中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

邂逅

2013-10-09 09:59:53 | 山形交響楽団
 東京オペラシティでの山響コンサートが、7日に終わりました。「アジア・オーケストラ・ウィーク」といって毎年、アジアの国々からオーケストラを二つほど招いてひらくコンサートでした。数年前から日本の地方オケが一つ「ホストオーケストラ」として参加するようになったらしい。そこに今年は山響が選ばれたと、そういうことです。山形が海外だと思われていたわけではないようで、安心いたしました。

 思いの外、と言ってはいけないのですが、たくさんのお客様に来ていただきました。どうも「さくらんぼコンサート」以外の東京公演は客入りが悪いイメージがあるので(すみだの地方オーケストラ・フェステイバルのトラウマか)、ホッとしました。


 そんななか、大学卒業以来会っていなかった友人が来てくれていたので、終演後は例によって旧交をあたためるべく新宿へ。


 ところでここ数年、こういう「懐かしい再会」多いのは、やはり「お年頃」だからでしょうか。社会に出て、なんとか無我夢中で仕事を覚えて、次第に仕事が面白くなって責任も出てくる。または、結婚して、やがて子育てに追われる。それらが、ちょっとした「一段落」を迎えるのが、このぐらいの年頃だということなのかも知れません。

 この間、誰かから聞きましたが、私の代が来年「卒業二十周年」だとか。・・・もうそんなになりますか。二十年。一般的な会社勤めの年数からすると、だいたい「折り返し」のあたりになるわけですね。人生全体を俯瞰できる地点。その時に、自分にとって掛け替えのない「あの頃」が懐かしく思えたりして、ふと「みんなどうしてるかな?」などと思ったりする。

 ・・・私のように、まっとうでなく、明日をも知れない稼業の人間よりも、普通の立派なお勤めの方々の方がそういう気持ちが強いかも知れません。
「先輩は全然変わらないですね」
今回も言われましたが、喜びません。成長してないということだと自覚しておりますので。


 しかし、外見もすっかり「ひとかどの人物」になっている後輩も、ちょっと杯を重ねると、学生の顔に戻ります。気づくと、お互いに「あの頃の自分」でいる。楽しく、不思議な感覚です。

「また何か一緒に弾きたいね」、と盛り上がる。選曲までしたりして。

 でも、それを無理して実現する可能性も、意味も、ほとんどないことはわかっています。居酒屋を出たら、「また会おう」と乗る終電で帰る先は「現在」ですから。


 今回の東京行きも、とても良い「旅」になりました。

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