ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

30代・女

2004-08-01 21:39:59 | フェミニズム
斉藤さんの「ジェンダーとメディア・ブログ」で、上野千鶴子・信田さよ子著の「結婚帝国」なる本が紹介されています。私はこの本を読んでいないので感想は書けないのですが、斉藤さんのブログにある本の表紙写真を見てすごいわあ、と思ってしまいました。

黒っぽくてドロンドロンしたイメージの表紙デザインにかかった、白い帯に目立つ赤い字で「結婚か、非婚か、『30代・女』の瀬戸際の攻防」と、ショッキングなイメージの文言が書かれています。そして、「負け犬か、勝ち犬か?降りるか、降りないか?やるか、やられるか?去るも地獄、残るも地獄の女の『現実』を気鋭の社会学者とカウンセラーが徹底的に解読する!」んだって。まあ、なんてセンセーショナルな!すごい世界だわあ。

って、ちょっと待って。「30代・女」とは、こりゃ私のことかいな?
そうなんですよね。私の世代なわけです。で、私は独身なので、この「瀬戸際の攻防」とやらに立たされている、という設定の人間の一人なのでしょう。でも、私は日々の生活、こんなドロドロと大変じゃないし、けっこうのほほんと生きているんだけどなあ。こんな2者択一の選択ばかり迫られている気分もしないなあ。「去るも地獄、残るも地獄」ってすごくない?私の現在、こんな恐ろしげな世界じゃないぞ。

まあ、私は現在アメリカに住んでいるという要素もあるのでしょう。日本では30代独身女が負け犬だとか何とかいうのが流行っているとか聞きますが、それでも私の数多い負け犬仲間(?)の友人たちを見ても、べつにそんな切羽詰まりまくって、生きるか死ぬかみたいな人生生きているようには見えないしねえ。日本はご飯も美味しいし、東京って独身女が生きるのにはけっこうよい環境の街だと思います。地方だとまた違ってくるのかもしれないけど。

第一、なぜに30代女=私自身のことを、「気鋭の社会学者とカウンセラー」さんに分析される必要があるんだろう。「これが売れる」という編集者さんの判断もあり、本の中味は帯とは違うのかもしれず、よりセンセーショナルに売るべくこうなったのかもしれないけど。そんなに皆さんの興味の対象になるような存在なのだろか、私や他の30代女って。