69回に向けて

　急に秋めいて涼しくなった山形。やはり、例年通り「お盆が過ぎると秋」というのは、今年もあてはまるのでしょうか。ともかく昨晩は、久しぶりに窓を開けて、自然の心地よい涼しさの中で、ゆっくり休むことができました。


　さて、山形Qは今日から始動。次回10月７日の第69回定期演奏会の練習です。今回は、なんと言っても久しぶりのピアノ四重奏。モーツァルトの２曲がメインです。

　しかしその前に、弦楽四重奏の小品２曲の練習を忘れてはいけません。これがまた、魅力的な曲なのです。

　プッチーニの「菊」。器楽曲、しかも弦楽四重奏には縁がないと思われるプッチーニの、数少ない作品です。

　私は学生時代、アマチュアのオケで弦楽合奏版を演奏したことがあります。…もう、今の息子の年齢ですね。世の中にこれほど、せつない曲があったのかと衝撃を受けたものです。

　今こうして演奏してもそう思いますが、同時に、若かったその頃の気持ちを思い出してしまいます（年甲斐もなく）。…プッチーニの良さは、その「むき出し」にありますね。


　そしてブリッジ「アイルランド旋律　ロンドンデリーの歌」。ご存知、「ロンドンデリーの歌」による「幻想曲」のような、素敵な小品です。いわゆる、ロンドンデリーの旋律はクライマックスにしか出てこない。懐かしいような切ないような、もどかしいような…その先に感極まって、ロンドンデリーが出てくる。正直、ロンドンデリーの歌が、こんなにいい曲だとは、この曲を聴くまで思ったことがありませんでした。


　実は、本番まで2ヶ月を切っています。忙しい秋に突入しますが、良い演奏会になるように頑張ります。