佐伯泰英の新刊、「吉原裏同心」シリーズの第18巻である『無宿』を読んだ。ここのところ毎月、書き下ろしで新刊を出している。そのエネルギー、創作力自体に感動を覚える。そして、読み本がそれぞれに面白く一気に読まされてしまうのだから不思議である。
『無宿』では、「質商・小川屋で一家総勢7人が殺された。一方、「御免色里」の吉原では人気絶頂の花魁・薄墨太夫の周囲で異変が次々起こる。「怪異」「殺し」に吉原裏同心・神守幹次郎は東奔西走し、その身にも危険が迫る。そして、下手人探索中に浮かび上がった薄墨太夫、衝撃の過去―。か弱き女と命を蝕む「悪」に幹次郎の豪剣がついに火を噴く!」これは本の裏表紙にある紹介文の引用。
佐伯作品の主人公はとにかく強くて、女性にもてるがしっかりと生き抜いていくそんな生き方が、多くのファンを引き付けて離さないのではないだろうか。