Winding Road

スポーツやら音楽やらいろいろと。

J2第23節 横浜FC×コンサドーレ札幌

2006-06-22 | Jリーグ
どちらが勝ってもおかしくない内容の競り合った良いゲームでした。両チーム共に、やりたいサッカー・持ち味は発揮できたと思います。

水曜夜に横浜での試合は、間に合うかどうか微妙なラインで、横浜駅到着時に既に18:40近かったので、キックオフには間に合わないかなと思ったのですが、どうにかバスに駆け込んでキックオフ直前に到着しました。程なくして選手入場。横浜イレブンが全員背番号4のユニで入ってきたのは驚きました。それだけトゥイードが愛されていたという事なのでしょう。こういう仕掛けは粋だなあと思います。

横浜は攻守のバランスが取れていて安定しています。この試合でも積極的にラインを押し上げて、サイドを使いながらパスを回して攻撃を展開しました。ここまでくると、今の順位に居る事も全く驚かないですね。ただ課題は決定力になるでしょうか。シュートがバーに弾かれたりと運のない場面もありましたが、決めるところは決めないと後々響いてきます。

札幌はこの試合ではいい時間帯とそうでない時間帯がはっきり分かれていたと思います。いい時間帯は後ろから積極的に押し上げて、ショートパスを繋ぎながら人数をかけて攻撃に転じていて、パス&ランの姿勢が発揮されていました。逆にそうでない時間帯は、相手に押し込まれてラインが下がり、前線のフッキや石井が孤立してしまう場面が目立ちました。後半の途中までは横浜が攻め込む時間が長かったので、こういうシーンをよく目にしました。ただ自分達のポゼッションで攻撃した時は、前線でボールを持てるフッキ・砂川・西谷を中心にリズミカルで連動性のある攻めが見られました。そしてこの勝利は札幌はにとったら大きな1勝ですね。アウェーで2位横浜相手から勝ち点3を取ったのですから、勝ち点3以上の価値ある勝利といえるでしょう。

横浜のセットプレーはほとんどトゥイードを狙って蹴っていました。最後に決めさせようという姿勢の表れだと思います。それを札幌も分っていているけれど止められずに、トゥイードの折り返しから決めた同点弾は彼の高さと強さ、それと気迫が見えたシーンでした。それ以外でも、この試合ではセットプレーのたびに火花を散らしあっていたのがそのトゥイードと曽田。そしてロスタイムに入った直後の左サイドからのFKを曽田がトゥイードに競り勝って決めたのは、何だかこの試合の幕切れとしてはある意味残酷で、ある意味このゲームを象徴する終り方だったように思えました。試合後に行われたセレモニーでは日本語での挨拶をしていました。数多くの外国人選手がシーズン終了後にひっそりと帰国する中、セレモニーで送られるトゥイードはそれだけチームに愛されていたんだなあと感じました。

緊迫した試合とそれにケリをつけたロスタイムの劇的ゴール。そして試合後のセレモニー。本当に良いものを見させてもらいました。素晴しい時間が過ごせた三ツ沢でした。