが起き、かなりのキャンパスに広がったとか。海外のことに興味なさそうなアメリカ人学生たちが、このスウェットショップ運動で頑張ったというのは、ちょっと意外でした。自分たちが着るシャツ、というところから始まった問題意識で、これをグローバル問題に結びつけて若者の間で運動が起きたというのは、けっこうすごいことだと思います。

本当はスウェットショップ労働で作られた製品はボイコットすべきとは思いつつ、Wal-martにしろ、Gapにしろ、類似の系統の店にしろ、安いというのでつい買ってしまう。かといって、高ければスウェットショップを使っていないかといえば、そんなことはないし。主張と実践の間の自己矛盾を感じつつ、できる限りボイコットも使えるときには使い、反スウェットショップの声は挙げていかなければいけないとは思っています。スウェットショップ労働者の労働環境や賃金をよくしても、我々が買う製品の値段はほとんど変わらないんだそうです。途中の大企業にはいる儲け部分がほとんどだとのこと。