中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

川崎

2016-05-04 07:27:30 | 旅の空
 ミューザ川崎での「コーロ・フォレスタ」演奏会が昨日、終わりました。合唱団の皆さん、素晴らしい演奏で、良いコンサートになったのではないかと思います。


 ミューザは初めてでしたが、近代的な大ホール。2000席がステージを立体的に取り囲むような形で、音響も素晴らしかった。駅前にこんな大きなホールが内蔵された複合施設を建てるとは、立派です川崎。


 昔は、南武線の終点の、ごちゃごちゃしてコワイ街というイメージしかありませんでした。

 小学校中学年の頃、鉄道マニアの友達に無理やり誘われて、川崎駅まで電車を見に行ったことがありました。もちろんまだ「国鉄」の頃。「省線」とさえ言っているお年寄りたちも、まだまだ健在な時代です。

 子供だけで初めて乗った南武線。電車の床は、まだ木だったと思います。煮しめたようなこげ茶色の床のせいもあって、車内は暗く、東横線とは時代が違うみたいでした。タバコを吸ったり、ワンカップ飲んでる怖いおじさんたちまでいて、私達の冒険心は盛り上がるばかり。…これか大人の世界か!

 そんな「男たちの終着駅…川崎」に、ようやくたどり着いてした事は、電車の写真を撮っただけ。電車に何の興味もない私は、大人たちか忙しく行き交う様子を眺めていました。その時の記憶に残っている映像を思い出してみると、松本清張のドラマに出てくる駅の感じに近かったと思います。ようやく戦後が収まったぐらいの、なりふり構っていられない活気。


 昨日の川崎駅には、その時よりもたくさんの人がひしめき合っていましたが、昔の記憶と重ね合わせる事は出来ませんでした。同じ場所とは思えない。豊かな未来都市ですね。…まあ、それは川崎駅に限った事ではないでしょうが。

 豊かな街には、きちんとした文化施設が必要だということを実践している川崎は、やはり立派になったのだと思います。
コメント (2)
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