映画『遺体 明日への十日間』を八戸フォーラムで鑑賞した。この映画は、君塚良一が監督、西田敏行主演でつくられた映画で、一昨年の3月11日発生した直後の釜石市の遺体安置所を舞台に描かれた作品である。原作は、石井光太氏のルポルタージュ「遺体 震災と津波の果てに」である。
映画は震災直後の混乱の中、次々と運ばれてくる多くの遺体に戸惑いながらも、被災者でもある釜石市の医師や歯科医師などの人々が、一刻も早く家族に再開させたいという思いから、遺体の搬送や検視、DNA採取、身元確認などのつらい作業にあたる姿が描かれている。主演の西田敏行の演技が光る。
私の町も被災地の一角にあるが、幸い死者を出すことはなかったので、映画に出てくるような場面はなかったが、やはり被災地の復興の遅れが気になる。3月議会で水上町長は町としての復興事業は6割程度と述べたが、何より被災者の生活と生業の再建が遅れているのが問題だと思う。