中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

忍者の子

2019-10-09 23:59:28 | 山形交響楽団
 時代劇で、忍者が屋根まで跳び上がるシーンがありますよね。子供の頃にそれを見て驚いた私は親に、「なんでこの人あんなに跳べるの?」と訊いたものです。

 返ってきた答えは、以下の通り。本当かどうかはわかりませんが。

 忍者は子供の頃に、長く伸びる植物の種を植えて、毎日その上をピョンと跳び越える。芽が出たばっかりの頃はもちろん簡単だが、毎日やっていれば、どんどん高く伸びても同じように跳び越えることができる。気がついた頃には、自分の背をはるかに超える塀や屋根まで跳び上がることができるのだ。

 …ちょっと感動しました。これこそまさに、努力を継続するということです。それ以降、楽器における日々のトレーニングのモチベーションを高めようとする時には、畑で苗の上をピョンと跳び越えている忍者の子供が頭に浮かびます。


 現実にはトレーニングによってそこまで極端なことはできないはずですが、増して行く負荷に対して「耐性がつく」ということはある。この「伸びしろ」は、思っているよりもすごくて、人間の限界というものについて考えさせられます。

 ここ数年、山響のスケジュールと公演内容のボリュームアップは、計り知れないものがあります。実にありがたいことではあるのですが、移動や稼働でこなしている量がそれ以前とは比較にならない。


 今週は山形県内でのスクールコンサートの毎日。酒田・川西・また酒田と遠方が続きました。1日に2公演の日もある。往復4時間以上で2公演だと、以前はどっかりと疲れていたものです。それが「今週は楽でいいな…」としか感じない。

 強くなったのか、どこかが麻痺してきているのか…。


 まだまだ続く芸術の秋。前だけ見て頑張ります。
コメント
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