ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

モンタナ州のリオープン(再開)

2020-04-26 23:32:00 | ノンジャンル
新型コロナウィルスの感染がモンタナではだいぶ落ち着いてきた。現時点でのモンタナ州での感染者数は448人。私が住むギャラティン郡が一番人数が多くて、146人だが、そのうち143人は回復したという。ここのところ州の感染者も一日3人かそれ以下ということが続き、とりあえずピークは過ぎた感じだ。

南部の共和党の州知事の州は、全然感染状態が落ち着いていないのに先走って店やビーチなどを開けているようで大変なことだが、感染率が全米最低であるモンタナも、自宅待機令(stay at home order)の期間が24日の金曜日で終わった。(緊急事態宣言はまだ続いている。)

今日の教会などを皮切りに、明日あたりからソーシャルディスタンスのルールを徹底しながらであれば、店も開けても良いということになる。ただ、私の家の前にある教会は、オープンして良くなったはずの今日も駐車場に車もなく、人も来ている様子がなく、まだ開けていないようだ。店やレストランも、開けるところとしばらく様子を見て閉めるところとあるのだろう。州外から仕事以外の用事できた人の2週間の自宅待機などはそのまま続く。(観光が主要産業のモンタナにとってこれは結構大変なこと。)

学校は、5月7日以降は対面授業を行なっても良い(でもやらなくても良い)ということになるらしい。私の大学も、おそらく少しずつスタッフがキャンパスでの勤務に移行していくことになるのだと思う。ただ、授業は夏学期はオンラインが続く。

9月からの新学期がどうなるかについても、現在州内の州立大学からの代表者によってなるタスクフォースで議論しているらしい。私は秋学期、一つ大教室授業を担当する予定なだけに、できるだけ早く決まってくれると助かるのだが、、

来週から徐々にではあるが経済活動が再開してくることで、感染者数がどうなっていくのか、、不安もあるが、再度の感染拡大にならないことを願いたい。

モンタナとコロナ対応

2020-04-12 14:41:00 | 日々の出来事、雑感
私が住むモンタナ州は、日本とほぼ同じ面積だが、人口は約100万人。人口密度は低い。私が住む街であるボーズマンは、約4.5万人の人口の市だが、これでも州第4の都市となる。モンタナの中では都会なのだ。

4月11日の時点で、モンタナ 州の新型コロナウィルス 感染者数は377人、死者が6人となっている。 州内では私の住むギャラティン郡が135人と最大の感染者数だ。

モンタナ州で最初の新型コロナウィルス感染事例が出たのが3月15日だった。モンタナ のブロック州知事(民主党)は、感染が確認されていない段階の3月12日に非常事態宣言を出している。感染の抑制と対応準備が目的だった。モンタナ州内の州立大学は、3月11日に授業がオンラインになることが発表され、春休みを挟んで23日からオンライン授業が始まった。さらに、初めて感染事例が出た翌日の16日から、州内の幼稚園から高校までの全ての公立学校の休校措置が発表された。20日には、レストラン、カフェ、バーなどの営業停止(テイクアウトやドライブスルーなどを除く)となった。そして、3月26日には自宅待機命令(Stay At Home Directive)を出し、28日に開始。現時点では4月24日まで続くことになっている。現在は、ヘルスクラブ、ジム、映画館、劇場、コンサートホール、図書館、博物館などの公共施設や、スキー場(近隣に2つ)や国立公園も閉鎖。さらに美容院や日焼けサロンなどもしまっている。このように、ブロック州知事は新型コロナウィルスに関して早め早めの動きをとっていると言える。

私が住むボーズマンは大学街で、学生がキャンパスにこなくなり、実家に帰ったりしたケースも多いこともあり、街はすっかり静かになった。スーパーマーケットは空いており、おそらく他の土地と同様、トイレットペーパーなどの紙製品、ハンドサニタイザー、パスタなどが売り切れたりしている。だが、他の食料、特に生鮮食料品は特に不足はしていないし、もともとの人口の少なさもあるだろうが、店が大混雑しているということもない。

州内に小さなディロンという人口4500人ほどの街があるが、そこで建設現場でアルバイトをしている学生によれば、銃や武器を買う人が増えて、トイレットペーパーと同じくらいに品薄になっているのだという。

「社会的距離」(ソーシャルディスタンス)を取り、家にいることが推奨されているために、私は食料品や生活用品買い出しや郵便局に行くなど以外では外に出ておらず、自宅でオンライン授業を行い、たまにオンラインでの会議に参加したりする生活となっている。

モンタナは人口が少なく広いが故に、ウィルスの拡散のスピードも都市部に比べて遅いが、感染者がより広がり増えた際に、広いがために迅速な医療を受けるのが難しい人たちもいるし、過疎地やネイティブアメリカン居留地などでの病院などのリソース不足も普段から深刻だ。また、モンタナは高齢者の率が全米でもっとも高い州の一つでもある。なんとか感染が爆発的に増えることがないまま収束してくれることを願っている。


オンライン授業やCOVID-19関連リソース

2020-04-06 01:03:00 | オンライン授業
今回の新型コロナウィルスのためのオンライン授業移行を受けて、いくつか私もwebinarを受けたりしました。自分用メモを兼ねて、いくつかの英語リソースへのリンクを貼っておきます。

アメリカ人類学会 (American Anthropological Association) COVID-19やオンライン授業関係の情報へのリンクがまとまっています。
COVID-19 Resources

Teaching COVID-19: An Anthropology Syllabus Project.

Anth101.com Adapting ANTH101 Challenges for Covid-19

American Sociological Association
COVID-19 Resources for Sociologists

アクセシビリティに関して

MAPPING TIMES "ACCESSIBLE TEACHING IN THE TIME OF COVID-19"

Guidelines for Creating Images Descriptions (helpful to make your online course accessible for student with visual disabilities)

ネットアクセスが困難など様々な問題を抱える学生のニーズに応えるために
Montana State University, "Accommodating Students"



インターネットのアクセス環境が良くない学生への対応

2020-04-01 00:11:00 | オンライン授業
今回のように急にオンライン授業に移行したという状況だと、最初からオンライン授業の場合のように、学生たちにネットへのアクセス確保を条件にして授業が始まったわけではないので、普段のオンライン授業よりも学生がネットへのアクセスが必ずしも良くないかもしれないということは念頭におく必要がある。家にWi-Fiがなくても、大学やカフェならアクセスできたわけだが、それも今は全て閉まっている状況だ。

また、モンタナ州は広大で山がちであり(ロッキー山脈ど真ん中)、人口が少ない過疎地も多い。田舎なので、携帯の電波がうまく入らない地域も多いのだ。COVID-19の影響で授業がオンラインになり、まだ街に残っている学生もいるが、多くは実家に帰っていった。だが実家でのネットアクセスが良いとは限らない。

そして、東海岸やアラスカ、ハワイに実家があり戻った学生、さらには外国人留学生で自分の国に戻った学生もいる。

さらに、突然引越しを強いられた学生、バイトを失った学生、そして家族がコロナウィルス などに罹患してしまった学生などもいるかもしれない。学生も大変な状況にある。

こうした状況について、どう対応したら良いかについて私の大学が文書を掲載した。

Accommodating Students

要点は以下のようなもの。

ー  同時間帯の配信という方法をとる場合でも、必ず同時ではない時間帯に学生がアクセスして勉強ができ、課題をこなせる環境も作ること。
ー  同時間帯配信は保存してあとでダウンロードして視聴できるようにすること。
ー  動画レクチャーなどもMP4ファイルでダウンロードできるようにすること。
ー 可能な場合は、ビデオレクチャーのオーディオファイルも準備すること。オーディオの方が、ネット回線のスピードが遅くてもダウンロードしやすいため。
ー  特定の時間帯、あるいはテクノロジーへのアクセスがない学生のために別の課題を準備しておくこと。
ー  仕事や育児、介護などを抱える学生もいるので、週末にも課題ができて、その後に提出できるように締め切り日を設定すること。


私は今学期は、同時間帯の配信形式は学生のネット接続へのアクセスや時間帯ががあまりに様々なのでやめ、学生がそれぞれ可能な時間にアクセスできる方式で授業を展開している。それでも、ネットアクセスが良くない環境の学生にとっては苦労が多いのではないかと思う。