ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

交換留学いろいろ

2009-10-21 13:09:00 | 日々の出来事、雑感
先日、大学のインターナショナルオフィスにたのまれて、交換留学に応募している学生の面接官役をしてきた。とはいえ、私の役割は、インターナショナルオフィスの人たちはあまりに交換留学に応募している学生たちのことを知りすぎているので、「知らない人」がいる、ということで、面接自体をちょっとはオーソリティがあるものに見せかける役、ということだった。要するに私にたいした役割を果たすことが期待されているわけでもなく、その場にいて、用意された質問を読んでくれ、という依頼だった。

とはいえ、こういうときには文化人類学者の血が騒ぐ(笑)用意されてない余計な質問も、一人につき一つはしてみたりしたのだった。迷惑な面接官だっただろうか。

そんななかで面白かったのが、あらかじめ用意されていた質問のひとつ。「海外にいって、アメリカ人がアメリカという国の政策などに絡んで批判されたときに、どう対応するか」というもの。オフィスの人は、どの国にいっても、だいたいその国の学生たちに、アメリカの外交政策などについてどう思っているか、批判的な立場からの質問をされることが多いが、アメリカ人学生たちは自分の国がいったい何してるか全然わかってなかったり、国際情勢にあまりに無知だったりするので、混乱して困ることが多い、だからこの質問をいれるのだと説明していた。

まあ、実際に学生たちは、オープンマインドでそういう批判もうけ、自分の考えもいってみるとか、一般的な答えくらいしか言ってないのだが、質問者としては少なくともその質問をすることで、考えるきっかけにしてほしいようだった。そして「自分の国の政治や外交についても、国際情勢についても何も知らない無知なアメリカ人」ステレオタイプを、海外でこれ以上広げてほしくないという思いもあるらしい。

もう一つ興味深かったことがある。私が面接官役をしたのは、イギリスとオーストラリアへの交換留学を希望する学生たちだったのだが、この学生たちの「もっとも当該国にいって不安なことは?」という質問への答えは、、。「公共交通機関が使えるかどうか」だそうだ。イギリス、オーストラリアに限らず、都市部の場合はどこもそうなのだろう。日本も当然そうだろう。これは、とてもモンタナ的な答えだ。同じアメリカ人でも、都市部に住んでいる学生たちは、こんなことは何の不安でもないだろうから。しかし考えてみれば、ここ坊主マンには、公共交通機関といえるものが、つい最近運行がはじまったバスくらいしかない。電車なんてまったくもって未知の世界だ。それが最大の不安、と言われてみれば、わかる気もしないでもない。

学生たちの応募エッセイを読んでいて、いわゆる"first generation"、要するに、自分が家族の中ではじめて大学にきている、という学生が多いことにも気づいた。そして、親戚一同海外なんて行ったことない、という学生もいた。そんな学生が、交換留学するというのは、ものすごいことなんだろう。

この面接自体、落とすことが目的なのではなくて、単に学生たちにより準備させるという意味あいのものらしい。応募者と枠の数はほぼ同じみたいなので、誰も落ちることはないようだった。

話しがかわるが、今日は坊主マンの近所の、マンハッタンという街(ニューヨークのマンハッタンと違って、超ど田舎)にあるキリスト教系学校の高等部で、原爆について授業をしてきた。もうこの授業をするのは3回か4回めくらいだ。保守的だと思われるコミュニティにあるキリスト教系の学校で、このトピックを扱ってもらえるだけでも正直いって有り難いことで、よんでいただけたときにはせっせと出かけることにしているのだった。

そして今日いったら、日本からの交換留学生の高校生がいた。授業前と後にちょっとだけ会話をしてみた。キリスト教学校に留学してきたのだから、キリスト教の信者であるとか、あるいはいっている学校がキリスト教系であるとかいう背景なのかなと思い、それを聞いてみたところ、全然違うという。単に交換留学のプログラムにのっかったら、ランダムに当てられたのがこのど田舎のキリスト教学校だったというのだ。

「うわ、それは大変でしょう」と思わず言ってしまった。だって、この学校、何をやるにも常にお祈りから始まるところで、授業の開始もお祈りから、ランチもお祈りから、という状態なのだ。そして、授業自体も、聖書の授業とかが目白押し。このカリキュラムで、しかもこの田舎で、クリスチャンじゃない外国人としてやっていくのは、とんでもなく大変なことだろう。そして、ホームステイをしているのだろうから、家にかえったら一段落とかいうことすらないわけだ。反面、キリスト教系私立ということで、教員や学生たちは皆ほんわかした雰囲気で、すごくナイスだという利点もあるのだが。

その後友人と電話したら、高校生交換留学プログラムというのは、ど田舎におくられるケースが多いらしいということを聞いた。そうだったのか。たしかにど田舎の高校はたいてい公立の場合、資金もないし、交換留学生など受けいれる余裕がないところも多いと思われる。そんな中、交換留学生を受け入れるのは私立になるという状況もわかるものがある。で、ど田舎にある私立学校というのは、キリスト教系である可能性は高いわけで、、、けっこう、今日あった留学生みたいな経験をしている、高校の交換留学生っているのかもしれない?しかし、一年間この生活するというのは、相当な精神力を要求されるだろう。たしかに日本人なんてまわりに誰もいないので、英語力はつくかもしれない。それにしても大変だぞ。。

交換留学、と一口にいっても、いろんな経験があるのだなあ。自分自身も大学時代に交換留学を経験しているが、あれはわりとゆるい種類の交換留学だったのか、と今になって思うのだった。

秋のイエローストーンのはずが

2009-10-14 09:49:00 | 日々の出来事、雑感
しばらくブログを更新できていなかった。この間、日本から友人が坊主マンを訪れたりしていた。人が訪問してくれるときに連れて行く場所といえば、イエローストーン。クルマで二時間弱の距離にある、随一の観光地である。例にもれず、今回も日帰りイエローストーン旅行となったのだった。

今までイエローストーンには3回行ったことがあるが、大きな違いがある。今まで行ったのは夏だった、ということだ。今回は10月の中旬で、イエローストーンの一部が冬にはいるにあたって閉鎖になるという直前の時期だった。それでもいちおうまだ秋のはずだった。が、、、9月の終わりに突然と寒くなって以来、着々と寒くなっており、先週の週末は最高気温も氷点下、最低は氷点下10℃くらいに至るという気温になってしまった。

坊主マンがこういう気温ということは、イエローストーンとなるともっと寒いということだ。それでも先週土曜日には、雪がやんでいたこともあって、思い切って行ってみた。で、行った結果、天気自体はわりとよかったものの、ちょっとした冬景色状態。雪がかぶっていたり、木々が凍り付いていたり。

そして道路もしっかり一部雪があったり、凍り付いていたのだった。夏に思い切って四駆のインプレッサに買い替えてよかった!と、心底思ったような道路状況。しかも、ちょうどその前の週に、スノータイヤに思い切ってタイヤを取り替えたところだったのだ。これもお金はかかったが、やっておいてよかった、、と実感した。おかげで、とくにスリップすることもなく、無事安全に行って来れたのだった。

だが、やはり予想外の展開はあるもの。凍り付いた道路でスリップしたと思われるキャンピングカーが、木に激突するという事故を起こしており、このため公園内でずいぶん長い間の渋滞(というか、完全停止状態)に巻き込まれた。

このほか、山道にあたる一部道路が閉鎖されていたりもした。イエローストーン、秋というより初冬状態だったのだ。でも、初冬景色で雪が若干かぶったりしている公園の景色もきれいだし、秋という季節柄か、バイソンやエルク、ディアなどの動物は夏時期より多かった気がする。バイソン、エルクの壮大な群れなども見ることができ、景色は満喫できたのだった。