がじゅまるの樹の下で。

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ドラマ「尚円王」を見て

2020年03月01日 | ・琉球史散策/第一尚氏


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ドラマ「尚円王」、
皆さまご覧になりましたでしょうか?


「尚巴志」につづく
RBC琉球歴史ドラマ第二弾。


TVerなどネットでも配信され
本土の方でも見れるようになったのは
すごかったですね!


それほどニーズがあった
ということでしょう。
(同意!)
 
ワタシの周りでも
見た人が多く、
「最初はあんまり興味なかったけど、
なんだかんだで見ちゃったよね」
という人も少なくなかったです(笑)
 
ドラマとして「見せる力」があった証拠なのでしょう。
 

 


さて、
クレジットで気づいた方もいるかもしれませんが、
実はワタシ、物語展開を事前に知ってしまっておりまして、
(でも製作関係者ではない)

それで既にワタシの中で人物描写や演出など
(勝手に)イメージができあがってしまっていたので、
(贔屓の人物は特に)
実際の放送を見たときに、
どうしてもそれとの差異を感じてしまい、

「…oh…しまった……」
となってしまいました…

 

なので今回は
主要人物や物語展開などについて、
いつものようにここで書くのは
控えることにします


 
そんな中、
放送を見て「おっ!」って思ったのは
 
● 程茂の悪役っぷり
● 国笠が盲目設定だったこと
● 護佐丸の「ナーが、くぬ琉球、守れぇ」の重み
 
です。
 

アラフィフ&オーバー50の役者さんたちが
印象的でした。

個人的には、金丸も
アラフィフの役者さんにやってもらいたかった…かも。
(今回の役者さんが悪かったというわけではないけれど)

金丸もあの時代、50代でもあるし。

程茂役の人が金丸をやっていたら…
とか思っちゃった。

程茂の演技力は圧倒的でしたね。
 
 

国笠が盲目という伝承は聞いたことがないのだけれど(ある?)、
それがかえって常人とは違う、
神秘的な感じを出していたと思います。
 
そんな国笠に惹かれた尚徳のことを考えると
また色々「読め」てきますね。
 


護佐丸はさすがの年の功!
短いセリフの、字面だけではわからない
深みと重みのある一言で
非常に印象的でした。
 
 

 
作品全体を通しての印象は
第一弾の「尚巴志」に比べると
「色」がだいぶ変った!
ということ。
 
コミカルな描写も多く、
テーマソングもポップな感じに。
ストーリーも創作要素満載。
 
なので、
ドラマを見た人からいろいろ聞かれて、

「あっ…、それはフィクションです…」
「あっ…、それもドラマ上の設定です…」
「あっ…、それは歴史的には謎です…」

と答えることも何度か(^^;)
 


謎が多い古琉球の人物模様。

フィクション上等!

エンタメ化万歳!


 
で、
ドラマではああだったけど、
じゃあ、歴史的にはどうだったの?
って調べてみて!
 
気に入った人物名をキーワードに
歴史ではどう書かれているのか
どう捉えられているのか
調べてみて!
 
両方知ると、楽しさ倍増だから!
(歴史フィクションについての私の考えは→


あの説をこう入れてきたのね!とか
あの部分をこう解釈したのね!とか
あの謎はこう繋げたのね!とか
色々分かるから。
 
 
そして(いろんな意味で)驚愕するがいい……フフフ…。
 


 
では、せっかくなので、
数ある過去記事の中から
登場人物の関連する記事を
少しだけピップアップしてみます。

関連史跡なども含むので
「巡礼」にもどうぞ。
 
ドラマのイメージを1㎜も崩したくない人は閲覧注意かも!?(笑)



ドラマがそうであったように
このブログで書いていることが
「100%正しい」というわけではありません。
歴史ではこう書いてあるんだ、
時代背景やあの時代の前後はこうなっているんだ、

こんな解釈や、こんな伝承、こんな小説もあるんだ、
という感じでお読み下さいね。

 

金丸→      

宣威→  

オギヤカ→     

真五郎(マグラー)→   

大城賢雄→      

尚徳→    

安里大親→  

守忠→ 

国笠→  ★

 

<おまけ>
歴史人物の二面性について→    

琉球史ふりかえり一覧表
(三山時代~第二尚氏初期までの年表、相関図、国王系図など)

 

紹介したのはごく一部なので、
もっと気になるっていう人は
ブログ内の検索ボックスから
人物名などを入れて検索してみてくださいね★

 

なお、程茂は完全フィクションキャラなので
調べても出てきません♡

 

 

最後にちょっとだけ。

今回ちょっと気になったのは、
前作に比べて画面に広がりと、量感(厚み)をあまり感じなかったこと。


引きの映像のなさや、
ロケ地自体の狭さ(カメラを引けないことと繋がる)・バリエーションの少なさ、
エキストラが(前作に比べて)いないことが原因かな?

(特にクーデターシーンは、
大人数の迫力が欲しかった…というのが本音。
オーサーレも…。)


もちろん色々と制約があったであろうことはお察ししますが、
もう少し工夫できたら
きっともっと良くなるだろうな~と思いました。

 

でも、いろいろと制約がある中で
ドラマという「形」にしてくれたことは
とても意義があることであり、
ご苦労された出演者、スタッフの皆さんには
感謝と敬意を表したいです
 

ありがとうございました

 



 
ドラマ内で登場し、物議をかもした首里城CGについては
長くなったので別記事で…。


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