ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

ダウンタウン地区小売店の危機

2004-08-02 15:21:35 | 日々の出来事、雑感
今朝は大学で用事があったので、キャンパスの方面に歩いて行ってきました。
私の住むアパートは、キャンパスから徒歩10~15分程度で行かれるという、便利な場所にあります。ミシガン大学はキャンパスと街の区別がはっきりついていない作りになっており、小さな街のダウンタウンの中にキャンパスがあるという感じになっています。

で、街の中を歩いていたのですが、何と私の好きな靴屋だった、Mast Shoesが茶色いわら半紙のような紙でガラス部分が覆われ「同じオーナーが持っている他の支店に行ってくださいね」なんて張り紙がしてあるではないか!!どう見ても、つぶれちゃったの~?という雰囲気。Mast Shoesは、とても履きやすいタイプの靴を売る、地元の店で、セールの時など愛用していたわけです。先日のアートフェアの際、売りつくしモードに入って、その後閉めてしまったのでしょうか。悲しすぎる。

考えてみれば、このAnn Arborという街のキャンパス地区やダウンタウン地区で、私が来た当時は小売店がもっとたくさんありました。それがだんだんつぶれていって、かわりに入るのはカフェやレストランなどの飲食店ばかり。本当は、ダウンタウンが飲食店ばかりになるのは、街のためにはいまいちと言われているんですよね。飲食店の客は店にはいったら入りっぱなし、出たらすぐ帰ることが多く、街を歩いて散策することが少なく、地元の他の店の売り上げに貢献することもあまりない。

一番悲しいのが、地元の小売店がつぶれて、そのかわりにチェーン店が入ってきたときです。以前、キャンパスの近所にJacobsonという小さな中西部系のデパートがあったのですが、売り上げが上がらずモールにうつって、その跡地に全国チェーンBordersの本屋が入ってきました。このBordersは実はAnn Arborが本社なのですが、でも所詮K Mart(ミシガン本社。「ボーリング・フォー・コロンバイン」にも出てきました。)の持ち物だし、やはり全国巨大チェーン化してますからねえ。デパート跡地に入る前のBordersは純粋なる本屋だったのですが、敷地が広くなったらCDだのビデオだのも売り始めました。それであおりを食ったのが、地元で長く続いていたレコード屋です。Borders移転以来、実に3軒もの、歴史のあったレコード屋がつぶれてしまいました。その跡地に入ったのは、また飲食店がほとんど。もう一件は日本アニメストアでした。(やたらとアニメ屋も増殖中。)モールに移った当のJacobsonデパートもまた、その後梼Yしてしまったのでした。

数ヶ月前に、キャンパス地区のドラッグストアがつぶれてしまい、けっこう便利だったので今不便しています。この店のオーナーのおばあさんは、今どうしているんだろうか。で、この跡地で今度工事が始まるらしく、その張り紙にはnoodleなんとか、と書いてありました。またチェーンの飲食店か。

この街はスタ<oックスの進出がけっこう遅かったのです。それ以前に地元系のカフェが既にかなりあって、にぎわっていたのでした。でも、ついにスターバックスが入ってきた数年前以降、キャンパス/ダウンタウン地区に知っているだけでも3軒、クルマで行く距離まで含めたらいったい何軒あるのか、という増殖ぶり。今まであったコーヒー屋の跡地に入る,というパターンもかなり見られます。何だかなあ。こうやって、全米各地で同じような店ばかりになっていくのは残念なことです。

アメリカは50年代以降、郊外に人が移ってしまい、その郊外では皆クルマで移動し、買い物はショッピングモールと、「ダウンタウン」や、それに伴う「コミュニティー」というものが消えていっていました。最近、ダウンタウン再建というようなことが各地で行われているようです。5月にLA郊外に行った際も、そのような試みがされているBreaという街がありました。まだ始まったばかりという感じだったけれど、成功するんだろうか。

これって、日本の郊外地区でも当てはまる問題なのでしょうね。駅前商店街などが苦しく、郊外のモールに皆行ってしまうという・・


ケッコン 、カップルカルチャー、ビジネススクール

2004-08-02 07:46:16 | メディア、テレビ
円福さんのコメントに書かれていたグリーンウォルドの本の英語版らしきものをアマゾンのサイトでサーチしてみました。"Find a Husband after 35 What I learned at Harvard Business School"って、これっぽいですね。

この本が流行っていたとは知りませんでしたが、まあいかにもアメリカで流行りそうなself help本の類いではあります。アメリカ人、こういう心理学とか、マーケティング手法云々っての大好きみたい。トークショーなんかにも、アドバイザ%Iによくカウンセラー、心理学者とか、マーケティング手法云々というような人とか出てきます。

そういえば、TLCというケーブルチャンネルでやっているDate Patrolという番組は、いかにloser状態にある男女をデートのマーケットで売れるべく見栄えを整え、「正しい」デートをしつつアプローチしたりされたりできるように、というような内容です。これもたぶん、マーケティングだの、ャsュラー心理学系のノウハウを使っているんでしょう。この番組見ていると、私なんか全然恋愛マーケットに向いてないわ、というのがよくわかります。向くようになりたいとも思わないのも問題なのか!?

さて、英語版の解説でも、確かに見るからにアヤシいこのグリーンウォルド本ですが、ある意味アメリカ人たちが、いかに「パートナー」を探すことに必死になっているかが反映されているなあとも思います。ものすごいカップルカルチャーですからねえ。

高校生の卒業パーティー「プロム」でダンスをするパートナーを探す絶大なるプレッシャーに始まり、恋人だのパートナーだのがいないとloser扱いされ続ける文化にどっぷり染まっています。こちらのちょっとお洒落なレストランは、ひとりでははげしく行きづらい雰囲気だし(お寿司がこちらで受けた理由のひとつが、カウンターなら一人で行かれる、という面があるはずだと私は思う)、パーティーなどもカップル単位でのご招待だったり。テレビで見る、ベッドのコマーシャルには、なぜか必ず一組の男女が寝ている姿が映し出されます。必ずクイーンサイズが宣伝されて、一人用ベッドではないのだよね。この極めつけが、高校の同窓会なんかに、パートナーがついていくという慣習。そんなの行ったって、同級生どうしでくっついている場合以外、誰も知らないわけで、とてもつまらないだろうと思うのだけど。とにかく、単位は「カップル」。このプレッシャーはすごく強いんだと思う。

こちらは結婚したところで、皆さんすぐ離婚するので、このパートナー探しプレッシャーが永遠に続くというきつさもありそう。日本は逆に35すぎたら恋愛マーケットから放り出されてまずい、というプレッシャーがあるのかなと「30代女」本の宣伝文句などを見て感じるけれど。

で、話が若干ずれますが、ビジネススクール関連ということで。「ビジネススクールの人気が落ちているようだ」という内容の、AP配信記事を見つけました。
「まあ、そりゃそうだろうなあ,今頃化けの皮がはがれてきたか」というのは言い過ぎかもしれないけれど、何せあのブッシュでさえハーバードビジネススクールご卒業ですからねえ。

私も昔、ミシガンのビジネススクールの授業なるものに数度もぐってみたことがありますが、正直言って中身は下らなかった。たまたまそのクラスが下らなかったのかどうだかわかりませんが。他分野の知識のつぎはぎで教えているって感じで、そのクラスで使われていた人類学的知識なるものは、40年くらい前に流行ったような、古いものでした。

MBAの学生たち(とくに日本からの派遣族は)、けっこう遊んでいるっぽいしねえ。グループワークが多いので時間はとられると聞きますが、巷で言われているほど忙しいとは思えないぞ。まあこれは、B Schoolに限らず、アメリカの大学というもの全体にいえることでもありますが。(私も人のことはそんなに言えない。)ビジネススクールバブルもはじける時代がそろそろ来たかも?