ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

郵送での在外投票はあまりに大変だ

2013-07-13 14:04:00 | 日々の出来事、雑感
超久々のこちらのブログの更新。最近TwitterとFacebookばかりやってたのだが、少し反省してたまにはブログも更新しなくては。。

先日、郵送での在外投票を初めて行った。シアトルの領事館で在外選挙人登録をして以来、2度の選挙はたまたま日本にいたときに行われたため、在外選挙人登録証をもって(期日前投票だったため)東京都港区の区役所の支所にいって投票したのだが、今回が初めての郵送での投票となった。

ちなみに在外選挙人登録も、領事館に出頭しないといけないため(モンタナには領事館による出張登録サービスなど滅多に来ない)、私もパスメ[ト更新の時に一緒にするという方法をとらざるをえなかった。在外選挙人登録だけをするためにシアトルに行くというのは、あまりにお金も時間もかかりすぎるからだ。結果、登録できていないため、しばらく投票できない時期もあった。

今回私が行った、郵送での在外選挙は大変にプロセスが複雑で、まず最初に在外選挙人登録をしている自治体の選挙管理委員会に投票用紙の請求を行う。そして投票用紙が送られてきて、それに記入し、選管に送り返すという流れ。

今回、私はたまたま日本に6月半ばまで行っていたので、日本から帰る直前に投票用紙の請求を選管に郵送で行った。モンタナから送るよりは確実に早くつくわけで、これでかなりかかった時間の節約になったはずだった。だが、6月17日に郵送したので、18日には選管に届いていたはずなのだが、なかなか投票用紙がやってこない。結局、電話で7月4日に選管に問いあわせた結果、6月30日に都内からEMSで発送されたとわかった。「EMSだからすぐ着くはずでそんなに時間がかかるのはおかしい」と選管の人が言うので、トラッキングナンバーを聞いて調べたところ、5日到着予定。EMSでもモンタナまで届くには時間かかるのよね。。結局5日に配送されたようだが、不在票がはいっており、私が投票用紙を手にいれたのは6日ということになった。

その最中、7月1日付けで領事館から在外投票の案内メールが届いており、また5日に郵送で案内の封書が届いていた。だが、それらの案内が届いてから、投票用紙の請求をモンタナから日本の自治体の選管に行っていたら、果たして間に合ったのかはげしく疑問である。請求もEMSで行い、投票用紙の送付もまたEMSで行っても間に合うか微妙だ。そして今回は参院選で、選挙があるというのを意識に私がたまたまいれていたので用紙の請求を前もって行うことができたが、これが前回の衆院選のように、突然の解散での選挙だったら、確実に郵送での投票は間に合わないと思う。考えてみたら、衆院選の場合は解散での選挙になることが多いわけで、在外で在外公館にいかれない遠方に住んでいる人たちは、基本、衆院選はほとんど投票できない運命になるのではないか。結局、領事館からの案内というのも、在外公館で投票できる人を対象に行っており、行かれない距離に住んでいる人については念頭にもないのではと思われる状況である。

選管から届いた投票用紙一式は以下のようなものだった。投票用紙一枚につき封筒2つx2セット、そしてそれをいれる大きな封筒一つとはいっている。



同封されていた、投票をどのように行うかの解説書が以下。わかりづらく複雑で、もうちょっとシンプルにできないものかと思う。
さらに、当然のように日本語のしかも漢字満載書類がはいっているわけだが、例えば在米で日本国籍をもつ人の中で、日本語を母語としない人もいるはずだ。せめて解説書くらい、英語版も用意できないのだろうかと思う。もしも英語版が難しいというなら、せめてもう少しわかりやすい解説書にすべきとも思う。少しでも間違えたら無効だと書かれているので、非常に緊張しながら記入したのだった。



さらに、公示前に発送されたからやむをえないという事情もあるだろうが、インターネットへのアクセスがない人がいた場合、候補者が誰かの情報も同封されていないため、投票しようがないのではないか。

この緑色の解説書に、EMSで極力投票用紙を送るようにと書かれていたため、そうしたら、45ドルもかかった。大きな出費である。日本から投票用紙を請求したからまだよかったものの、もし投票用紙請求もアメリカからEMSで行っていたら、90ドルの出費だ。投票するためにこれだけお金がかかるとは、、とはいえ、坊主マンからシアトルの領事館に行くと、飛行機なら日帰りで行かれるが数百ドルはとられ、車で行けば一泊必須。ガソリン代、宿泊代など考えれば90ドルではすまないのは確実。結果として、郵便投票を選ばざるを得ないのだ。

これでは、在外公館から遠く離れた地域に住んでいる人たちにとって、非常に投票するのも大変であり、在外投票の投票率があがらないのも当然だろうと思った。そして、今現在の在外投票の制度においては衆議院の解散総選挙という展開の場合、確実に郵送投票では間に合わないような状況となる。今回の参院選も、領事館からの案内がきてから投票用紙を請求していたら間に合わない確率がかなり高いだろう。

郵送での投票をせざるをない地域、すなわち大都市圏から離れた地方、田舎ということになるが、そうした地域に住む人たちにとってあまりに不便で、かつ投票すらできないかもしれないという不公平な制度は、できるだけ早くに改善してほしい。投票用紙請求がネットでできるようにするなども一つの方法だろうし、また投票用紙の送付先を日本の選管ではなく、国内の大使館や領事館にするなども考えられる方法ではないだろうか。