中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

山本「アイスピンク」

2023-12-27 21:18:00 | お酒の話(県外)
 秋田の酒で一番好きな山本。その中でも極上のものを頂きました。

 秋田の新しい酒米の「あきた酒こまち」をなんと29%まで磨いた純米大吟醸。

 頂いた時にラベルを見ただけで「これは間違いない」と確信。仕事納めの後に開けようと、楽しみにしていたのです。

 今年もお疲れっ…と口に含むと、最高級の柔らかさ。喩えるなら、超高級ホテルに着いて「あー疲れた」とロビーのソファーに腰掛けたら、どこまでも沈み込んでいくような。部屋について「あー疲れた」と部屋のベッドに横になったら、無重力空間に投げ出されたかのような柔らかさに包まれた感じ。

 まあ、そこに住みたいと思うかどうかは別として「ワンランク上の非日常」を楽しめる、高級な味わいです。

 かつて、秋田でおすすめの酒を訊いたところ、私が好んだ酒はだいたい「この酒はパンチが足りない」と評されることが多かったのです。

 …別に、パンチを喰らいたくて酒を飲んでいるわけではないのですが。

 確かに、秋田の酒はパンチの効いた酒が多い。あしたのジョーも、酒浸りの師匠の丹下段平も瞬殺されるようなものが結構あります。県民の好みなのでしょう。

 しかしこの山本は、そんな秋田で大丈夫なのかと心配になるほどの「ふんわり」感。

 忙しかったこの一年。疲れた心身は、コークスクリューパンチよりも羽毛布団を求めています。最高のもてなしを堪能しました。

 これにて、今年の「日本酒レビュー」は終了です。お付き合いありがとうございました。期待されてないのはわかっていますが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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