中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

スペインの香り

2024-03-15 22:02:00 | 山形交響楽団
 今週の山響は、日曜日の庄内定期の酒田公演。

 ソプラノの林美智子さん、テノールの宮里直樹さんをゲストに迎えて、カルメンのハイライトをメインに、ファリャ「恋は魔術師」、前プロにシュトラウス「スペイン行進曲」。スペインつながりのプログラムです。オペラもあるので、指揮はもちろん阪哲朗氏。

 今日からソリストが入りましたが、「カルメン」は、もちろん林美智子さんがカルメンで、宮里直樹さんがホセ。

 オーケストラの前奏曲と間奏曲、そしてふたりの場面を繋ぎ合わせた「ガラ」のようなステージです。

 カルメンという女性の、魔性の魅力が伝わる「ハバネラ」から、誘惑の「セギディーリャ」、ホセがカルメンの魔性の虜になって兵士を辞めて盗賊に身を堕とす「花の歌」、狂乱の「ジプシーの踊り」、カルメンの死を暗示する「カルタの歌」、そしてホセがカルメンを刺し殺すフィナーレ…。抜粋でも、見どころがいっぱいです。

 やっぱり、すごいオペラだと思います。こんな女に夢中になるとろくなことにならないということは、観客も、ドン・ホセもみんなわかっていることなのに逃れられない。「ミカエラにしとけよ!」と全員が思いながら、ここから抜け出すことができない。固唾を飲んで、見続けることしかできないのです。

 「ガラ」でも、この作品の強烈な魅力が十分に味わえるはずです。ソリストの2人も本当に素晴らしい。

 チケットはまだあるようなので、お時間のある方はぜひ!

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